“近い将来”直面するかもしれない白内障。予防法や最新の治療法は知っておいてソンはなし! 今回も、「白内障」治療について知っておきたいことをご紹介します。

教えてくれたのは
ビッセン宮島弘子さん

ビッセン宮島弘子さん

1981年、慶應義塾大学医学部卒業。慶應義塾大学病院眼科で研修後、3年間、ボン大学で白内障の新しい手術を学び帰国。2003年より東京歯科大学水道橋病院眼科教授。日本眼科学会専門医。’18年よりアジア太平洋白内障屈折矯正手術学会理事長

◆白内障と老眼の違い◆
白内障と同じく、老眼も加齢とともにものが見えづらくなる目の病気ですが、両者には違いがあります。老眼は近くにピントが合わなくなるのに対し、白内障は「ピントは合っていても、かすんだようになって見えにくい」のが特徴です。白内障の場合、老眼鏡をかけても見え方はよくなりません。また、暗いところでものが見えにくくなるほか、病気が進むと、ものが二重、三重に見えることもあります。

◆予防はできる?◆
避けたいのは、長時間、目に紫外線を浴びること。夏の海など、強い紫外線が当たる場所に行く際にはサングラスを忘れずに。サプリメントのルテインは、白内障に対するエビデンス(医学的根拠)はありませんが、加齢黄斑変性の予防によいといわれています」

ただし、飲みはじめるなら年をとってからではなく今のうちから。近眼が強い人は、一般の人より早く白内障になる可能性があるので注意が必要です。

予防にはサングラスを!

サングラスとルテイン

白内障予防には、紫外線から目をガードすることが大切。紫外線が強い時季はサングラスを。
また、目によいとされるルテインは、白内障対策にはならないものの、加齢黄斑変性予防には有効です。

◆眼内レンズって何?◆
「白内障の手術では人工の眼内レンズを挿入します。視界は一気にクリアになりますが、水晶体と違うのは、ピントが1カ所のみに合うこと。水晶体には柔軟性があり、見たいものの距離によって毛様体筋が伸び縮みしてピントが調整されます。ところが人工のレンズの場合はそれができないため、レンズの度数を選ぶことによって、どの距離にピントを合わせるかが重要になってきます」

眼内レンズの仕組み

眼内レンズ

眼内レンズの直径は、わずか6mm。これを直径2mmの穴から折りたたんで入れ、中で水晶体の代わりに広げます。

選べる度数はおもに3種類。5m以上の遠方がよく見える「遠距離用」、30〜50 cm程度の近くがよく見える「近距離用」、そして1〜3mにピントが合う「中距離用」です。これらはすべてピントが1カ所に合う「単焦点眼内レンズ」と呼ばれるもの。よく見えない部分をカバーするには、メガネなどで調整する必要があります。一方「遠中」「遠近」など、ひとつのレンズで複数の距離にピントが合うのが「多焦点眼内レンズ」。いずれにしても、目に一度入れた眼内レンズは、基本的にずっと使い続けることになります。


●近距離用レンズ●

近距離用レンズはデスクワーク向き

30〜50cm程度の近距離が見えるレンズは、デスクワーク中心の人や読書好きの人に向いています。


●中距離用レンズ●

中距離用レンズはTV鑑賞向き

1~3mがよく見えるレンズ。テレビを観たり、室内での行動が多い人に向いています。


●遠距離用レンズ●

遠距離用レンズは運転向き

5m以上の遠くがよく見えるレンズ。車の運転など、外での作業が多い人向き。

次回は、複数の箇所にピントが合う「多焦点眼内レンズ」の知っトク情報をご紹介します。

イラスト/浅生ハルミン 取材・原文/上田恵子
※OurAge 2020.09.08掲載

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