シリーズでお届けしている【知識と工夫で花粉症に徹底抗戦!】。第3回は、免疫と栄養に詳しい医師の石原新菜先生にうかがう、アレルギーに対抗できる状態に整えるための食生活のポイントをご紹介します。その3つの柱とは、

1.皮膚や粘膜を丈夫にすること
2.腸内環境を整えること
3.免疫バランスを整えること

それぞれに効果的な栄養や食事方法を見ていきましょう。

石原新菜先生

医師・イシハラクリニック副院長

石原新菜先生

ヒポクラティック・サナトリウム副施設長、健康ソムリエ講師 。帝京大学医学部を卒業、同大学病院で2年間の研修医を経て、父、石原結實のクリニックでおもに漢方医学、自然療法、食事療法により種々の病気の治療にあたっている。 クリニックでの診察のほか、わかりやすい医学解説と親しみやすいキャラクターで、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。

タンパク質が皮膚や粘膜を丈夫にする

免疫細胞自体を元気にしたり、皮膚や粘膜を丈夫にするのに欠かせないのがタンパク質。納豆、豆腐などの大豆製品を積極的にとったり、肉や魚、卵などをおかずにして、毎食タンパク質をとり入れる工夫をしましょう。

タンパク質が豊富な食材画像

乳酸菌と食物繊維で腸内環境を整える

免疫細胞の約7割が集中している腸は免疫の要! 株式会社ユーグレナのアンケート調査では、花粉症対策として「ヨーグルト・乳酸菌飲料などをとる」と答えていた人が3割以上に上りましたが、ぬか漬けやキムチ、納豆、味噌、切り干し大根などから植物性乳酸菌をとることでも腸内環境が整います。ぬか漬けの“ぬか“も洗い落とさず、軽く拭いて野菜と一緒に食べましょう。米ぬかを乾燥させた米ぬかパウダーを味噌汁やご飯、おかずなどにかけるのもオススメ。食べる点滴といわれる甘酒の麹菌も、腸内環境の改善に最適です。「乳酸菌と、皮膚や粘膜を丈夫にするビタミンAやビタミンB群を含むヨーグルトもいいでしょう」(石原先生)

また、腸内で乳酸菌などの善玉菌(プロバイオティクス)のエサとなる「食物繊維」が豊富な食品(プレバイオティクス)として、きのこ類は特にオススメ! きのこ類に含まれる「β-グルカン」には免疫細胞を活性化する作用があります。皮膚や粘膜を保護する効果、精神を落ち着かせてくれる効果のあるビタミンB1やB6、ナイアシンも含まれています。お好みのきのこを積極的に日々の食事に取り入れてみましょう。

▼食物繊維が豊富な食材
麦や雑穀などの穀類、さつまいもやこんにゃくなどの芋類、大豆やおからなどの豆類、ごぼうなどの根菜類、アボカド・きんかん・ドライフルーツなどの果物、きのこ類、わかめ・ひじきなどの藻類

乳酸菌や食物繊維で腸内環境を改善

免疫バランスにはパラミロンとLPS!

「藻類」の一種ユーグレナだけが持っている、近年注目の食物繊維「パラミロン」には、免疫バランスの要であるTh1細胞とTh2細胞の働きを整える作用が。「パラミロン」には自律神経を整え、睡眠の質を向上させたり、その結果、疲労を回復させる効果があり、集中力が下がりストレスがたまりがちな花粉症シーズンにはおすすめなのだとか。

木や空気中、土の中にいる細菌由来成分のLPS(リポポリサッカライド)も、ここ数年、健康志向の高い人に人気の成分。めかぶ、わかめ、レンコンなどに多く含まれており、体内に入った異物を食べてくれるマクロファージを活性化します。漢方の「葛根湯」の原料である「葛根(くずの根)」にも多く含まれている成分なので、アレルギー予防にくず湯を飲んだり、お味噌汁にくず湯を混ぜて習慣化するのも効果的。

体を温める食材で免疫機能向上

体温が下がると免疫機能も低下しがちに。免疫細胞が最も活発に働くのは体温が36.5~37.1度の状態といわれています。東洋医学では、体を温める食材は「陽性食品」といわれ、北方産、濃い色、堅い、土の中のもの、精製していないものなどがこれにあたります。

▼体を温める陽性食品
チーズ/玄米・黒パン・そば/根菜(玉ねぎ・にんじんなど)/赤身の肉・魚介類/りんご・さくらんぼ・ぶどう/納豆・あずき・黒豆/紅茶・ココア・ウーロン茶/塩・味噌・醤油/黒ごま・黒砂糖

また、赤ワインに含まれるポリフェノールや、チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには免疫バランスを整える効果があるのでおすすめ。コーヒーに含まれるポリフェノールの一種「クロロゲン酸」も抗酸化作用が高く、免疫バランスを整えるのに役立ちます。



■次回の【知識と工夫で花粉症に徹底抗戦!④】では、朝起きたときにつらい花粉症の"モーニングアタック"をやわらげるための知恵をご紹介します!

構成・文/長岡絢子 イラスト/forest eternal Photo by piotr_malczyk / iStock / Getty Images Plus

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