目の不調やトラブルが増えるアラフィー世代が今からでも始められる、生活の中でできるちょっとした工夫をアドバイス!すぐに始められる「目にいいこと」、コツコツ続けられる手軽なセルフケアを眼科医の平松先生に教えていただきました。

教えてくれたのは…
平松 類先生

眼科医

平松 類先生

二本松眼科病院(東京・江戸川区)に勤務。医者任せではない、患者自身が実践できる目の病気の予防法や緩和法についてわかりやすく伝える。テレビなどのメディア出演のほか、目の健康についての著書も多数。

手軽にスタートできる!「3つの目にいいこと」

まずは、生活の中にちょっとした工夫や、手軽なストレッチを取り入れてみて。

 できること ① 
「遠近ストレッチ」
近くを見続けて凝ってしまった目の筋肉をほぐす!
「水晶体の両側についている毛様体筋が収縮し、水晶体の厚さを変化させることで目はピントを合わせます。この機能が落ちて水晶体の厚さを変化させづらくなるのが老眼。手元ばかり見ていて毛様体筋が緊張した状態が続くと、疲労によってコリや疲れが出てきて、毛様体筋の働きが落ちます。予防するには、遠くと近くを交互に見る目のストレッチが効果的。目の血流もよくなって涙の質も向上」

〈近くを見るとき〉

近くを見るときの目の筋肉

〈遠くを見るとき〉

遠くを見るときの目の筋肉

遠く(②)と近く(①)を10秒ずつ交互に見るのを10回繰り返す。近くの目標物は指を目の前30㎝に立て、遠くの目標物は2m以上離れた場所にあるものにする。それぞれを見るとき、ハッキリ見ようとせず、目をリラックスさせるつもりでボーッと眺めるのがポイント。仕事の合間など、1時間に1回できればベスト!

近くと遠くを交互に見る

 できること ② 
「目にいい呼吸」
細く長い呼吸の繰り返しでリラックスして目を休ませる
「まぶたの開閉やピント調節機能を担うのは自律神経。スマホやパソコンで常にブルーライトを見ていたり、ストレスがたまっていると交感神経優位の緊張した状態が続き、自律神経の働きが乱れて目の機能にも影響を与えます。深~い呼吸で副交感神経優位の状態にし、自律神経のバランスを整えましょう」

目にいい呼吸

3秒かけて鼻からゆっくり息を吸い、6秒かけて口からゆっくり吐き出す。このとき、目の前にあるろうそくの炎を消すイメージで、口をすぼめて腹式呼吸で細く長く吐き出すのがポイント。目を開けたままだと光が入ってきて交感神経が刺激されてしまうので、目をつむって行う。

 できること ③ 
「100均の老眼鏡でリラックス」
ボーッと見ることで目の筋肉の緊張を解く
「目に入ってくるものをしっかり見ようとすると目が疲れます。そこで、あえて度の合わない老眼鏡をかけ、2mほど先を見ましょう。度が合わないので目が見ることをあきらめ、毛様体筋がリラックスします。100円ショップで+プラス2程度の老眼鏡を買って使うのがおすすめ。一日1回、5分程度でOKです」

100均の老眼鏡でリラックス

毎日コツコツ続けられる!「3つの目のセルフケア」

「質のいい涙」にするためのマッサージや目まわりの血流アップを促すケアなど、毎日続けられる手軽なセルフケア。

 できること ④ 
「目の油出しマッサージ」
まぶたにある分泌腺から油を出し「質のいい涙」にする
「ドライアイもエクラ世代の代表的な悩みですが、多くの場合は涙の量が少ないのではなく、涙の油の不足によるもの。油が少ないため目にとどまることができず、また蒸発しやすいために目が乾いたりまぶしく感じたりするのです。油はまぶたのふちにあるマイボーム腺から分泌されるので、マッサージで血流をよくして油の分泌を促しましょう」

まぶたにある分泌腺と涙の質

マイボーム腺はまぶたの縦方向に走っているので、それに沿ってまぶたの表面を上→下、下→上に10回なでる。次に、目のまわりの血流に沿ってまぶたの内側→外側に10回なでる。仕上げに、上下のまぶたを軽く数回つまむ。強くマッサージするとまぶたの下垂の原因になるので、あくまでソフトに。

目の油出しマッサージ

 できること ⑤ 
「ギュッとまばたき」
道具がなくても簡単にできる!まばたきの圧で油の分泌を促進
「強くまばたきをすると、その圧でマイボーム腺から油が出るのを促すことができます。また、スマホやパソコンの画面を見ていると自然とまばたきの回数が減り、ドライアイなどのトラブルのもとに。それを補うためにも、意識的にギュッと強いまばたきをしましょう。疲れ目による肩コリや頭痛の解消にも◎」

ギュッとまばたき

 できること ⑥ 
「目を温める」
目のまわりを温めて血流UP! リラックス効果も
「目が冷えて血流が悪いと、油が固まってしまい分泌がうまくいかず、さまざまな目のトラブルのもとに。目を休ませるついでに温めてあげると、老廃物が流されると同時に油の分泌が促されて『いい涙』に。40℃ほどに温めたホットタオルを当てるのも効果的ですが、自分の手を使っても簡単にできますよ」

目を温める

両手のひらを10秒間こすり合わせて温める。目をつむり、温まった手のひらで目を覆ってしばらくキープ。このとき、直接目に当たらないように手はカップの形にする。優しい熱でじんわりほぐれるのを感じて。

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アラフィーの「目の不調」の原因は?【目を悪くしないためにできること】

取材・原文/遊佐信子 イラスト/松元まり子 
※エクラ2020年5月号掲載/Web eclat 2020.04.19、21掲載

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