厳しい暑さが続く近年の夏。照りつける太陽のもとで、汗を流しながらマスクをしているとなんだかくら〜っとしてしまうことも…。夏のマスク着用は熱中症のリスクが高まると注意が促されていますが、具体的にどんな対策をすればいいのでしょうか?

熱中症とマスクのイメージ写真

熱中症で一番多い症状は?

熱中症とひと口に言っても、その症状はさまざま。漢方薬を中心とした一般用医薬品と医療用医薬品を販売するクラシエ薬品が、20代~70代の男女200名にインターネットで行なった調査によると、約65%が暑さによる何らかの体調不良を感じたことがあると回答しました(下グラフ)。

その症状として最も多かったのは、「めまい、立ちくらみ」。25.5%の人が経験したことがあると回答しました。めまいや立ちくらみは熱中症の初期症状とされ、ひどいときには意識を失ってしまうこともあるのだとか! また、続く「倦怠感」や「食欲がない」といった症状も、暑さによる不調としてはおなじみ。この夏すでに感じている人もいるのではないでしょうか。

クラシエ薬品の熱中症に関する調査結果

<調査概要>○調査対象:全国の20代~70代の男女200名(有効回答数) ○調査期間:2022年6月2日 ~ 2022年6月6日 ○調査方法:インターネットアンケート

ちぐさ東洋クリニック院長で漢方専門医の川越宏文先生によると、熱中症をはじめとする暑さによる不調の原因には、体にこもった余計な熱が大きく関係しているといいます。「マスクをつけていると熱が体に余計にこもりやすくなり、この熱と水分不足が『熱中症』などのトラブルを引き起こしてしまいます。大切なのは、体にこもった余計な熱を発散させてあげることです」(川越先生)

体に熱がこもっていない? 熱中症セルフチェック

熱中症は初期対策が肝心。症状が出る前に、自分の体に余計な熱がこもっていないかを知ることで早めの対策をすることができます。そこでバロメーターとなるのが「舌」と「尿」の状態。尿の色、量やにおい、舌の色にいつもと違うところはありませんか? 下の表を参考にチェックしてみましょう!

ただし、個人差があるので、症状が続く場合はぜひ医師や薬剤師に相談を。

熱中症のセルフチェックリスト


※2 ビタミン剤を服用中の方は、成分の影響によって尿が濃い黄色になることがあります。

※3 尿が透明の場合、体が冷えすぎている可能性があります。
※4 舌が常に白色の場合、体が冷えすぎている可能性があります。

熱中症対策、今日からできることは?

自分の体の熱の状態がわかったところで、体にこもった熱を発散させるにはどうすればよいのでしょうか? 「人は汗をかくための機能である汗腺を使って発汗することで、体にこもりすぎた熱を発散させます。しかし、空調の整った環境や運動不足によって汗をかく機会が減ったり、加齢とともに汗腺を開閉する力が弱ったりすると、汗腺が衰え、うまく汗をかけない体になってしまうのです」(川越先生)

■半身浴に運動。汗をかいて汗腺を鍛えよう!

そこで、一番のカギとなるのが、「汗をかける体づくり」です。そのためには、汗をかくクセをつけて、汗腺を鍛えることが重要。「毎日湯船に浸かる」「軽い運動」をするなど、自分に合った方法で日常的に汗をかくことを心がけましょう。

「入浴は、より汗をかきやすい半身浴がいいでしょう。運動も軽いものから始めて、水分をこまめにとりながら行うようにしてください。大切なのは、無理のない範囲で定期的に続けていくことです」(川越先生)

水分補給する女性

■夏に積極的にとりたい! 体にこもった熱を冷ます食べもの・飲みもの

ゴーヤ、セロリなどの苦い食材
汗によって熱を発散させることに加え、体を冷やす働きのある食材で体にこもりすぎた熱をクールダウンさせることも熱中症対策の一つだと川越先生はいいます。漢方では、苦みのある食材には体の熱を冷ます性質があるとされています。ゴーヤ、セロリなど、暑いときには苦みのある食べものを積極的にとりましょう!

体の熱を冷ます食材。セロリ、ゴーヤ。

●麦茶や緑茶
麦茶や緑茶にはこもりすぎた熱を冷ます性質があると考えられています。汗をかくと体は水分が不足してより熱中症になりやすくなってしまいます。適度に少しずつ、こまめな水分補給を心がけましょう。

体の熱を冷ます飲み物。麦茶、緑茶。

■熱中症対策に気軽に取り入れたい漢方

熱中症やその代表的な症状「めまい・立ちくらみ」におすすめの漢方薬をクラシエ薬品からご紹介。日々の入浴や運動、食事にプラスして、熱中症に負けない体を目指してみませんか?

●軽い熱中症の症状におすすめの漢方薬
サマレスゼリー【第2類医薬品】〔竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)〕
7種類の生薬が含まれている漢方処方「竹葉石膏湯」を配合。体にこもりすぎた熱を下げ、熱により不足したうるおいを補う処方なので、軽い熱中症や口渇などの症状を改善します。

●めまいにおすすめの漢方薬
「クラシエ」漢方苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)エキス顆粒 [第2類医薬品]
体内の水分バランスのくずれ「水毒」によっておこる神経症や頭痛、ふらつき、めまい、息切れ、動悸などの諸症状の改善に使われる代表的な漢方薬です。体の中にたまりすぎた水分を取り除いてくれる効果があります。

川越宏文先生

ちぐさ東洋クリニック院長・漢方専門医

川越宏文先生

東京女子医科大学付属東洋医学研究所、 けいめい記念病院東洋医学研究所所長などを経て現職。専門は内科・アレルギー科・心療内科・漢方婦人科・漢方小児科・漢方皮膚科、冷え症やアレルギー外来、虚弱児体質外来など。東洋医学や漢方の視点から幅広く治療にあたっている。

構成・文/秦レンナ Photo by Adobe Stock/yu_photo・yukimco, Qwart, kaorinne, KPS / iStock / Getty Images Plus・クラシエ薬品