書籍をはじめ、アート作品や文具、家電など、人生をより深く楽しむためのアイテムがそろう「代官山 蔦屋書店」で、全館フェア「SPRING SWING」を3月24日(金)から開催するにあたり、yoiが期間限定のキュレーションコーナーを展開します!

yoiキュレーション キービジュアル

キュレーションのテーマは「今夜、自分と話そう。」。自分とゆっくり会話するように、“体”をいたわり、“心”をゆるめて、“性”に向き合う。そんな時間に寄り添ってくれるアイテムをピックアップ。yoiの巻頭連載『ウィークリーカルチャー』で取り上げた作品をはじめ、インタビューを行なったマンガ家さんの作品、yoiエディターズおすすめのフェムテックアイテムやコスメ、CBD製品など、会場にはyoiの世界観を体現するバラエティ豊かな品々が並びます。yoiのキュレーションコーナーは、一足早く、会期前日の3月23日(木)からスタート!

さらに今回のフェアに合わせて、巻頭連載の執筆陣である代官山 蔦屋書店 人文コンシェルジュ・宮台由美子さん&マンガライターの横井周子さんが、フェアのテーマにぴったりな3冊をセレクトしてくれました。

横井周子さんが選んだのは、この3冊!

横井周子

マンガライター

横井周子

マンガについての執筆活動を行う。選考委員を務めた第25回文化庁メディア芸術祭マンガ部門ソーシャル・インパクト賞『女の園の星』トークセッションが公開中。
■公式サイト  https://yokoishuko.tumblr.com/works

【3月23日先行スタート!】代官山 蔦屋書店でyoiがキュレーションコーナー『今夜、自分と話そう。Presented by yoi』を展開!_2

『21世紀の恋愛 いちばん赤い薔薇が咲く』
リーヴ・ストロームクヴィスト作/よこのなな訳 ¥1,980/花伝社

25歳以下のモデルとばかりつき合うレオナルド・ディカプリオの冒頭エピソードから笑える、スウェーデン発フェミニズムギャグコミック。

21世紀の今、どうしてこれほど恋愛が難しくなったのか。資本主義社会の中、理性で判断することが求められる消費者的態度が我々の芯まで染み込んでいるからでは…? などなど心に刺さる問題提起が満載です。

タイトルは、米国の詩人ヒルダ・ドゥリトルの詩からの引用。74歳のとき、入院中に取材に訪れた若い記者に恋し、あっさり振られたヒルダはこう書きます。〈いちばん赤い薔薇がほころんでいる(ばかばかしいこと こんなときに、こんな場所で〉。このコントロール不能な謎のパワーをありとするかなしとするかは人それぞれ。ニーチェをへし折ったルー・ザロメやバイロン卿の「ヤバい彼女」ことレディ・キャロライン・ラムらさまざまな女性たちと古今の哲学者の愛をめぐる思考が次々紹介されて、知的好奇心を刺激します。

正解を示すというより「で、あなたはどう思う?」と聞かれているような一冊。著者や作中に登場する人物たちとおしゃべりするつもりでどうぞ。

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『あした死ぬには、』
雁須磨子 ¥1,320/太田出版

これは「あした死にたい」というマンガではなく、その逆のお話。

映画宣伝会社で働く主人公の「多子(さわこ)」は42歳、独身。40代の体や心には、誰にも教わったことのない新しい問題がいっぱい。仕事をどうするか、家族は、友達は、恋は、健康問題は。自分でも言葉にしがたいちょっとした、でも実は大きな変化から、こんなふうに繊細で優しいマンガをこしらえる雁須磨子さんの頭の中が一体どうなっているのか、不思議でなりません。

『あした死ぬには、』を評そうとするといつも「友達からもらった手紙」が思い浮かびます。気のおけない友人とのおしゃべりのように、心も体も温まるから。昨年秋に全4巻で完結。最終巻、〈明日死ぬってなったとしても 今日は生きたいって思って生きたい〉というセリフがじんわり心に染みていきます。クリムトやシャガールらの名画がオマージュになっているコミックスのカバーも素敵で、手もとに置いておきたいシリーズ。

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『正反対な君と僕』
阿賀沢紅茶 ¥660/集英社 ©️阿賀沢紅茶/集英社

明るい鈴木さんが好きになったのは、物静かなメガネ男子・谷くん。クラスでの立ち位置が正反対な二人を描く、大注目のラブコメディ。

絶妙な距離感の会話も楽しい本作ですが、日常の中にある奇跡みたいな瞬間の描き方が秀逸! 世界にはいろんな人がいて、当たり前にみんな違います。何もかもわかりあえるわけじゃないけれど、雨上がりや季節の変わり目にふっと同じ感覚を共有する。そんなシーンが丁寧に描かれています。

〈「あと… この 雨上がりのにおい 好き」「…うん」〉

ラブストーリーがおもしろいのは、恋を通して普遍的な他者理解が表現されているからなのかなと思ったりします。数多くの少女マンガ家たちによって試みられてきた感情の「微分」表現のDNAは、「少年ジャンプ+」で連載中の『正反対の君と僕』にも受け継がれているようです。マンガならではのデフォルメ絵もかわいくて、和みます。

ちなみに阿賀沢紅茶さんの前作である縦スクロールマンガ『氷の城壁』は、人と接する難しさを感じている高校生たちの群像劇で、こちらも傑作。あわせてチェックしてみてください。

宮台由美子さんが選んだのは、この3冊!

宮台由美子

代官山 蔦屋書店 人文コンシェルジュ

宮台由美子

代官山 蔦屋書店で哲学思想、心理、社会など人文書の選書展開、代官山 人文カフェやトークイベント企画などを行う。毎週水曜20:00にポッドキャスト「代官山ブックトラック」を配信中。

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『セルフケアの道具箱』
伊藤絵美 著、イラスト:細川貂々 ¥1,760/晶文社

肌の状態を感じてスキンケアをするように、心の状態をチェックしてメンタルケアをしていますか?

大きな出来事があって沈んだときや、小さなストレスが澱のようにたまってしまったときなど、心の不調をケアするための方法を紹介したのがこの本。カウンセラー歴30年の著者が専門的な理論や手法をベースに選んだ100のワークが載っている。

例えば「心の叫びを大きな紙に書きなぐってみる」「いつもよりあえてものすごくゆっくり歩いてみる」など、どれも気軽に取り組めて効果のあるアプローチばかり。でも何より大事なのは「自分の心をひとりぼっちにしない」ことだと本書は言う。

〈互いに助け合いながらのセルフケアこそが、回復にとっては重要です。〉

心の不調は自己責任なんかじゃない。誰かや何かに助けてもらうこと、そして時には自分が誰かをサポートできるようになること。自分をいたわるセルフケアから、互いに助け合えるあたたかい社会が広がっていくのだ。

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『N/A』
年森 瑛 ¥1,485/文藝春秋

突然、下腹部の鈍い痛みとともにやってくる生理。私は今でこそ体調のバロメーターだと思えるようになったけれど、「こんなもの、なければいいのに!」と思ったことがある人も多いだろう。

本書の主人公、松井まどかも「生理が嫌だ」と感じている。学校で配られた保健室だよりに「低体重は月経が止まる危険性があります」と書いてあるのを見て、その日の夜から炭水化物を抜くようにしていたら、あっという間に生理が止まった。母親はそんな娘が「拒食症」ではないかと心配し、慎重に言葉を選ぶが届かない。

女子校で王子様扱いをされる彼女は『がまくんとかえるくん』や『ぐりとぐら』みたいな「かけがえのない他人」が欲しい。代替不可能な関係、それは「恋人」なのか「親友」なのか。お試しでの交際によって、まどかは自覚のないまま自分が「LGBTの人」になっていたことを知る。

〈本当はどんな属性にもふさわしくないのに〉

ただ「かけがえのない他人」にそばにいてほしかったのに、何かの属性にあてはめられてしまう。自分は何者でもないのに、私は私なのに、という叫びと、言葉をめぐる敏感な描写が素晴らしい。今ここにある生々しい現実を映した傑作。

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『一心同体だった』
山内マリコ ¥1,980/光文社

学生時代、いつも一緒にいた女友達。今では疎遠になってしまった子も多いけれど、どうしているだろうか。本書は、10歳から40歳までのそれぞれの年代の友情が、ロンド形式でバトンをつなぐ連作短編集だ。

〈私たち、友達にならない?〉

大学で映画研究会に入った北島。最初は自主製作映画の監督を夢見ていたけれど、現実は助監督という名の雑用係。映研は男たちが取り仕切っていて、ようやくでき上がったのは、既視感だらけの自主映画。くだらなさに耐えきれず、上映中の部室から出て大爆笑する高田さん。その姿にピンときた北島が思わず口にしたのが「友達にならない?」だった。意気投合して、一緒に企てをして、失敗して大笑いして。二人でいると無敵だった。そんな彼女たちも、卒業後は別々の道を歩んでいく。

私たちは「今」をいつも精いっぱいに生きてきた。その時々を一緒に乗り越えてきた女友達。読み終えたら、懐かしくて愛おしい彼女たちに会いたくなった。

自分にとって心地よいものを選ぶ楽しみ

ここでご紹介した6冊の本は、もちろん会場にもご用意しています。自分が過ごしたい夜のイメージに合わせてアイテムを選ぶもよし、気になったアイテムから過ごし方を考えるもよし。いちばん大切なのは、あなたにとっての心地よさ。『今夜、自分と話そう。Presented by yoi』で、ぜひ自分と語らうひとときのパートナーを探してみてください。




『今夜、自分と話そう。 presented by yoi』 開催概要
●開催期間:2023年3月23日(木)〜4月6日(木)
●会場:代官山 蔦屋書店 2号館1階 建築•デザインフロア