つらいと感じるストレッサーや心身の反応を、紙に書き出したりスマホなどに記録することを「外在化」といいます。心の問題を“客観視”することで解決しようとする方法のひとつで、自分を助けるヒントが見つかるなど、メンタルヘルスに役立つことがわかっています。

教えていただいたのは
伊藤絵美さん

伊藤絵美さん

1967年生まれ。公認心理師、臨床心理士、精神保健福祉士。カウンセリングの専門機関「洗足ストレスコーピング・サポートオフィス」所長。クライアントへのカウンセリングのほか、企業研修やセミナー、ワークショップを積極的に開催。『セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク』(晶文社)など著書も多数。

ストレッサーを書き出す

いわゆるストレスの原因「ストレッサー」(「ストレス」ってそもそも何? 最近よく聞くストレッサーとは? 参照)に気づくことは、苦しい自分を助けるセルフケアの第一歩。大きなストレッサーは目につきやすいのですが、小さな規模のストレッサーは自分でもなかなか気づきにくいものです。

例えば「キッチンに洗い物を残したままだ」とか「雨が降りそうなのに折りたたみ傘を忘れてきた」といった程度のもの。自分の心に少しでも引っかかっていそうな小さなストレッサーも全部拾い集めて、書き出してみましょう。

ストレス反応を書き出す

自分に降りかかっているストレッサーを書き出すことに慣れたら、今度は「ストレス反応」もメモしていきます。ストレッサーによって引き起こされている心や体の変化、例えば不快感や痛み、嫌な感じ、頭がガンガンする…など、気がついたことを次々に書いていきます。

できれば、その反応を大きさ別に分けて書いてみるとなおよいでしょう。思わぬ反応に気がついたり、逆に何が問題のあるストレッサーなのかを発見することもあるかもしれません。

自分をケアする言葉を書き出す

自分をケアする言葉を書き出す

ストレッサーとストレス反応に気がつくと、つらさの全体像が大まかにわかってきます。大切なのは、その状況をなんとかしようとは思わず、それはそれで「置いておく」こと。そのうえで、今の自分をケアする言葉を考えてみましょう。

自分を褒める、慰める、励ます、ハッピーにさせる、ウキウキさせるような言葉を書き出すのです。「いつも頑張ってるよね」「ありがとうって素直に言えるところが好き」「その悔しさがバネになるね」「まだまだ若いわ〜♪」「次があるから大丈夫!」などなど。

できればきれいな紙に丁寧に書き出します。「めげずにガンバレ」などの叱咤激励は書かないほうが賢明。

イラスト/雨月 衣 指導・監修/伊藤絵美(洗足ストレスコーピング・サポートオフィス) 構成・原文/蓮見則子
※OurAge 2021.04.15掲載

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