コロナ禍の影響もあり、最近"この先、どうなるの?"と不安を抱える人が急増。「MAQUIA」では、そんな不安が多い時代を乗り切るためのヒントをご紹介。これからの時代に必要な“レジリエンス”について解説します!

女性イメージ

わかっていてもつらいとき、どうする?
変化に対応できる人が強い時代が来た!

コロナ禍の影響もあり、最近"この先、どうなるの?" と心に不安を抱える人が急増。そこで、変化に負けない気持ちの保ち方をプロがアドバイス!

教えてくれたのは
Tomy先生

精神科医

Tomy先生

日本精神神経学会専門医。Twitter「ゲイの精神科医Tomyのつ・ぶ・や・き♡」が人気。著書は『精神科医Tomyが教える1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』など。

山名裕子さん

公認心理師

山名裕子さん

自身のメンタルケアオフィス「やまな mental care office」を東京に開設。心の専門家、公認心理師としてメディア出演をはじめ幅広く活動中。

先行きの見えなさや変化へのストレスから不安に

新型コロナウイルスの世界的流行により、様々な“変化”に直面し、不安を抱える読者が増えている今。
「特にコロナ禍は、誰にとっても未経験のことなので“今後どうなるの?”“もっとひどくなったらどうしよう”と、先行きが見えないことが不安の大きな要因です」(Tomy先生)
「コロナの影響で生活も働き方も変わりましたが、変化はストレスになり不安につながります」(山名さん)

特に日本人は下のような要素から不安を抱えがち。では対処法は?
「先のことばかり考えても不安になるだけなので、その日にできることに焦点を当てて過ごすことが不安を減らすコツです。また、不安を煽るような情報はなるべく遮断することもポイントです」(Tomy先生)
「変化が起きてもしなやかに立ち直れる力のことを“レジリエンス”と言います。これからはこれを身につけることが重要です」(山名さん)


日本人が持ちやすい
不安やストレスを
作ってしまう心理状態とは?

正常化バイアス
非常事態が起きたとき、ストレスを回避するため“今はまだ正常の範囲”と思い込もうとすること。「変化が起きたとき、今はたまたま違う状況になっているけれど、また元に戻れると思い過ぎると、変化に適応できず不安が増します」(Tomy先生)

レッテル貼り
不安を抱えやすい人は、1度何かに失敗すると“自分はこれが苦手だ”などと“レッテル貼り”をして決めつける傾向が。「自分にレッテル貼りをしている人は、変化が起きたとき、新しいことをするのを躊躇してしまうので、不安を抱えやすくなります」(山名さん)

自粛警察
「“自粛警察”という言葉がありますが、日本人は全員で足並みを揃えたい文化があり、自分だけ損をするのが嫌で、得をしていると感じた人の足を引っ張る傾向が。これがネガティブ思考を強め、人々の間の不安も強まるのです」(Tomy先生)

耐える美学
「日本人は耐えることを“美”とする傾向があり、環境や状況が変化してもまずは我慢してやり過ごそうとしがちです。でも、耐えていても物事は解決しないことが多く不安も解消しません。何かアクションを起こすことが大切です」(山名さん)

これからの時代に必要なのは 変化に対応できるレジリエンス

不安が多い時代を乗り切るために必要なのは"レジリエンス"。いったいどういうものなのか、どうしたら身につけられるのかをご紹介します。

レジリエンスロゴと女性

レジリエンスとは?
「堅い木は一見丈夫そうでも、大きな力が加わるとポキッと折れてしまう。これに対し、弾力性のある竹は、力が加わってもしなやかに元に戻ります。このように何かあったときにも、順応し、回復していける力がレジリエンス」(山名さん)

変化に柔軟に対応できるのが「強い人」
「コロナ禍などで生活スタイルが変化したときに、元の生活に固執していても前に進めません。新しい生活スタイルの中でできることを自分なりに考え、変化に柔軟に適応していけるのがレジリエンス。そういう人がこれからの時代の強い人です」(山名さん)

レジリエンスを身につける5つの方法

1 スルーテクニック
SNSなどのネガティブ情報はとにかくスルー
情報過多の時代だからこそ必要なのが“無視する”テクニック。「テレビやSNSはネガティブな情報も多いので、なるべく見ないこと。特にSNSで自分に対するネガティブ情報を見てしまった場合は、反論すると負の感情の無限ループに陥るので、ひたすらスルーを」(Tomy先生)

2 イメージング
問題が起きたときに備えてイメージしておく
普段から何か起きたときに備え色々なパターンをイメージしておくことも大切。「備えがないといざというときパニックになるので、たとえば恋愛なら、“ここまで事態が悪化したら別れよう”などとイメージしておく。それだけで過度な不安が避けられます」(Tomy先生)

3 マインドフルネス
過去や未来でなく“今” に集中して生きる
人が不安になるのは、過去のことを思い悩んだり、未来のことをあれこれ心配するから。「そうすると現実には起きていない妄想が膨らみ、不安が止みません。大事なのは、“今”に集中すること。起きてしまったことや、まだ起きていないことでなく今に目を向けて」(山名さん)

4 ジャーナリング
思いをとにかく書き出すことで頭がスッキリ
不安があったら、それを紙やノートに書き出してみる“ジャーナリング”も効果的。「不安でも何でもいいので、今の自分の気持ちを書き出すのです。そうすることで“今”に集中できますし、頭の中や漠然としていた不安が整理でき、対処しやすくなります」(山名さん)

5 アクションを起こす
迷っていないでまず動くことで心も変わる
何か不安なことがあったら、とりあえずアクションを起こすことも大事。「頭で考えてばかりいても、状況に何も変化は起きません。迷っていないで、まずアクションを起こしましょう。行動と心はつながっているので、動くことで心に変化が起きるのです」(山名さん)

イラスト/eve カツヤマケイコ(Tomy先生イラスト) 取材・文/和田美穂 構成/髙橋美智子(MAQUIA)
※MAQUIA 2020年9月号掲載/MAQUIA ONLINE 2020.08.16掲載

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