右から)ユウキ、カナ 、ユナ、マナ

(右から)ユウキ、カナ 、ユナ、マナ

双子のマナとカナ、ユウキ、ユナの4人から成る、NEO - ニュー・エキサイト・オンナバンド、CHAI(チャイ)の連載『CHAISM(チャイズム)』。今回は、昨年の夏に肌を見せる幸せについて歌った『miniskirt』を配信リリースした4人に、自分の体や肌とファッションの関係について語り合ってもらいました。ルッキズム(外見至上主義)やボディシェイミング(体型批判)など、容姿をめぐる議論が活発になっている近年、彼女たちにとって“肌見せ”とは? 

CHAI

バンド

CHAI

双子のマナ ( Vo.&Key. ) 、カナ ( Vo.&Gt. ) 、ユウキ ( Ba.&Cho. )、ユナ ( Dr.&Cho. )で編成された、4人組の“NEO - ニュー・エキサイト・オンナバンド”。2017年にリリースの1stアルバム『PINK』がチャートを席巻。2020年には、USの老舗レーベルSUB POPと契約し、2021年には、3rdアルバム『WINK』を発売。その勢いは日本国内にとどまらず、ワールドワイドに活躍中! 公式サイト■https://chai-band.com

ファッションは“自分を隠すため”でも“価値観の押し付け”でもない

肌見せって誰のため? CHAIの連載『CHAISM』vol.5「私の体とファッション」_3

——今回は、自分の体を通してファッションに向き合うというコンセプトでの撮影でしたが、どうでしたか?

全員 すごく素敵だった〜♡ 

マナ すっごくテンションが上がった! 

カナ 新しい服との出合いはいつも楽しいよね。

——CHAIさんの楽曲には『miniskirt』という曲がありますよね。皆さんは、“肌見せ”をどのようにとらえていますか?

マナ 実は私、CHAIとして活動を始めるまでは、大胆にボディラインが出たり肌が見える服が苦手だったんだ。なぜなら、自分の身近なところにそういうファッションを楽しんでいる人が少なかったし、肌を見せる=完璧な体で、自信がある人しかできないってイメージがあったから。

カナ   私もそうだった! 特に夏は肌を出して着こなすファッションも多いけれど、以前は胸の大きさとか腕の太さを気にして着られなかった。自分の体に自信がなかったんだよね。コンプレックスが強すぎて、気になるパーツを隠そうとばかりしていたなぁ。

ユナ 私はマナカナのように、肌を見せることに大きな抵抗を感じたことはないけど、苦手意識がある人が多いってことはずっと感じていた。

肌見せって誰のため? CHAIの連載『CHAISM』vol.5「私の体とファッション」_4

ユウキ 私もユナと一緒で、あまり抵抗はなかったかな。でも、SNSや海外のファッションスナップを見ていて、国によって肌見せのイメージやとらえ方が違うのを感じてた。日本は、肌を見せない=奥ゆかしいという価値観があると思うの。もちろん“見せない美しさ”もひとつの文化。一方で、日本はことさら肌見せ=エロっていうイメージも強くない? 海外は、肌見せをあくまでおしゃれの表現としてヘルシーに楽しんでいる国が多いよね。

ユナ 確かに。地域や場所によって、体とファッションの関係ってまったく違うよね。

ユウキ 文化や価値観はそれぞれであって、どれが正解とか不正解とかではない。ただ、“肌見せ服を着てる人は相手を誘ってる”みたいな一方的な価値観の押し付けだったり、年齢や体型にまつわるコンプレックスに縛られて、自分が本当にしたいファッションが楽しめないというのは違う気がするんだよね。

マナ 地元に帰ったときに、ミニスカートをはいてると『見せすぎよ!』といわれるのと通ずる部分があるね。



ユウキ うん。肌見せに限らずだと思うけど、誰かに自分の価値観を押し付けることはしたくないって思う。

海外ツアーを通して知った、自分の体でファッションを楽しむこと

肌見せって誰のため? CHAIの連載『CHAISM』vol.5「私の体とファッション」_5

——コンプレックスに囚われていたマナさん、カナさんが、自由にファッションを楽しめるようになったきっかけは?

マナ CHAIのメンバーになってから。ありのままの自分を表現するようになって、別に自分の体型も何も隠す必要がないってことに気がついたんだよね。それで、ミニスカートやキャミソールを着るようになったら、肌を見せる喜びや楽しさを知ったんだ。あと、海外ツアーに行ったことで、堂々と自分の体を通しておしゃれを楽しんでる人がたくさんいるのを目の当たりにしたことも影響してる!

カナ 私もCHAIになって、ツアーで海外に行くようになってから。体型やスタイルを気にすることなく、ボディラインや肌を出している海外の人を見て、別に毛が生えていても、太っていてもいいじゃん! シンプルに“肌を見せることって、すごく可愛い”って思えたんだよね。自分に自信があると思われたかったり、セクシーに見られたいから肌見せをするのではなく、おしゃれだから。気分が上がるから。肌見せは、自分のためにするんだって。

肌見せって誰のため? CHAIの連載『CHAISM』vol.5「私の体とファッション」_6

ユナ 体型もスタイルも肌の色も関係ないよね。自分が肌を出したいって思うのであれば、キャミソールを着て、ミニスカートをはいたらいい。まわりの目を気にする必要なんてないよね! 私は、日焼けしやすくて年中小麦肌なのね。その小麦肌がいいじゃんって自分で思うから、肌が見える服を着ることが多いんだ。冬でもミニスカートをはいちゃうくらいだよ。



ユウキ 他人の目を気にする必要なんてないよね。自分が着たいから着るし、肌を出したいから出す。カナが話していたことと似ているけど、肌を出すのは、誰かのためではない。ファッションの楽しみ方のひとつなんだよね。

ルッキズムからの脱却、ボディシェイミングから自分を守るために

肌見せって誰のため? CHAIの連載『CHAISM』vol.5「私の体とファッション」_7

——今、ルッキズム(外見至上主義)から脱却しようと、社会が動きはじめているものの、いまだにボディシェイミング(体型批判)が止むことはありません。皆さんは、他人から投げかけられた心無い言葉には、どう向き合っていますか?

ユナ 容姿について他人から何かいわれると、やっぱりすごく傷つくよね。前回のCHAISMでも話したけど、私もそういう経験があるからわかる。そういう言葉を投げつけられたときは、信頼している人を頼ることがひとつの手だと思う。私の場合は、それがCHAIのメンバーだった!

ユウキ 心無い言葉を投げつけられたら、そりゃ落ち込むよね……。私の場合は、一回心の底までとことん落ち込んじゃうことにしている。そうすれば、あとは上がるだけだし。それから、「なぜ自分はその言葉に傷ついたのか」をできるだけ客観的に分析するようにしている。「本当に傷つくべき言葉だったのだろうか?」って考えていくうちに冷静さを取り戻して、なんでそんなに落ち込んでいたか忘れちゃうこともあるし、ずっとその言葉をひきずるってこともなくなるからおすすめだよ!

CHAI - miniskirt - Official Music Video

すぐ日焼けして
ドキドキすると肌は真っ赤
そんなわたしの肌を
見せる幸せをミニスカートが教えてくれた♡
肌を見せる幸せは
わたしにとって
わたしを一目で見せられる
世界へのプレゼンテーション♡
肌をわたしを
おもいっきり見せて
年齢も時代も
スペシャルスキップ!⭐️!
恐れることなんて
実はな〜んもないのよね!
MANA
(YouTube 備考欄より。楽曲についてのメッセージ)

マナ

マナ「ありのままの自分を表現するようになって、別に自分の体型も何も隠す必要がないってことに気がついた」

ユナ

ユナ「体型もスタイルも肌の色も関係ないよね。自分が肌を出したいって思うのであれば、キャミソールを着て、ミニスカートをはいたらいい。まわりの目を気にする必要なんてない」

カナ

カナ「体型やスタイルを気にすることなく、ボディラインや肌を出している海外の人を見て、別に毛が生えていても、太っていてもいいじゃん! シンプルに“肌を見せることって、すごく可愛い”って思えた」

ユウキ

ユウキ「一方的な価値観の押し付けだったり、年齢や体型にまつわるコンプレックスに縛られて、自分が本当にしたいファッションが楽しめないというのは違う気がする」

CHAIを聴いて、おしゃれをもっと楽しもう!

撮影/Sophie Isogai(kiki) ヘア/夛田恵子(mod's hair) メイク/YUKA HIRAC(VOW-VOW) スタイリスト/小林聡一郎 タイトルカリグラフィー/金澤繭子 取材・文/海渡理恵 企画・編集/高戸映里奈(yoi)

【マナ】ワンピース¥117,370・ブーツ¥126,500
【カナ】ワンピース¥102,520・ロンパース¥56,430・ブーツ¥126,500 
【ユウキ】トップス¥34,100・パンツ¥72,820・ブーツ¥82,500
【ユナ】トップス¥34,430・パンツ¥66,000・ブーツ¥82,500
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