人にはいいにくい尿トラブルに悩むアラフィー女性は多いよう。まずは自分のタイプを知って、改善や治療のきっかけに。水仕事のときなどに尿もれしてしまう「切迫性尿失禁」と、くしゃみをしたときなどに尿もれしてしまう「腹圧性尿失禁」。アラフィーに多い尿もれはこの2タイプで、混合型の人も増えている様子。病気の可能性や治療法もご紹介。

タイプ1【腹圧性尿失禁】

文字どおり、おなかに圧がかかったときに尿もれしてしまうタイプ。尿もれの中では、6割程度を占めるといわれる。骨盤底筋の衰えが主要因なので、鍛えれば自力で治しやすい。

腹圧性尿失禁

《 こんなときに尿もれ 》
・重たいものを持ったとき
・くしゃみをしたり笑ったりしたとき
・トイレで踏ん張っているとき

骨盤底筋が正常に機能していると、おなかに多少圧がかかっても骨盤底筋がしっかり尿道を締めつけているので、もれることはない。ところが骨盤底筋が衰えて機能低下すると、尿が外に出ようとする力に締めつける力が負けてしまい、尿がもれてしまう。出産経験の有無のほか、肥満なども腹圧を高める原因に。

タイプ2【切迫性尿失禁】

 腹圧がかかっていないのに、いきなりがまんできないほどの強い尿意がやってくるタイプ。尿失禁の中では2割程度の割合。膀胱が過敏に反応してしまうため、頻回に強い尿意を感じる。

切迫性尿失禁

《 こんなときに尿もれ 》
・水が流れる音を聞いたとき
・冷たいものを触った瞬間
・手を洗ったり水仕事をしているとき

切迫性尿失禁の原因はいくつかあるが、主なものは「過活動膀胱」(下記参照)。ほかには飲酒や喫煙、薬の副作用などもあるため、早いうちに医療機関で診断してもらうのが◎ 過活動膀胱が原因であれば、腹圧性尿失禁と同様に骨盤底筋を鍛えるトレーニングによって、症状を改善できる可能性が高い。

「混合型」も増えています

残り2割が混合型で、腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の両方の症状が現れる。骨盤底筋を鍛えることで改善される場合が多いが、便秘、運動不足などの生活習慣がリスク要因のため、同時に生活習慣の見直しも必須。

治療法は?

多くの場合骨盤底筋を鍛えることで症状が改善するので、トレーニング法などを指導してもらう。投薬による治療の場合、尿を減らしたり、神経伝達のバランスを整えて尿意と尿が出るタイミングを合わせる薬もある。いずれにしろ、医療機関で診断を受けたうえで医師と相談して治療を進めていく。

尿もれ改善トレーニング

がまんをしてはいけない

頻回な尿意が煩わしいため、尿意を感じてもがまんしてしまう人がいるがこれはNG。尿をためすぎると膀胱が伸びきって収縮する機能が落ちてしまうために、尿を出しきれず残尿しやすくなる。骨盤底筋を鍛えることでコントロールできるようになるので、がまんしないで自然な尿意に従って。

尿意をがまんしてはいけない

こんな病気の場合も…

過活動膀胱
膀胱が過敏で、少ししか尿がたまっていないのに収縮が起こり、脳が「膀胱が満タンだ」と勘違いするために頻繁に尿意が起こる。加齢のほかストレスなどが原因の場合も。投薬治療の場合は、膀胱の容量を大きくしたり、膀胱の収縮を抑えるなどの方法がある。

子宮脱
骨盤底筋が臓器を下から支えられなくなり、腟から子宮が出てくるのが子宮脱。膀胱や尿道、腟壁、直腸などのこともあり、まとめて「骨盤臓器脱」という。頻尿や切迫した尿意などの症状が出る場合も。腟に手を当てるとツルッとしたものに触れる場合は、この可能性大。

病院は何科に行けばいいの?

女性泌尿器科or婦人科
女性と男性では体のつくりやライフステージが違うため、単なる泌尿器科よりは女性泌尿器科がベスト。かかりつけの婦人科がある場合はそこでもOKだが、できるだけ泌尿器にも明るい先生に診てもらうのが望ましい。

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取材・原文/遊佐信子 イラスト/藤井昌子 
※エクラ2020年11月号掲載/Web eclat 2020.10.08掲載

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