
ワンピース¥64900/ヒューゴ ボス ジャパン(BOSS) ヘッドドレス¥356400/アッカ 青山店(acca) 靴/スタイリスト私物
どんな時も腐らず諦めず前を向いて激動の人生を歩いてきたアン ミカさんが、落ち込んだり不安になったり、心が揺らぐ毎日を送っているモア世代のために、愛情たっぷり、文字もぎっしり、気持ちが前を向く金言をお届けします♡ 思うようにいかないことへの焦り、見えない将来……。20代女子が抱く不安を、アン ミカさんはこう考えます。

1972年生まれ。1993年にパリコレに初参加。現在はモデル業以外にも、テレビやラジオなどのメディア出演、エッセイ執筆や講演会の講師など多方面で活躍。ハッピーのヒントが毎日読めるポジティブ日めくりカレンダー『毎日アン ミカ』(講談社)が発売中。Instagram:ahnmikaofficial
【アン ミカさんが回答】Q.将来が漠然と不安な時はどうすればいい?
A. 「不安は“敵”ではなく“味方”です」
私が生まれ育った家庭は貧しく大変なことがとても多かった。でも、手放す安定や安心がなかったからこそ、『ここにいる今よりもきっと素敵な未来が待っているはず』と、モデルとして海外へ飛び出すことができたんです。安心は幸せなことでもあるけれど、時としてそのぬるま湯につかると新たな経験や挑戦を恐れてしまうことも。ものごとにはいろんな側面があります。それは、不安も同じです。
絶対的な安心や安全はこの世に存在しません。だからこそ、誰しもが不安。それは当たり前のことであり、正しいことでもあります。『幸せになりたい』思いがあるから『今のままで大丈夫かな』と心配になる。不安があるということは、夢がある、生きる希望があるということ。少しでも自分の心を健全に保つために、安心材料を探し増やしながら人は日々生きている。不安は生への前向きな原動力でもあります。心配だからこそ、確認を繰り返したり、失敗しないための計画も立てる。不安はよりよい仕事や自分へも導いてくれます。
また、不安は今の自分に足りないものを示していることも。それを見過ごさずに向きあい処理することで、次のステップへと進むことができるんですよね。不安は敵だと恐れるのではなく、自分の味方にしてよりよい未来へとつなげてはみませんか?(アン ミカさん、以下同)
【アン ミカさんが回答】Q.年を取るのが怖いです
A.「一生懸命に生きれば年を重ねるのが楽しくなる」
20代、30代よりも40代の今がいちばん楽しい!! 私がそう思えるのは、自分と向きあい、周りと向きあい、一生懸命に生きた自負があるから。年を重ねるごとにその証が増えていくからなんです。
ただなんとなく生きていると『またムダに一歳年を重ねてしまった』と感じるかもしれないけど、一生懸命に生きれば実りや学びは必ず蓄積される。若さは失われるかもしれないけれど“魂年齢”はどんどん深みを増し、内面はどんどんカラフルになっていく……。正直、20代前半なんて茶色です(笑)。20代後半に泣いたり笑ったり悔しい思いを経験することで、新たな色が加わり鮮やかに輝きだすんです。
また、年を重ねると外見ではなく魂の美しさでお互いを見るようになる。人間関係もさらに広がり、どんどん楽しくなります。痛みやつらさを経験した分、感動のアンテナも広がり、よりたくさんのものに感動できるようにもなるんです。年を重ねるのは“何かを失う”ことではなく“自分を色づけする”こと。まだまだ茶色のモア世代、人生楽しくなるのはこれからですよ!!
【アン ミカさんが回答】Q.他人と自分を比べて落ち込みます……
A.「女に石と書いて“妬む”。心が硬くなってしまう前に『いいな』は素直に口に出す」
ネットやSNSが発達した今は“隣の芝生”が見放題。昔は接する一部の人の芝生しか目に入らなかったのに、見ようと思えばいくらでも他人の私生活が目に入ってくる。『みんながSNSにアップしているのはよい部分だけ』、それを理解しても『どうしても比べてしまう』というのならば、ネガティブな痛みにとらわれてしまう前にその気持ちを口に出す。感じた『いいな』は素直に言葉にするように私は意識しています。
『顔が小さくてうらやましい』、『スタイルがよくて素敵ですね』。すると相手が美の情報をこっそり教えてくれたり、不意に『アンさんもここが素敵』といううれしい言葉が返ってきて、それが自分の自信につながることもあったりして。
女に石と書いて“妬む”。ジッと眺めているだけだと心が硬くなる。そして、頑なな心は自分の視野を狭くしてしまいます。『いいな』は素直に口に出して自分を成長させる種に変えてしまいましょう♡
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【アン ミカさんが回答】Q.成長したいけど、うまくいきません
A.「迷い悩んでいるだけで、あなたはちゃんと変化しています」
私には座右の銘がいくつかあるのですがそのひとつが『敗することがなくなる、それが失敗』という言葉。
今の自分に満足した時に成長は止まってしまう。現状に満足できないのはとても素敵なことだと思います。私自身『もっと自分はできるんじゃないか』と思ってもそれが現実にならない、同じ場所で足踏みしている時代がありました。そこで取得したのが20を超える資格なんです。勉強をしていれば、準備をしていれば、やってみたいものが見つかった時にチャンスが近づく。
変化はドラマティックに訪れるものではなく日々の積み重ねで少しずつ変わっていくもの。『何も変わっていない』、『前に進んでいない気がする』そう思うこともあるかもしれませんが迷い悩みながらあちこちにぶつかりもがく、それだけでも自分の器は広がります。慌てずにまずは目の前にある小さなことからトライしてみませんか?
【アン ミカさんが回答】Q.ネガティブな気持ちを引きずってしまいます
A.「『自分はダメだ』と責めるのは自ら自分を追い詰めているようなもの」
落ち込むことや悩むこと、私もあります、しょっちゅうです。ただ、迷惑をかけたら素直に謝り、反省したら立ち上がる、『心の立て直しと解決はなるべく早く』を心がけています。
私たちの魂も肉体も親からもらった大切な宝物です。『自分はダメだダメだ』と落ち込み続けるのは大切な自分を自分で傷つけ追い詰めているようなもの。原因があるなら反省はもちろん大事です。でも、それが済んだら自分で自分を優しく抱きしめ愛しんであげる。『頑張って生きているね』とおいしいチョコレートを自分へのご褒美に用意してあげたりしてね。
撮影/下村一喜 ヘア&メイク/K.Furumoto(&'s management.) スタイリスト/加藤万紀子 取材・原文/石井美輪 構成・企画/芹澤美希(MORE)
※DAILY MORE 2021.05.27掲載