人それぞれの肌の匂いから、似合う香りを提案する香りスタイリストの杏喜子さん。『DAWN Perfume』のディレクターであり、古今東西のフレグランスのスペシャリストでもある杏さんが今回紹介するのは「高温多湿な日本の夏にまといたい香り」。ここでは石鹸のような肌の香りが特徴の「ムスキースキン」タイプにフィーチャー。猛暑の中でも、杏さんが提案する一本をまとえば、ポジティブな気分で過ごせるはず。

杏 喜子(あんず よしこ)

香りスタイリスト/DAWN Perfumeプロデューサー

杏 喜子(あんず よしこ)

幼少期から香りの世界に興味を持ち、アロマサロンのカウンセラーとしてカラーセラピーやホメオパシーを追求した後、フレグランスキャンドルの世界へ。2006年に妊娠中に調香師ダウン氏の香水と出合い衝撃を受け、産後3ヵ月で渡米し熱い自分の想いを伝える。2008年、ハンドメイド生産のナチュラルフレグランスブランドDAWN Perfumeの立ち上げに至る。日本の女性たちの幸福感にフォーカスした独自の香りを作り続ける。肌の香りの性質を嗅ぎ分ける特有のアプローチ方法からベストな香りを見出すカウンセリングも話題。

あなたのスキンタイプを診断でチェック!

香り診断【MUSKY SKIN(ムスキースキン)】タイプの特徴

夏は“脳内バカンス”気分に浸れる香りをまとうのがおすすめ!

「年々過酷になっている日本の夏。フレグランスをつける気力を削ぐような、高温多湿な気候に悩む人も多くいるでしょう。本来、この季節は太陽の光と一緒にご機嫌に過ごせるはずなんですけれど、この環境下では難しい。そんな季節にこそ必要なのが、まとう人自身に優しく寄り添い、楽天的な気分になれるフレグランスなんです。スキンタイプに合わせて選んだ香りをまとって、“脳内バカンス”を香りで楽しんで見るのはどうでしょうか」(杏さん)

夏のムスキースキンは、フレッシュで軽やかな香り立ちのものをチョイス

香水 インフュージョン プラダ オードパルファム、DAWN  ame

スウィートスキンタイプに並んで日本人に多いムスキースキンタイプ。柔らかな石鹸のような香りがする肌で、クリーンな印象があります。また、このタイプの特徴でもある「まとった香りを増幅させる」という点は、梅雨〜初夏の時季は気をつけなければなりません。春や秋、冬であれば問題ないのですが、高温多湿のシーズンは“甘すぎ、重すぎ”な香りは要注意。特に、濃厚なアニマリックは避けた方が無難です。フェスや、キャンプなど野外でのレジャーシーンなど、環境によっては大丈夫な場面もあるのですが、「なんか、香水濃すぎるよ!」って思われがちな時期なので気をつけたいですね。おすすめなのは、軽やかでフレッシュな香り立ちなのに、香料の濃度がしっかりあるタイプ。今回はこの2本をご紹介します」

おすすめ香水① DAWN パフューム「ame」

香水 DAWN パフューム ame

DAWN Perfume オードパルファム “ame" 30ml ¥14300/アンズインダストリー  dawn.theshop.jp/

杏さんがディレクションする、「DAWN Perfume」の「ame」。幸福感に満ちた桃源郷からインスパイアされた透明感あふれる香りだ。キーとなるのはルバーブ。初夏の心地いい陽気に誘われ、みずみずしい草花とともに楽しめる爽やかなノート。ワンプッシュ身にまとえば、光のシャワーを浴びたようなフレッシュな感覚に包まれるクリーンな調べが特長だ。

おすすめ香水② プラダ ビューティ インフュージョン ドゥ プラダ「ジャンジャンブル」

香水 PRADA インフュージョン ジャンジャンブル、スキンタイプフレグランス

プラダ ビューティ インフュージョン ドゥ プラダ ジャンジャンブル オーデパルファム 100ml ¥30800/プラダ ビューティ

“高温多湿な日本の夏に適したフレグランス”と杏さんもプッシュする、プラダのインフュージョン コレクション。人気のシリーズから新たに登場するのが、「ジャンジャンブル」だ。活き活きとしたジンジャーの個性を、ウッディシトラスに閉じ込めた奥行きのある香り。鮮やかなグリーンマンダリンと組み合わせることで、まるですりおろしたてのジンジャーのようなピリリとした香り立ちが際立つ一本。芳醇ながらも、ライトなつけ心地が暑い夏にそっと寄り添ってくれる。

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撮影/田村 伊吹