「体毛=むだ毛だから人に見られてはいけないもの」「肌が出る服を着るときはつるつるにしなくちゃ…」など、これからの暖かくなる季節に向けて"体毛ケアに対するプレッシャーを感じている人"も多いかもしれません。でも、体に毛が生えていることってダメなこと? 時間やお金をかけて体毛をなくそうとするのはなんのため? と、一度立ち止まって考えてみたことはありますか?
今、シェービングブランドが提唱し始めた#BodyHairPositive(ボディヘアポジティブ)というハッシュタグとともに、"自分の体毛を自然に残すか、そったり脱毛したりするかは、自分にとっての心地よさで選ぶもの"という考え方が広まりつつあります。
#BodyHairPositive(ボディヘアポジティブ)ってなに?
「#BodyHairPositive」とは、どんなボディヘア(体毛)も「自分が気に入っていれば美しい」ととらえられるような社会を目指すムーブメントのこと。自分の外見や体をありのままに受け入れたり大切にすることを提唱する「ボディニュートラル」や「ボディポジティブ」と同様に、「自分らしさ」や「美の多様性」について考えるきっかけとなる言葉でもあります。
ボディヘアに関しては、「ピンクタックス」(女性用製品のほうが男性用製品よりも価格が高いこと)という問題や、"女性だから"という理由で男性には求められないケアも必要とされてしまうジェンダーバイアスについても議論を呼んでいます。
大切なのは、誰かのためではなく、自分のために心地よくいられる選択をすること。まずは自分自身に「どうしたい?」と問いかけ、選択肢をひとつずつ確かめていくことが、#BodyHairPositiveの実践につながっていくはず。ボディヘアのあり方に向き合うことで、誰が決めたかわからない価値観に流されることなく、自分の体のことは自分で決めるというマインドを大切にしてみませんか?
シック・ジャパンでは、ボディヘア(体毛)があるパーツもないパーツも含めて「自分にとって心地いいスタイルを、誰もが見つけられるように」という思いから、「#BodyHairPositive」プロジェクトをスタート。ボディヘアにまつわるコンテンツを通じて「毛について、話そう。」というメッセージを発信。
2020年に話題となった貝印の広告「#剃るに自由を」。顔にそばかすやあざを持つ、CGでつくられたバーチャルヒューマンMEME(メメ)がモデルとなり「ムダかどうかは、自分で決める。」というメッセージとともに、剃毛や脱毛にまつわる価値観の多様性を代弁。
アンダーヘアにもっと自由を! ショーツ形別のVIOスタイル8選
自分の体毛に向き合ったうえで、体毛を「残す or なくす」という二択ではなく、もっとバリエーションがあったらうれしいもの。
「腕は残したいけど、脚はそりたい」などのパーツごとのチョイスや、ほかのパーツより毛量の多いVIOは「チクチクするから毛量調節だけしたい」や「お気に入りのショーツにうまくおさまる形にしたい」など、スタイルで選ぶ選択肢もあります。その一方で、自分にとって理想の形がわからないという人が多いのも事実。そこで、ショーツのデザインに合わせたおすすめのシルエットをご紹介します。
監修協力:シック・ジャパン
自己流でやらないで! VIOをそりたい場合の基本のそり方
処理がしづらくデリケートなエリアだからこそ、VIOをそる場合は正しい方法を知ることが快適さへの確かな近道。カミソリは肌に優しい敏感肌用のカミソリや4 or 5枚刃のものを選ぶのがおすすめ。ヘアが長い場合は、あらかじめトリマーでカットしておくとスムーズです。
✔︎ Vライン
そる範囲を決めたら、しっかり見ながらそりやすい体勢をとってゆっくり、優しくそります。何度も同じところをそる「重ねぞり」は、肌に負担をかけてしまうのでNG。
✔︎ Iライン
自分では確認しづらいので、鏡などで見ながらそるのがおすすめ。一気にそろうとせず、片側ずつ、奥から手前に向けて優しくそるのがポイント。そらずに整えたい人は、トリマーで量と長さを整えるのがおすすめ。
✔︎ Oライン
Iラインと同じく見えにくい場所なので、まずは鏡でそりたい部分を確認。お尻を片側ずつ外側へ広げるように手で押さえながら、もう一方の手でカミソリを持ち、外側→内側へ向けてゆっくり少しずつそります。こまめに鏡で確認するのも忘れずに。
監修協力:シック・ジャパン
VIOのあり方を多様にサポート。注目のVIOケア新製品をチェック
毛流れにそって動かすだけで毛量調節&長さ調節ができるトリマーと、肌の上をくるくるなでるだけで根元からしっかりそれるネット刃がセットになった電動シェーバー。どちらも刃が肌に直接触れない設計なので、デリケートゾーンのお手入れにも安心。トリマーは2mm〜8mmの4段階に長さを調節可能。防水加工なのでまるごと水洗いできるお手入れの手軽さもうれしい。オープン価格/シック・ジャパン
デリケートゾーンの毛量をコントロールできるトリミング用のカミソリ。独自の刃とクシの組み合わせ構造で、1回ヘアをすくと毛量を約3割減できる設計になっているので、少しずつ調整しながら毛量調節ができる。刃が直接肌に触れないよう前に出たクシ状ガードで、アンダーヘア特有の縮れ毛や絡まりを整えながら自然な仕上がりに。ヘッドとハンドルの間がくりぬかれている窓から、ケアする部分を目視しながらお手入れできるデザイン。2本入り¥1518(編集部調べ)/貝印
太くて長い毛をカットする「トリマー刃」、肌に直接刃が触れないI・Oゾーン用の「スキンガード」、ナチュラルな長さに整える「ボリュームダウンコーム」に加え、スピーディかつつるつるに仕上がる「ネット刃」がさらに進化した、1本でマルチに使えるVIO専用シェーバー。毛の断面が鋭利ではなく水平になるように処理する設計で、使用後に生えてくる毛がチクチクしにくい。オープン価格(5月上旬発売予定)/パナソニック
自分らしいと思えるスタイルや、使いたいと思えるアイテムは見つかりましたか? 固定観念や従来の美意識にしばられることなく、より自由に、より楽しくケアするために、多様な選択肢を知ることから始めてみてください。
イラスト/前田豆コ 文/国分美由紀 企画・編集/高戸映里奈(yoi)