imase シングル『ユートピア』

『ユートピア imase 配信中/ユニバーサル ミュージック
作詞・作曲/imase

imaseのシングル『ユートピア』を聴いて、今の自分にフォーカスし、人生をマイペースに満喫しよう

10代後半から20代前半の自分自身を振り返ると、進学、就活、転職など、人生の大きな岐路に立たされるたびに、何者でもない自分に激しく落ち込んでいた。また、スマホを開くたびに飛び込んでくる、「若き成功者」という文字に過剰反応。メディアで紹介される“理想的な人物像”と自分を比較しては、得体の知れない焦りの感情に振り回される日々を過ごしていた。そんな当時の自分に伝えたい言葉が、シンガーソングライター・imaseの〈大正解はなくて 今を生きる答えなんて なんでもいい〉だ。

飛ぶ鳥を落とす勢いの新世代アーティスト・imase。彼が音楽活動を開始したのは2020年。そこからわずか1年のうちに楽曲がTikTokでバイラルヒットし、2021年12月に『Have a nice day』でメジャーデビューを果たす。2022年に入ると、『でもね、たまには』をはじめとする楽曲が続々とCM主題歌やドラマタイアップに起用され、同年8月リリースの『NIGHT DANCER』は、今年に入って韓国を筆頭に世界各国のチャートにランクインする快挙を達成した。彼の美麗な裏声と、心を軽くするキャッチーな楽曲は、今、アジアを中心に世界中から支持を集めている。

imase アーティスト写真

そんな“2023年の顔”であること間違いなしのimaseが、日本を代表する漫画家・鳥山明の伝説の名作を映画化した『SAND LAND』の主題歌を書き下ろした。“自分を愛することの大切さ”を歌った祝祭感あふれるメロディの『ユートピア』は、荒んだ心を一瞬にして癒してくれる。

【imase】ユートピア(MV)

〈愛してたいね myself〉という一節で始まるこの曲の後半、彼はスピードの速い情報社会に翻弄され、自分を見失いかけている人の肩をたたきこう語りかける。〈大正解はなくて 今を生きる答えなんて なんでもいい〉と。MVでは、このフレーズとともに自由気ままに動き回る子どもたちとimaseが、一緒に遊び歌う姿が映し出される。ハッピーな空気に満ちたその光景は、まわりの目を気にせずに、ただ思うがままに今という瞬間を楽しむことが、幸せな人生をつくる秘訣だと気づかせてくれる。もし「何者かにならないと」「夢を持たないと」「何か成し遂げないと」など、将来について考えすぎるあまり焦燥感や不安にさいなまれていたら、この曲を繰り返し聴いてみて。あなたをむしばむ思考のスパイラルから抜け出し、心のユートピアへとたどり着けるから。

imaseの『ユートピア』をマストチェック!

文/海渡理恵 編集/国分美由紀