キャンプほど手間がかからず、グランピングより本格的。信州の自然に囲まれたプライベートサウナ付きアウトドアホテル「Earthboat Village Kurohime」で薪サウナを楽しむ、そんな新しいアウトドア体験を、人気エディターの東原妙子さんがご紹介します。

ととのう 東原妙子 サウナ トレーラーハウス アースボート黒姫

東原妙子

ファッションエディター、クリエイティブディレクター

東原妙子

東京生まれ。高校時代は読者モデルとして活躍し、大学卒業後は銀行OLを経て出版社に転職。現在はフリーのファッションエディターとして、女性誌を中心にブランドの広告やウェブコンテンツ製作などで幅広く活躍。アパレルブランドとのコラボ商品の開発や、ECブランドのクリエイティブディレクターも務める。ファッション以外にも、趣味はサウナ、温泉、旅行、漫画、グルメ(主に鮨)など多岐にわたり、飾らないキャラクターが人気のInstagramはフォロワー6.5万人超え。

こんにちは。
お盆も過ぎたというのにまだまだ暑いですね。
まわりのご迷惑はさておき、毎日水着で働きたい東原妙子です。

そんなわけで、今回の連載では避暑地のサウナにやってきました。
長野県信濃町、野尻湖にほど近い豊かな自然に恵まれた黒姫高原の一角に「Earthboat Village Kurohime」はあります。

「Earthboat」とは、キャンプとグランピングのいいとこどり! 「Nature Escape」という新しい体験価値を提案する、プライベートサウナ付きアウトドアホテル。誰もが快適にアウトドアを楽しめるように設計されていて、現在全国に8つの拠点を展開しています。

なかでもここ黒姫は、「Earthboat」が置かれた最初の拠点。
森の奥にひっそりと現れる広大な土地に、ため池を囲むように10棟の「Earthboat」が点在し、まるでひとつの村のようなプライベート感のある空間です。 

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コンパクトで機能的なトレーラーハウスに泊まる

建物の入口で二次元コードを読み込み、事前にメールで伝えられたキーナンバーを入力するセルフチェックイン方式。宿泊する建物のすぐ横まで車で乗りつけて、気兼ねなく自分たちのぺースでスタートできる気軽さがいい。

中に入ると、まるで山小屋のような作りにワクワク!
まず正面の大きな窓から、池を望む美しい自然の風景が目に飛び込んできます。

3つの段差でつくられた空間は、コンパクトながら天井が高く、開放感あり。
最上段に置かれたクイーンサイズのベッドと布団を組み合わせれば、大人3人まで宿泊できます。
2段目のリビングスペースには、ダイニングテーブルやソファなどの大型家具を置かず、床に座って小さな丸テーブルを囲むスタイル。そのままごろりんと床に寝転がったり、ステップに腰掛けたり、思い思いの場所で自由に過ごせる設計になっています。

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片面はキッチンスペース。
鍋やフライパンなど、必要最低限の調理器具、カトラリーが備え付けられていて、キャンプ同様自分たちで自炊するのが「Earthboat」の醍醐味です。

奥には、清潔なトイレとシャワースペース。
本気のキャンプとなるとハードルの高い水回り問題も、ここでは快適に過ごせるのが大人にはありがたい。 

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「Earthboat」は全館ペットフレンドリーなのもポイント。
室内も敷地内もケージなしで一緒に過ごせるのがうれしいですよね。

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自分で火入れ! 開放感満点なプライベート薪サウナ

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「Earthboat」では、すべての部屋に専用の薪サウナを完備し、火入れを自分で行うスタイル。

温度が上がるのに1~1.5時間程度かかるので、チェックインしたらまず最初にストーブに薪をくべ、サウナの準備をするのがおすすめ!

低めの温度でゆったり楽しむもよし、セルフロウリュで温度を上げてしっかりととのうもよし。サウナを好みの温度に“育てる”楽しさも味わえます。 

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サウナのあとは水風呂でクールダウン!
天然の湧水かけ流しの水風呂は、しっかり冷たいけれど肌当たりがまろやか。
湧水はそのまま飲めるので、蛇口からタンブラーに注いで水分補給。そして、これがまたとびきりおいしい…♡

インフィニティチェアに横になって目を閉じ、野鳥と虫の声、風のざわめきに耳を傾けると、まるで自然と一体になるような……もはや自分自身が木になったような⁉ とんでもなく開放的なととのいを体験しました。 

ちなみに、サウナ用の水着、ポンチョ、サンダル、タオルは無料でレンタルできます。

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夕食は新鮮な地元食材を調達してアウトドア料理

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「Earthboat Village Kurohime」は、自ら料理を楽しむことがコンセプト。
途中、道の駅やご当地スーパーであれこれ新鮮な地元の食材を調達して、アウトドアキッチンで調理するのが醍醐味です。

外にあるグリルに薪をくべて魚介や肉を焼いたり、カセットコンロと飯盒で持参した米を炊いたり。特に皮のままグリルで焼いた朝採れトウモロコシは、甘くて瑞々しくて最高でした♡

ちなみに、自炊したくない派は、オプションで「もつ鍋セット」または「BBQセット」を選ぶこともできます(事前予約、別途料金)。 

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リビング=外! 誰もが快適に自然と向き合う時間を

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「Earthboat Village Kurohime」は、黒姫高原麓の森深い場所にあるので、まわりに民家や人工物がなく、夜になると辺り一面真っ暗に。
この日は、昼頃まであいにくの雨だったのですが、夕方から気持ちよく晴れて、夜はインフィニティチェアに寝そべって夜空を見上げれば満天の星を眺めることができました。

翌朝は窓から差し込む陽射しで目覚め、軽く“朝ウナ”を楽しんだあと、庭で備え付けのコーヒー豆を挽いて朝食の時間です。
いや~、普段の生活とはかけ離れた何とヘルシーな朝でしょうか⁉

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以前、本気のキャンプをしたときは、場所に着いてテントを立てるだけで半日が終わってしまい、雨が降ったら一大事。快適な季節や気候が限定されるし、暑さ寒さや寝苦しさ、水回りの不便さなど、なかなかにハードルが高いという印象があったんです。

とはいえ、すべて至れり尽くせりのグランピングでは物足りない……という複雑な大人心もあったりして、こちらはその間をとったキャンプとグランピングのいいとこどり! 

基本的には“リビング=外”だけれど、雨が降ったら建物の中で過ごせるし調理もできる、寒い時期は自由にサウナで温まりながらアウトドアを楽しめる。水回りもベッドも清潔で心地いい。

ちょうどよく快適で、ちょうどよくプリミティブ。

効率的に便利に過ごせる時代だからこそ、ときにはこんな風に“少しだけ不便”な環境に身を置き、大自然のなかでととのい、のんびりと静寂を謳歌する時間はとても贅沢!

今後も続々と新しい「Earthboat」の拠点がオープンするようなので、ほかもぜひ訪れてみたいと思います。

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画像デザイン/齋藤春香 イラスト/木村美紀 写真提供・構成・取材・文/東原妙子