P!NK アルバム『TRUSTFALL』ジャケット写真

『TRUSTFALL P!NK 国内盤¥2640 発売中/ソニー・ミュージック
作詞/Alecia Moore 作曲/Max Martin, Shellback 和訳/矢岸礼子

大胆不敵なP!NKが、年齢の呪縛から私たちを解放する

「いい年して」「年甲斐もなく」「もう大人なんだから」…こういった言葉を耳にするたびに、“年を重ねること”への漠然とした不安が巨大化して、焦ったり、落ち込んだりすることがある。そんなとき自分に言い聞かせたい言葉が、20年以上のキャリアを持つP!NK(ピンク)が言い放つ〈バカやってる理由がなくなっても 若返るなんて不可能だし だったら楽しんだ方がいい〉。自分の中にあるエイジズム(年齢に基づいた偏見や差別)を打破する手助けをしてくれる。

1979年、ペンシルベニア州ドイルスタウン生まれ。ショートヘアとパンキッシュなスタイルがトレードマークのP!NKは、これまでにグラミー賞3冠をはじめ、数多の音楽賞を受賞している正真正銘のポップスターだ。荒れていた過去を経て、自分を愛することの大切さに気がついた彼女の代表曲『Fuckin' Perfect』や、人種・性差別に訴えかける『What About Us』、社会的マイノリティに贈るエールソング『Raise Your Glass』など、ストレートな言葉が並ぶ楽曲と、新体操で培ったアクロバティックなパフォーマンスで、今もなお世界中を魅了しつづけている。

P!NK - Never Gonna Not Dance Again (Official Video)

そんな彼女が、“踊らないなんてありえない”と宣言する『Never Gonna Not Dance Again』は、年齢のラベルにとらわれるのではなく、自分の心の奥底から湧き出る「こうしたい」という願望に忠実になる勇気を持てば、P!NKのようなポジティブバイブスに満ちた人生を送れるのだと教えてくれる。

スーパーマーケットが舞台のMVでは、全身ピンクでショートパンツをはいたP!NKが、大量にジャンクフードを買い込む様子や、少女と一緒に床に寝そべって駄々をこねるしぐさが描かれている。そんな“子どもっぽい”と言われてしまいそうな行動を取る彼女が歌い上げる、〈バカやってる理由がなくなっても 若返るなんて不可能だし だったら楽しんだ方がいい〉というフレーズは、年齢を気にして、好きな服を着るのをあきらめたり、感情を抑えたりするのではなく、自分の心に忠実に、今を楽しめる人がいちばんカッコいいのだと示してくれる。

もちろん年を重ねれば、体力は衰えていく。だけど、心が衰えるかどうかは、自分次第。MVの後半、P!NKが大好きなダンスを堂々と踊ったように、あなたも自分を縛る年齢の呪縛から解き放たれて、好きなことを思うがままにやってみて。

P!NK - Never Gonna Not Dance Again (Live From The 2022 American Music Awards)

 

P!NKのエネルギーに満ちた音楽を聴こう

文/海渡理恵 編集/国分美由紀