7月13日(水)19:00〜20:30、代官山蔦屋書店主催のトークイベント「私たちが声を上げたワケ」がオンラインにて配信されます。
アメリカ現代史において、女性たちが社会の不条理にどう声を上げてきたのか、10の"瞬間"に焦点を当てて取り上げた新書『私たちが声を上げるとき アメリカを変えた10の問い』。その刊行記念として行われるイベントには、著者であり、いずれもアメリカ研究者の和泉真澄さん、坂下史子さん、土屋和代さん、三牧聖子さん、吉原真里さんの5名が登壇します。
女性著者5名の連帯により、本当の意味での「共著」に挑む
BLM運動や#MeToo運動など、社会問題に争うムーブメントが次々と生まれている近代のアメリカ。そんな中、女性たちはどんな場面で、誰に向かって、どのように声を上げてきたのか。そして、その声に社会はどう向き合ってきたのか。日本でもなじみのある "ときのひと" から歴史的重要人物まで、人種も、年齢も、社会的地位もさまざまな10人をフィーチャー。読み手に力強い勇気を与えると同時に、差別や不正義に対する問いを投げかけます。
そんな本作の特徴の一つは、まさに5名の女性アメリカ研究者の「連帯」によってつくられていること。編者や監修者を立てることなく、対等にアイデアを出し合い、つねにディスカッションを重ねながら練り上げることで、本当の意味での「共著」に挑んだそうです。
イベントでは、執筆のきっかけやメイキング秘話、本書に入りきらなかった人物や事例、そして刊行後のアメリカ最新情勢や日本との関係性など、貴重な話が盛りだくさん。アーカイブでも視聴可能です。ぜひご覧ください!
出演者はこちら!
和泉真澄(いずみ・ますみ)さん
同志社大学グローバル地域文化学部教授。東京外国語大学外国語学部英米語学科卒業後、カナダのクイーンズ大学政治学研究科修士課程修了、同志社大学大学院アメリカ研究科で博士(アメリカ研究)を取得。専門は北米移民研究。日系アメリカ人・日系カナダ人文化史研究。主著は『日系アメリカ人強制収容と緊急拘禁法−人種・治安・自由をめぐる記憶と葛藤−』(明石書店 ※英語版はTemple University Pressから刊行)など。最近は新型コロナウイルスの流行とアジア系ヘイトに関する講演、寄稿なども行っている。
坂下史子(さかした・ふみこ)さん
立命館大学文学部教授。神戸女学院大学文学部英文学科卒業後、同志社大学大学院アメリカ研究科で博士、米国ミシガン州立大学大学院文芸研究科でPh.D.(アメリカ研究)博士課程修了。専門はアフリカ系アメリカ人の歴史と文化。著書に『よくわかるアメリカの歴史』(共編著 ミネルヴァ書房)、『「ヘイト」の時代のアメリカ史——人種・民族・国籍を考える』(共著 彩流社)など。最近はBLM運動に関する講演や寄稿も行っている。
土屋和代(つちや・かずよ)さん
東京大学大学院総合文化研究科准教授。カリフォルニア大学サンディエゴ校歴史学研究科でPh.D.(歴史学)取得。専門はアメリカ現代史、社会史。著書に『Reinventing Citizenship: Black Los Angeles, Korean Kawasaki, and Community Participation 』(Univ. of Minnesota Press)、共著に『東大塾 現代アメリカ講義 トランプのアメリカを読む』(東京大学出版会)など。
三牧聖子(みまき・せいこ)さん
同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授。東京大学教養学部卒業、同大大学院総合文化研究科で博士号取得(学術)。専門はアメリカ政治外交、国際関係論。著書に『戦争違法化運動の時代 「危機の20年」のアメリカ国際関係思想』(名古屋大学出版会)など。朝日新聞コメントプラスのコメンテーター、朝日新聞読書面「新書速報」(政治経済)担当。
吉原真里(よしはら・まり)さん
ハワイ大学アメリカ研究学科教授。東京大学教養学部教養学科卒業後、米国ブラウン大学アメリカ研究学部で博士号取得。著書に『アメリカの大学院で成功する方法』(中公新書)、『ドット・コム・ラヴァーズ』(中公新書)、『性愛英語の基礎知識』(新潮新書)、『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』(アルテスパブリッシング)、『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?』(アルテスパブリッシング)など。
文/種谷美波(yoi)