CHAI・マナ＆カナとpecoの「ラブ」トーク♡　愛はもらうもの？ 与えるもの？ 誰を守るもの？【連載】CHAISM vol.20

双子のマナとカナ、ユウキ、ユナの4人から成る、NEO - ニュー・エキサイト・オンナバンド、CHAIの連載『CHAISM』。マナとカナが大ファンだというpecoさんをスペシャルゲストに迎えた前編に続き、後編も「ラブ」をテーマにまだまだ盛り上がります！　話はさらに深まり、3人が愛を感じる瞬間や、愛の難しさ、そして最近のセルフラブ事情についても教えてくれました。

——最近、皆さんが「愛の素晴らしさ」を感じたり、「愛」について考えさせられたりすることはありましたか？

peco：私は、息子と一緒にいるときですね。手垢のついたセリフで恥ずかしいけれど、「守るべき存在がいると強くなれる」って言葉の意味を、息子のおかげで日々実感していて。去年、私たち家族には変化があったけれど、自分を差し置いてでも守りたい存在である息子のおかげで、前に進むことができました。

「自分よりも」とか「子どものために」というと、「自己犠牲なのでは？」と感じる人もいるかもしれないし、言ってしまえばそうかもしれない。でも、私にとっては、息子のために強くなることはつらいことではないんですよね。こんなに愛する息子と過ごせているのはryuchellのおかげだし、さらに言えば、お仕事をさせてもらえているのもいろんな人の支えがあってこそ。つねに“今の自分があるのは、私ひとりの力ではない”と思っているので、感謝の気持ちのほうが大きいんですよね。

カナ：素敵な話。“まわりに生かされている”と実感するときに“愛”って感じるよね。

マナ：私は最近、「セルフラブ」が一生のテーマだとひしひしと感じていて。きっかけは、ライブでお客さんから愛を受け取った分だけ、ステージを降りて家に帰ると、すごく孤独を感じるようになったこと。「あれ？　私って何も持っていないんじゃないか？」と考えちゃうことが増えたのは、自分への愛が足りてないってことだと気づいて。今はその孤独と戦うために、瞑想とか、自分を愛する方法を改めて日々模索しているところ！　おかげで、少しずつ自分の心との向き合い方がわかってきた！

——カナさんも、ステージ後にマナさんと同じように孤独に襲われることはあるのでしょうか。

カナ：私は、まったくなくて。以前、ある人から言われて「なるほど！」と思ったんだけれど、マナは“愛をもらって強くなれる人”だから、ステージのフロントで思う存分パフォーマンスすることで輝ける。一方、私は“愛を与えることで強くなれる人”。確かに私は、相手に何かしてあげることが好きだし、そうすることで心が満たされる。それこそ、パートナーにごはんを作るときとか、本当に幸せを感じる。

マナ：愛をもらう人と、愛を与える人。私たちって本当に正反対。

カナ：だから、双子なんだと思う。

peco：わぁ…鳥肌が立つくらいいい話…！　すごく素敵な関係だし、確かに、愛を“もらう”と“与える”のどちらに喜びを感じるかって人それぞれですよね。

マナ：カナはよく私にもごはんを作ってくれるんだよ！　優しいよね。なんでも作れるんだけど、特にカナが作るカリフラワーの唐揚げがめっちゃおいしくて好き。

peco：カリフラワーの唐揚げって初めて聞きました…！　おしゃれ〜♡

——では、「愛って難しい」と感じた瞬間はありますか？

カナ：かつてパートナーと、お互いのスキンシップについて真剣に話し合ったときかな。心地よいと思える性のあり方やコミュニケーションには個人差があって、それを理解することに最初は難しさを感じていたけれど、パートナーシップのために前向きに勉強したら、セクシャルウェルネスや膣など自分の体についてわかるようになってきて。

peco：どんなケアをしたことで、自分の体について理解が深まったんですか？

カナ：膣からのケアとして、よもぎ蒸しセットを買って自宅で使ってみたり、『Waphyto』の「インティメイト オイル」でデリケートゾーンを保湿したり。pecoちゃんは、何かセルフケアってしている？

peco：実は、何もしてなくて（笑）。妊娠前はまったくなかった生理痛が、産後に少し感じるようになったけれど、そこまで深刻ではないので悩みとまではいかないですね。でも、体って変化していくものだから、セルフケアに興味を持ちはじめたところです！

カナ：マナが“愛って難しい”って思ったことは？

マナ：私も以前、おつき合いしていたパートナーと別れたときに、愛の難しさについてすごく考えた。そのときに曲を作りながらたどり着いた答えが、「もっと愛を言葉にしようよ」ってこと。フランクにね。相手のことを大切に思うほど、愛を伝えることを躊躇しちゃうってこと、ない？

peco：すごくわかる！　相手のことを深く知っているからこそ、「これを言ったら、こういう反応が返ってくるだろうな」と推測してしまって、コミュニケーションをあきらめそうになることがある。それがいいときもあるけど、それでも伝えることに突き進んだほうがいいときもある。ともに時間を過ごせば過ごすほど、相手のことを大切に思うからこそ、伝えるのが難しいときってありますね。

マナ：そう。コミュニケーションは、さらけ出すことが大切なのにね。

peco：着飾ってもしかたないですよね。

peco：私は、家族の形が変わったこともあり、この2年間くらいはずっと愛の難しさを感じているところです。でも、難しいからこそ、今、目の前にいる自分を生かしてくれている人やコトに感謝しようと思えています。人生って、自分が思い描いたようにはいかない。だから、自分の予想を超えることが起きたときこそ、自分への愛だけは忘れないようにしたいです。つまずいたときに、「私ってダメだな」じゃなくて、「こういうダメなところがある自分もいいよね！」と思える人でありたくて。それさえできれば、どんなことにも自分の軸がぶれることなく向き合えるんじゃないかなと思っています！

——自分に対して愛をもって向き合いつづけるって大事なことですよね。表舞台に立つ仕事をしている皆さんは、あらゆる選択に対して、他人からのジャッジを受けることもあると思います。

peco：確かにSNSなどを通して、いろんな言葉が届きます。そういった外からのジャッジに対してはいろんな向き合い方があると思うけれど、そういう言葉にまったく左右されないように割りきる方法もあれば、ふわっと受け入れつつ自分の考えとは区別する方法もあると思うんです。私はどちらかというと後者のほうで、あらゆる意見に耳を傾けながらも、「それはあなたの考え」という心持ちを忘れないようにしています。それができれば、他人の心無い言葉にも、自分の心をすり減らすことはないんじゃないかなと思いますね。

——最後に、皆さんが実践している「セルフラブ・アクション」を教えてください！

マナ：朝起きたら鏡の中のマナに向かって「今日もできる！　今日も可愛い！」と声をかけること！

peco：私は、ささいなことでも「私って天才！」って心の中で思うようにしてます（笑）。例えば、忘れ物を取りに帰らないといけなくなったとき、「最悪！　めんどくさい！」って自分を責めちゃったりするけれど、再出発したら道が青信号続きだったりして。そんなときは、「こんなに運がいいなんて、私ってやっぱ天才！」って自分をほめるきっかけにしちゃうんです（笑）。

マナ&カナ：それ最高！

カナ：私は、自分の体に「今日も1日よろしくね」とか「いつもありがとう」って話しかけてる（笑）。例えば、のどの調子が悪いときは、「風邪気味かもよ！　ゆっくり休んだほうがいいよ！」って体が私に教えてくれてるってこと。私のために一生懸命サインを出して知らせようとしてくれる体に、「ありがとう」ってねぎらいの言葉をかけるようにしています。特に朝は、胃とか腸とかいろんな臓器から今日のコンディションのお知らせがくるから忙しくて仕方がないんだよね（笑）。

peco：私はセルフケアが苦手だから、自分の体を大切にしているカナさんのことを見習いたいです。

カナ：ぜひ臓器に話しかけてみて（笑）。

マナ：いろんなセルフラブがあってめちゃくちゃ面白いね。愛って難しいものだけど、大切な人とつながるためにも、自分が強くあるためにも、必要なのは結局「ラブじゃん」ってことなんだよね！

撮影／shu ashizawa（S-14）  ヘア（CHAI）／夛田恵子（mod's hair） メイク（CHAI）／YUKA HIRAC　ヘア＆メイク（peco）／megu　スタイリスト／小林聡一郎（CHAI）　曽我一平（peco）　取材・文／海渡理恵　企画・編集／高戸映里奈（yoi）

【CHAI／マナ】トップス¥10,900、ブラ¥14,900、パンツ¥15,900／Desigual（デシグアル 東京 銀座中央通り）、スニーカー¥38,500／grounds（フールズ）
【CHAI／カナ】シャツ¥12,900、トップス¥12,900、パンツ¥19,900／Desigual（デシグアル 東京 銀座中央通り）、スニーカー¥52,800／grounds（フールズ）

【SHOP LIST】
フールズ   03-6908-9966
デシグアル 東京 銀座中央通り 03-6264-5431