実力派ガールズグループ「FAKY」の個性豊かなメンバーの一人として、国内外で活躍してきたHinaさん。「FAKY」活動休止から2カ月が経ち、「余白時間」も楽しく過ごしているという。セルフケアやSNSとのつき合い方などを伺いました。
avex GIRL’S VOCAL AUDITIONで6,000人の中から決勝に進出し、小室哲哉プロデュースのガールズグループを経て、2018年「FAKY」へ加入。恋愛リアリティーショーABEMA「月とオオカミちゃんには騙されない」への出演を機に「No.1モテ女」としてティーンから絶大なる支持を得る。SNSの総フォロワー数は100万を超え、数々のファッション誌、ハイブランド、メディアやショーにモデルとして多数出演。さらに、女優としてドラマ出演や番組MCを務めるなどマルチな才能を発揮。特徴的な低音のウィスパーボイスで他アーティストとのfeat.参加楽曲も多数。2024年1月の「FAKY」グループ活動休止後は、個人での活動を中心に行う。
家族がいればいつだって初心に戻れる
——目まぐるしく毎日が過ぎていく「FAKY」時代とは、時間の使い方も変化したのではないかと思いますが、最近はどのようにして過ごしてますか?
Hinaさん:家でゆっくり過ごす時間ができました。ソファでだらだらしたり、Netflixで話題のドラマを観たり、音楽を聴いたり。これまで忙しくて肌あれもしていたし、ホルモンバランスを上手に保てない時期が長かったんですが、最近やっとセルフケアする視点を持てるようになったかな。最近ハマっているのは、メイクさんに教えてもらった「ヨモギ蒸し」。自分の「調子」にきちんと向き合えるようになったのは、大きな進歩です。
あと京都に暮らす家族と、週2回ぐらい電話して元気をチャージしています。兄弟が多くて賑やかな環境で育ったから、みんなの声を聞くと安心するし、この人たちを喜ばせたいから頑張ろうって思えるんです。
中高生のときは、「歌手になりたい」って夢を話すとまわりの人にバカにされたこともあったんですが、家族だけはいつも応援してくれました。だからこそ、私にとって家族の存在がひとつの指針。「自分らしさってなんだろう」って悩むときがあっても、家族のことを思い浮かべれば「好きだからこの仕事をはじめたんだ!」っていう原点にいつだって立ち返ることができるんです。
年齢なんて関係ない。やりたいことにいつだって挑戦する自分でいたい
——経験を重ねたり、年を重ねたりするうえで、モヤモヤした気持ちになることはありますか?
Hinaさん:私自身は歳を重ねることをすごく楽しんでいて、やりたいことを始めるのに遅いってことはないと考えているんですが、年齢でできる、できないをジャッジしてくる人は一定数いますよね。今の私の状況を「27歳だし、もうやりきったよね、十分だよね」って考えることもできれば、「まだまだなんだってできるね」ととらえることもできる。私はどのタイミングでも「まだまだなんだってできる」というスタンスを貫いていたいです。
ファンの方々からも、SNSを通じて「まわりが結婚しはじめたから焦ります」「やりたいことがあるけど、今からでも大丈夫ですか?」といったような、年齢に関する悩みが寄せられることがあります。「そんなこと気にしなくていいのに」って思うけれど、まわりと比べて焦っちゃう子の気持ちもわかるから、これからも繰り返し「年齢なんて関係ないよ」「自分次第だよ」ということを伝えていくつもりです。私も悩んでいることも隠さずに発信して、ファンの方々とともに励まし合っていけるのが理想ですね。
——さまざまなSNSを使いこなされている印象がありますが、SNSの使い方などで決めていることなどはありますか?
Hinaさん:SNSでは、自分の中でルールを作っています。SNS上ではさまざまなコメントをいただきますが、心を守るために一線を引くことも大切。「コメントは見ないようにすればいい」ってアドバイスをもらうこともありますけど、それは難しい。やっぱり気になりますもん(笑)。だから、反応しないのが一番!
Instagram、YouTube、TikTok、Xなど、SNSをいろいろと使い分けているんですが、1カ月に1回は「SNS断ち」の日をつくって、通知もオフにしています。SNSにのめり込まないように、自分に向き合う時間を必ずつくるようにしています。
気分が落ちてしまったときは、無理に浮上しようとしすぎない
——どうしても気持ちが落ちてしまうときはどうしていますか?
Hinaさん:「メンバーたちとさまざまな困難を乗り越えてきたんだから、私はなんでもできる! まわりの圧力に負けるわけない!」と、自分を鼓舞していますが、気分が落ちることはもちろんあります。そんなときは無理に浮上しすぎないようにしています。落ちるところまで落ちると意外と気持ちを切り替えられるんです。ベタに悲しい音楽とか、壮大なクラシックをかけて号泣することもあります(笑)。
グループ活動時代にも「もう逃げたい」と思ったことは何度もありました。でもそんなときに私を引き止めてくれるのは、「この仕事が好きだ」という強い気持ち。初心に戻ることはやっぱり大切ですね。
最近読んだ本に書いてあった『何が大切なのかを、人に聞いてもわかりません。自分が感じる大切を、大切にするしかありません』という言葉が大好きで、スクショしていつでも見られる状態にしています。読書で出合った、胸を打つ言葉をスマホにメモをして、ふとした瞬間に読み返すようにもしています。好きな本を読むこともセルフケアに繋がるのかもしれませんね。
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撮影/島田彩枝加 ヘア&メイク/北原果 スタイリスト/中澤咲希 取材・文/高田真莉絵 企画・構成/渋谷香菜子