【舟山久美子さん】「25歳のとき、無理をしすぎて生理がこなくなった」“くみっきー”がフェムテックに目覚めた理由〈インタビュー後編〉

——10代の頃から仕事をして、ご自身で生計を立てていらっしゃったくみっきーさんは、当時はどのような人生プランをお持ちでしたか？

舟山さん：小さな頃に父親の事業が傾いてしまった経験があるので、とにかく経済的に自立をすることが最優先でした。でも、無理をしすぎてしまったのか、25歳くらいのときに生理が来なくなってしまい、婦人科系の病気になってしまったんです。

「いつかは子どもが欲しい」と意識しはじめたタイミングで、体調を崩したことで、自分の体が過去の無理なダイエットや過労が原因でボロボロになってしまっていることを知りました。そこで初めて立ち止まって自分と向き合うことで、女性の体はとても繊細だということに気がついたんです。

——その頃にフェムテックやフェムケアに出合ったんですか？

舟山さん：はい。病気を経験したことで、ホルモンのバランスは体調だけでなく、心の健康にも直結することを体感しました。そのタイミングでフェムケアに興味を持って、今もずっと続けています。

——体の不調から気がついたこと、見直したことはありますか？

舟山さん：体調を崩したとき、子どもを産んで育てたいなら恋愛の仕方も変えていかなければいけないことに気づきました。それまではずっと自分が傷つく恋愛をしていたんです。

傷つけられてばかりじゃ、いくらこちらが幸せになる努力をしていても、相手に壊されてしまう。なので体調が回復してからは、恋愛の仕方も変えようと思って、今まで会ったことがないタイプの方々と積極的に会うようにしたんです。 

——すごい行動力ですね。これも“ギャルマインド”のひとつですか？

舟山さん：そうだと思います（笑）！ 「今まで付き合ったことのないタイプと会ってみて、それでダメだったらまた考えよう」というスタンスでした。 女性が我慢をしなければいけない関係はよくないとわかっていたはずなのに、気づかないうちに自分の気持ちを犠牲にしてしまい、苦しんでいた時期も多かったんです。

でも今の夫と出会って、理想の関係を築くことができるようになりました。まだまだ私たちの中にも昔ながらの男性像、女性像はあるので、完璧に男女平等な関係とはいかないかもしれませんが、理想の家族のあり方について共通の目標を持っているので、それに向けて日々すり合わせをしています。

——どのような目標をお持ちなのですか？

舟山さん：おじいちゃん、おばあちゃんになっても手を繋げるような関係でいる、という目標です。これを達成するには、些細なズレをすり合わせながら、メンテナンスをしていかないといけないですよね。

不必要なケンカはしたくないので、女性は生理のときに体調が悪化したり、イライラしてしまったりすることもきちんと夫に伝えています。私が生理のときは、ごはんを作らないというルールもつくりました。お互い無理しないのが一番！ 私と同世代の方には、ぜひフェムケアをしてほしいです。

30代は体の変化が激しい時期だからこそ、見えない部分の状態もきちんと理解することが大切。私は病気をきっかけに始めましたが、自分の心や体を知ることで、今後どう生きていきたいのかを考えるための「軸」を作ることもできると実感しています。

アロマテラピーのコンセプトで作られたボディ用オイル。「おすすめしている産婦人科医さんも多いベストセラー商品。20代で体調を崩してから、ずっと愛用しています。使いはじめてからPMSも軽くなった気がします。知人のお母さまはこれを使ったことで更年期障害が軽くなった気がすると話していました」

植物療法士・森田敦子さんが開発したデリケートゾーン用リキッドソープ。「森田敦子先生は私の意識をフェムケアに向かわせてくれた恩人のような存在。先生と出会って、もっと自分の体に向き合おうと思えるようになりました。このソープは、低刺激で違和感がないうえ、においも抑えてくれます。かゆみなども起きなくなりました」

天然コットンのよもぎ蒸しパッド。「妊活のときに使い始めたもの。子宮を温めることは大切なので、大きな仕事の前日には必ず使うようにしています。体の中からじわじわと暖かくなっていくのが気持ちいい」

ミネラルを豊富に含むフルボ酸（整肌成分）配合の「肌育スプレー」。「産後、かゆみが気になるようになってきてしまったので、このスプレーをかけるようにしています。トイレに置いておいて、1日2回程度スプレーするのを習慣にしています。頭皮や背中、全身に使えます」

タイ付きトップス¥9680／ココディール（03-4578-3421）　右手中指リング¥187000、右手人差し指リング¥41800、左手リング¥28600／すべてete bijoux（0120-10-6616）　その他／スタイリスト私物

撮影／原 楓　ヘア＆メイク／金澤美保　スタイリスト／伊藤ミカ　取材・文／高田真莉絵　構成／渋谷香菜子