人気の広がる「CBD」。その効果と実態とは?
体やメンタルにいい影響を与えるとして、最近注目されている「CBD」。世界中の医療・美容・健康分野で研究が進んでいます。気になってはいるけれど、どの製品がいいのかわからない、そもそもCBDって安全なの? と思っている方も多いのでは。
自社ブランド「THE CBD」を展開する麻田製薬は、CBD利用者・経験者50人を対象に、おすすめのCBD製品に関するアンケート※を実施しました。その結果から、どんなCBD製品が人気なのか、多くの人がおすすめしているCBD製品の効果と実感が見えてきました。
※対象者:CBD利用者/経験者50人。調査方法:Web上でのアンケート。調査期間:2021年10月。調査地域:全国
CBDは精神を“リラックス”させてくれる成分
CBDの正式名称はカンナビジオール(Cannabidiol)といい、麻の茎や種子から抽出されるカンナビノイドと呼ばれる成分の一種です。麻は別名・大麻草とも呼ばれ、マリファナの原料になることもあるため、CBDについても「摂取するとハイになるのでは」「法的に問題視されているのでは」といったイメージを持っている人もいるでしょう。
でも、心配ご無用。カンナビノイドの成分の中で精神を“ハイ”にする作用があるのは、テトラヒドロカンナビノール(THC)という成分です。日本の法律ではTHCは違法な成分ですが、CBDは法的に認められた成分。THCが含まれていなければ、CBDが配合されている製品を持っていたり、使用していても問題ありません。
またCBDは、“ハイ”になるのとは逆に、精神をリラックスさせる成分を持っています。近年日本でもメンタルヘルスに役立つとして注目されており、CBDが含まれるさまざまな製品が流通しています。なかでも代表的なのが、CBDオイルです。
目的に合わせて選びたい、CBDの種類いろいろ
THE CBD Oil 10ml 5% 10ml/¥4,298/CBD量:5%(500mg)
麻田製薬の独自ブレンドによる純度99%以上のCBDに、オリーブオイルを配合したクセのないオーガニックのCBDオイル。
CBDオイルとは、ベースとなるキャリアオイルにCBDを配合した製品です。おもな使用法は「舌下摂取」で、口内の舌の下部にCBDオイルを1~2滴垂らし、30秒~2分ほどそのままにしてから飲み込みます。舌下部分にCBDがあるあいだに、毛細血管から直接CBDが取り込まれることで全身に効果が広がります。
CBDオイルのほかにも、以下のようにいろいろなCBD製品が登場しています。
・CBDエディブル(CBDグミなど)
CBDの入った食品や飲料の総称。チョコレートやクッキー、お茶やエナジードリンクなどがあり、近年ではグミが人気! 気軽に摂取できるが、肝臓で代謝されるため吸収率が下がるというデメリットも
・CBDクリーム/CBDジェル/CBDバーム
皮膚に直接塗布しやすくした製品。全身への効果はないが、塗った箇所への局所的作用が期待できる
・CBDリキッド/CBDワックス
VAPEなどの電子タバコを用いてCBDを摂取する製品。肺の毛細血管から吸収されるためすぐに効果を実感できる反面、持続時間は30分~1時間程度と短い
・CBD化粧品
CBDをファンデーションなどの化粧品に配合した製品
・CBDパウダー
CBD成分だけを分離させてできたパウダー状の粉末。食品や化粧品に混ぜたり、舌下摂取するなどいろいろな形で摂取が可能
実際に使ってみた人のおすすめは?
麻田製薬による調査の結果では、CBD経験者が最もおすすめする「効果を感じやすかった、または気に入った製品」はCBDオイルで、続いてCBDリキッド、CBDグミでした。手軽に摂取できそうな、CBDを含むグミやチョコレートといった食品は、「今後使用してみたい製品」でも人気が高い結果に。
実際にCBDを使用して実感した効果については、痛み・リラックス・睡眠の質・PMS(月経前症候群)・頭痛など多岐にわたりました。寄せられた回答の一部を挙げると…。
「肩こりなどが起こったときに塗ると、炎症が和らぐとともにリラックス効果を感じます」
「PMSがひどいときがあったので、緩和する方法を調べていたときにCBDの存在を知りました。試しに使用してみると、PMS時の体のつらさや睡眠不足が改善されて、一日をラクに過ごせます」
「CBDオイルに出合い、1カ月ほど使ったところ、対人恐怖症に悩まされることが減りました。肌もきれいになるし、使ってよかったです」
製品によって効果の表れ方にも違いがあるので、いろいろ試して自分に合った製品タイプや使用方法を見つけたいもの。麻田製薬によれば、継続的に使用して、中長期的なスパンで徐々に効果を実感したいならCBDオイルがおすすめ。ストレスや不安をすぐに和らげたいなら、CBDリキッドなど吸入摂取する製品がいいのだそう。皮膚のシミやかゆみなど、局所的な悩みにはCBDクリームが効果的です。
CBD製品を購入するときに気をつけたいこと
気をつけたいのは、CBD製品は海外製のものが多く、大麻製品に対する基準が日本の基準とは異なる場合があること。特に注意したいのが、THCが含まれる量です。日本ではわずかに検出されただけでも違法となるので、CBD製品を購入するときには必ずTHCが含まれていないことを確認しましょう。
また、現状流通しているCBD製品の中には粗悪な品がないとも言い切れないので気をつけたいところ。そういった製品は、含まれているCBDの質が悪かったり、有害な物質が含まれている可能性もあるといいます。
海外のメーカーから個人輸入する場合や、フリマアプリなど個人で取り扱っているものを購入する場合は、要注意。CBDや大麻の専門知識があまりない状態で購入するのは控えたほうが無難です。信頼できるCBD製品を購入するには、日本の正規輸入代理店で購入するのが安心。海外のメーカーから公認を得て、日本で流通可能な安全な製品を取り扱っています。
また、良心的なメーカーであれば、研究所などの第三者機関に自社製品の検査を依頼したり、製品のラベルやWebサイトに成分表を掲載し、カンナビノイドがどの程度含まれているかも記載しています。販売している製品の品質や安全性についてきちんと開示していることも、信頼性を判断するポイントになりそうです。
以上のことに気をつければ、CBDは日々の体や心の調子をよりよく整えてくれるもの。不調に合わせて上手に取り入れてみると、思わぬ効果をもたらしてくれるかもしれません。
構成・文/長岡絢子 イラスト/森 千章 Photo by Tinnakorn Jorruang/iStock/gettyimages