フレッシュなフルーツや野菜を原材料にハンドメイドで作られるスキンケアやバスボムでおなじみの『LUSH(ラッシュ)』。実は、限定店舗にて「LUSH SPA」という、五感に働きかけるスパトリートメントを行っているのをご存じですか? 今回は、数あるメニューの中から、全身トリートメント「シナシージア」を体験。美容目的や疲労回復に限らず、心がナーバスなときにもおすすめしたい、“充足感”あふれるマインドフルネスな至高のスパ施術をレポートします。
LUSH SPAの全身トリートメント「シナシージア」とは?
現在、国内で「LUSH SPA」を実施しているのは、LUSH 新宿店、京都四条通り店、自由が丘店の3店舗。今回は、東京・自由が丘店へ足を運びました。
LUSHのスパトリートメント「LUSH SPA」では、現在13種類の施術メニューがあり、フットケアやフェイシャル、フルボディトリートメントまで、さまざまなコースを展開。今回私が受けた「シナシージア」は、LUSH SPAを象徴する80分間のスパトリートメントで、“シナシージア(共感覚)”をテーマにしたLUSH独自のボディケアメニュー。施術箇所は、顔や全身。後に紹介する“選ぶ言葉”によってトリートメント内容の詳細が決まり、五感すべてを使って“今”の自分の心と体に働きかける施術を受けることができるのです。施術後の充ちた感覚は何事にも替えがたい体験で、ちょっぴりナーバスだった心も体も前向きに。率直に言って“人生最後の日にも受けたい、至高のスパ体験”でした。
「シナシージア」のほかにも、全身の筋肉をほぐす「ザ グッドアワー」、すっきりした気分につながるスカルプケア「タングルドヘアー」、LUSHのスキンケアをセラピストと一緒に選べるオーダーメイドのフェイシャルケア「バリデーションフェイシャル」は、特に人気のコースなのだそう。→コースの一覧はこちらから!
リ・ボーン、心と体が生まれ変わるようなトリートメント
「シナシージア」を受けるべく、LUSH SPAの店内へ。棚にはLUSH店舗では出合ったことのない香りのバスボムやマッサージバーが陳列。カウンセリングルームには、鳥のさえずりを含むネイチャーなBGMが流れていて、森の中のような清々しさを覚えます。聞けば、このBGMは創立者の一人であるマーク・コンスタンティン自らが、イギリス・ドーセット州の森林で録音してきたものとのことで、ほか、スパの施術に使用しているBGMも同社の楽団(…!)によるオリジナルなのだそう。
今回の担当セラピストはNARAさん。「まずはボードに書かれた11ワードの中から今一番ピンとくる言葉を直感で選んでください」とのことで、この頃、何かとくすぶっていた私は“充足感”という言葉をチョイス。
続いて、色もサイズもさまざまな18本のビンが登場。蓋は開けずに、タグとラベルの言葉やひかれる色、サイズ感なども踏まえて今一番ひかれる1本を選びます。
いくつか手に取った末、“優しさ・真実”に決定。コスメの商品名からも感じ取れるように、“言葉”を大事にしているLUSH。製品以上にブランドの本質を体感できると定評の「シナシージア」においても同様に、言葉を通して自分と今に向き合うことが施術の基盤となってくるようです。11ワードと18本のビン、体験者が選ぶ組み合わせ次第で何通りにもなりえる香りの中から、今の自分が求めている香りが決まります。さあ、いよいよ本編が始まります。
“充足感”の香りに満ちた空間へ。トリートメントの始まり
案内された施術室は、薄暗いくらいに照明の明るさが落とされていて、“充足感”のバスボムと“優しさ・真実”のエッセンシャルオイルによる淡い芳香が漂う空間。セラピストが全身に触れていく施術とのことで、ショーツ以外はすべて脱いで、素肌のままベッドに。触れられたくない場所やパーツ、傷がある箇所などは、事前のヒアリングで伝えてOK。自分が心地よいと感じることに集中できる状態にしましょう。
先ほど選んだ言葉“充足感”を表現したバスボムの香りは、繊細でやわらかく、想像していた“LUSHのにおい”とは少し異なっていました。その“充足感の香り”に“優しさ・真実”のエッセンシャルオイルを組み合わせることで、少し薬草的なテイストも加わり、今回の施術のための唯一の香りが部屋に行きわたります。
1日の時間を旅することをテーマとしたBGMが、高感度なスピーカーから流れると同時に「シナシージア」の施術がスタート。それは日常からのエスケープ、旅の始まり。ひとつのストーリーに没入するという表現が適当かも。横になってマッサージを受けているだけなのに、風景が浮かび、どこかを訪れているような感覚に陥るのです。顔から始まり腕へ、腹部〜背中、足先までも順々に。先ほどの選ぶワードによってはスカルプが含まれる場合もあるそう。目を閉じていても感じられるセラピストのまるでダンスのような動きと手捌きが心地よく、うっかり眠りに落ちそうになります。でも、「シナシージア」を満喫したいなら、寝落ちは勿体ない。忙しいあなたもなるべく、施術前日はきちんと睡眠をとっておいて。
途中、LUSH SPAのために作られたマッサージバーや温めた石を使った施術もありました。こういった内容も選ぶワードによって異なるようで、冷やした石を使うものもあれば、冷⇄温交互の施術もあり、それらとはまったく異なるパターンもある様子。BGMに関しては、どこか見知らぬ土地での1日を想起させるものでした。
「シナシージア」は、LUSHが考える“本質美”の体現
ひと通りの施術を終えて、仕上げは味覚の体験。英国発のLUSHならではのはからいで、イングリッシュティーをいただきます。LUSHのプロダクトやサービスの根底には、心身の幸せを大事にする“ハッピー&ヘルシーライフ”というテーマがあり、LUSH SPAの「シナシージア」でも、内側からポジティブでいられることを本質美として、今の自分と向き合える時間をゆっくりと過ごしてほしいという思いがあるそう。
体に触れたセラピストからのおすすめのトリートメントも教えてもらえました。次回のLUSH SPAでの施術選びの参考に。帰り際には、特別なお土産もいただけて、喜びもひとしお。
言葉と触感と香り、そして色と味。五感すべてを使って、私をポジティブなエネルギーで満たしてゆく80分。自分の心身が充ちていく感覚、充ちた豊かなエネルギーで新たな旅に出る感覚、ここではないどこかへ行けるような気分に。
心身の回復はもちろんですが、本当に心地よくて、まるで豊かな旅をしているような気分でした。予定や予算的に旅行は難しいけれど、どこかトリップしたい……そんなときにLUSH SPAで「シナシージア」を受けるのもアリ。
特別なイベントに備える美容としてはもちろん、心身が疲れたときやご自愛のひとつとして足を運んでみてほしい、ウェルネスビューティーなトリートメントです。
撮影/柳香穂 構成・取材・文/鈴木涼子