今、メイクアップはジェンダーレスに楽しめるツールに進化。ひとつのコスメをパートナーとシェアすることは、特別なことではなくなっています。シェアしやすいアイテムやそれぞれが自然に取り入れられるティップスを知って、価値観ごとアップデート。今回は「アイブロウ(眉)」をテーマに、ヘア&メイクアップアーティストの扇本尚幸さんがレクチャーします。
同じアイブロウパレットで二人の印象を自在に彩る
<彼女>シャツジャケット¥41800/ドール(フミエタナカ) ネックレス¥79200/Filg Showroom(サピア バハール) <彼>ジャケット¥97900/ヨシオクボ リング¥110000/イセタンサローネ東京(ヴァガス)
顔の印象を決めるフレームとも言われる眉は、ジェンダー関係なく一手間をかけると見違えるパーツ。
「眉をメイクパーツのようにとらえるか、もともとある眉を整えるととらえるかでアプローチが異なってきます。まさに、その2パターンでパートナーとひとつのアイブロウパレットをシェアしてみてください」(扇本さん以下同)
そのためには、3色以上のカラーパウダー入りアイブロウパレットを準備。最近では多く見かけるようになったので、案外手にも入りやすい。
シェアしたコスメは『KATE』のピンクパウダー入りアイブロウパウダー
眉パウダーの代名詞と言えるほどの人気を誇るアイテム。コンパクトな中に5色も内蔵されているため、ジェンダー問わずどんな人にも使いやすい。ベーシックなベージュからブラウンのグラデーションカラーのほか、赤みのあるピンクカラーは大人にも馴染みやすい。ケイト デザイニングアイブロウ3D(デュアルカラー) EX-6 ¥1430(編集部調べ)/カネボウ化粧品
彼女の場合― シックなモーヴニュアンスを眉に漂わせて
ここ数年で、色を変えたり、毛を逆立てたりと眉もメイクをするパーツに。
「ただ眉を描くというよりも、彼女の場合は一歩進んで、カラーニュアンスを感じさせてメイクとして楽しんでみてほしい」と扇本さんは話す。アイメイクとシンクロさせてメイク感を後押しするほか、顔全体にそこはかとない血色感がふわり。
「眉を主張させるように、やや強めなシェイプにしています。そうすることで、くすんだピンクパウダーを重ねても目元がぼんやりしません」
ベーシックな中間色のブラウン(a)とピンクのアイブロウパウダー(b)をブラシで混ぜるようにとり、眉全体にややストレート気味にのせる。ブラシに残ったもので眉頭にもサッと色をのせ、どこか柔らかくも凛とした雰囲気に。
彼の場合― 自眉を活かし、足りない部分を埋めていく
「いきなり眉を描くというよりは、自眉を活かして整えるグルーミング感覚で向き合ってみて。足りない部分を足す程度ととらえると、グッとやりやすく感じるはずです」
色もあれこれと使わなくてOK。シンプルなステップで自分の眉を引き立てよう。
太めのブラシに濃いめのブラウン(c)を取ったら、手の甲でトントンとブラシの中に粉を入れ込むように量を調節。次に、眉じりや眉中間など、毛がまばらで薄く見える部分にジグザグを描く感覚でパウダーをのせていく。
「いきなり大量の粉をのせると逆に不自然になってしまうので、少しずつ様子を見ながら行うのが大事。最初は太いブラシでざっくり塗るくらいでいいですが、慣れてきたら細いブラシで毛を1本1本描くように埋めてみて」
その他のおすすめアイブロウパレット
(右)ふんわりと柔らかなパウダーとシアーな色づきのため、初心者さんを含めどんな人にでも扱いやすい。気配のような仕上がりで、"メイクしました感"なく眉が描ける。インディケイト アイブロウパウダー 02 ¥3850/セルヴォーク
(中)濃淡のブラウンのほか、ピンクとオレンジのパウダーを内蔵。お手入れとして使う場合も、メイクとしての眉も楽しめる。さらに4種のブラシ付きで、なりたい眉をアシストする。アイブロウ クリエイティブパレット ¥4620/イプサ
(左)パウダー特有のソフトな感触ながら、眉と地肌にしっかりと密着。太めとシャープなブラシのダブルエンドのため、細部まで整った眉も手軽にかなう。ブラウンの混ざるピンクが、自然に眉に溶け込む。ヴィセ リシェ アイブロウパウダー BR-3 ¥1210(編集部調べ)/コーセー
問い合わせ先
・カネボウ化粧品 0120-518-520
・コーセー 0120-526-311
・イプサ 0120-523-543
・セルヴォーク 03-5774-5565
撮影/原 楓 ヘア&メイク/扇本尚幸 スタイリスト/高野麻子 モデル/小方蒼介(MEN'S NON-NO専属) SAYANE(LIGHT management) 取材・文/森山和子 企画・構成/福井小夜子(yoi)