お恥ずかしながら、健康とかヘルスではなく、今は「ウェルネス」っていうのね!と私が知ったのは最近のこと。
体だけでなく心も含めて、いきいきと暮らせる健やかさ=ウェルネスという表現が、1970年代頃からアメリカで広まり始めたそうなのですが、ここ数年で日本でもよく耳にするようになり、「健やかさってカラダや医学的なことだけじゃない」と気づかせてくれるひとつのきっかけになっていると思います。

今日のEditor's Pick!

私にとってのウェルネスって何?を見つめられる本『からだとこころを整える』_1

『からだとこころを整える』田中のり子 ¥1,540(エクスナレッジ)

この本は、ウェルネスというキーワードを取り上げているわけではないのですが、その言葉と同じような気づきを私に与えてくれた本。
ライター・エディターの田中のり子さんが、ご自身を含めた10人の女性の「体と心の不調をやわらげ、健やかに暮らすために実践していること」を紹介するという内容です。

よくお仕事でもご一緒する田中さんは、私の中で透明感とブレない芯を持ち併せ、心が澄んでいる方!という印象なのですが、以前は心身の不調に悩まされ、紆余曲折を経て今の健やかさを手に入れた、ということをこの本で初めて知りました。
他の9人の方々についても最初からヘルシーだったわけではなく、トライ&エラーあって今のウェルネスにたどり着いたという、それぞれのストーリーが。

十者十様の“すこやかに暮らすためのコツ”として紹介されている、食事や運動、フラワーエッセンスといった具体的メソッドも、それぞれとても参考になります。
個人的にピンときて、在宅勤務を始める前に「ホワイトセージを焚く」ということを実践してみたり、フラワーエッセンスやお灸を試してみたりもしました。

私にとってのウェルネスって何?を見つめられる本『からだとこころを整える』_2

でも、そういったアイテム以上に印象的だったのは、「日記をつける」「花を生ける」「心地いい服を着る」……といった“日々の習慣”を、多くの方がすこやかさのコツとして挙げていたこと。
この習慣を続ける(もしくは、こんな環境に身を置く)と私は心身の調子がいい、すこやかな状態をキープできる、と認識することこそ“自分なりのウェルネス”を手に入れる第一歩なんだなと気づかされました。

それでは私にとって、その習慣って何?と考えてみました。
自家製ヨーグルトを5年ほど毎朝食べていること、最近だと取材も兼ねて始めた1分瞑想の習慣。
それだけではなく、毎朝夕、子どものお迎えのため自転車で駆け抜ける緑豊かな道の清々しさのおかげで、仕事スイッチをオン・オフできているな、とも。

私にはまだささいなウェルネス習慣しかありませんが、この本をたまに読み返すたび、その時々の自分の心と体に耳を傾けられる、そんな一冊です。

写真・文/マロミ(LEE)