yoiで提案しているファッションウェルネスを軸に、ライター堀越さんが今気になるアイテムを試着、リアルな使用感をお届けする連載『着心地のいい服 Dig&Report!』。第9回は、『ライテンダー/rye tender』のニットをdig。
『ライテンダー/rye tender』をDig & Report!
FERRIS POLO ¥29700/rye tender
『ライテンダー/rye tender』とは
『ライテンダー』は、残糸・残布をアップサイクルするプロジェクト。衣料品を生産する中で生まれ、通常そのまま廃棄される「余り原料」を使って衣服をつくり、世の中へ届けています。デザインに合わせて素材を選ぶのではなく、余り原料の素材が持つ本来の魅力を引き出すデザインを選定。その原料がどのくらいの量なのかで生産規模も変わります。また、『ライテンダー』の製品を染め直してさらにアップサイクルした「Up-Upcycle(アップアップサイクル)」を実施するなど、つねに残ったものを捨てずに循環させているんだそう。
この投稿をInstagramで見る
ライター堀越が『ライテンダー/ryetender』のニットを実際に試着!
ザクザクと大きな編み目のポロニットは、ウール、アルパカ、ポリエステルをミックスした素材です。柔らかい中にも、例えるなら麻や和紙のような少しざらりとした肌触りがあるのが特徴的。捨てられるはずだった糸や生地を使っているのかと思うと、この着心地もなんだか運命的な感じがします。
透け感がたっぷりとあるニットなので、インナーの色味次第で印象ががらりと変わるのも特徴。この日は黒のキャミソールを着ていますが、白のタートルネックニットやロンT、あえてイエローなどカラフルなトップスを合わせても可愛くなりそう。ポップな大きめボタンは、インナーの首元に合わせて開けても閉めてもヨシ。
この連載がスタートしてから、“ファッションウェルネス”や“おしゃれ”ってなんだろう?と考えることが増えたのですが、私にとっては「自分が満足できる着心地やデザインである」だけでなく、「アップサイクルで、自分以外の誰かのためにもなっていること」が大事なんだと気がつきました。このニットは、まさにそんな一着です。
ライター
主にwebメディアで活動。文化女子大学(現・文化学園大学)でファッションを学び、ショップスタッフとして5年ほど勤務経験あり。身長が170cmあり、服のサイズ選びが難しい。プチプラファッションに目がなかったが、yoiでの執筆を機にウェルネスに開眼。ファッションウェルネスについて絶賛勉強中。
撮影/柳 香穂 取材・文/堀越美香子 構成/種谷美波(yoi)