yoiで提案しているファッションウェルネスを軸に、ライター堀越さんが今気になるアイテムを試着、リアルな使用感をお届けする連載『着心地のいい服 Dig&Report!』。第22回は、『EYEVAN』のメガネをdig。
『EYEVAN』のメガネをDig & Report!
『EYEVAN/アイヴァン』とは
1972年、“着るメガネ”というコンセプトのもと、日本で生まれたファッションアイウェアブランド。メガネの街として名高い福井県・鯖江市の職人が、手作業とマシーンメイドで製品を丁寧に作っています。日本の粋と静謐なカルチャーから表現したデザインと、世界に誇る精密なクラフトマンシップを根底に、ファッションアイテムとして身につける楽しさへの想いを注いだプロダクトを展開しています。
『EYEVAN』で自分に似合うメガネを見つけたい!
皆さんはメガネをかけますか? 目が悪い人がかけるもの、という認識はすっかり変わり、今ではファッションアイテムとしての地位を確立しているように思います。
私は近視なので長年メガネをかけていましたが、ずり落ちたり曇ったりするのが煩わしくて、極力コンタクトレンズで過ごしたい派。とはいえ、おしゃれなメガネをファッションに合わせてかけこなしてみたい、という憧れはもちろんあります。ただ、“家でコンタクトを外したあとに使うもの”という自分の中のイメージが強すぎて、何を選べばいいかわからない…!
ということで、ファッションアイウェアブランド『EYEVAN』PRの方にメガネの選び方を聞いてみました。
まずは「目立たせたい」か「なじませたい」かを考えよう
『EYEVAN』PR担当Aさん(以下・Aさん):まずアイウェアを選ぶ際は、「どんな雰囲気に見せたいか、見られたいか」「自分のキャラクターに合っているか」「TPOに合っているか」を軸に考えるといいと思います。よく「顔の形に合うメガネを選びたい」というお客様がいらっしゃいますが、個人的には、お顔の形によって似合う/似合わないが決まることはない、と思っています。
堀越:なるほど…「私の顔の形はこうだから、これは似合わない」などと考えすぎないでよいということですね。ちょっと安心しました。でも逆に、種類が多くて決められない人はもっと困ってしまうような…。
Aさん:迷ったときに考えるポイントとしては、まず「アイウェアを目立たせたいかorなじませたいか」を考えてみてください。メガネやサングラスで個性を出したい人もいれば、お仕事の都合でなるべくシンプルなものにしたいという人もいますよね。まずはそこをはっきりさせたら、候補は絞られてくると思います。
私はお店に立って接客もしているのですが、どのメガネにしようか迷っているお客様にはライフスタイルをお聞きしています。お仕事についてや、ファッションの好み、持っているお洋服の色味などを伺って、その方に合いそうなデザインを何本かご紹介しながらお好みに近づけていくことが多いですね。
また、例えば下の写真のように、同じモデルでもフレームの色が黒なのかグレーなのかで印象はまったく違うんですよ。どちらもベーシックな色ですが、黒だとアイウェアの印象が強く、グレーだと優しい雰囲気になったり。実際にかけていただいて、自分が見せたいと思う印象により近いものを選んでいただくのがいいと思います。
同じモデルでも、フレームが黒なのかグレーなのかで印象が変わる
きちんと見せたいなら、金属のツルがおすすめだそう
形が違うと印象も変わる。定番黒フレームを試着
(上)WILLIAM PBK ¥42900・(下)MASON(44)-CP PBK ¥44000/EYEVAN
Aさん:こちらの黒縁タイプ2種類、パッと見は似ているのですが、フレームの大きさも形も違うんです。上は今トレンドの、キュッと目尻が上がったタイプ。ちょっとモードな印象になります。下は上辺がクラウン型、下辺がラウンドになった「クラウンパント」という形で、フレンチビンテージっぽい雰囲気になります。
上のメガネを試着するとこんな感じ
下のメガネを試着。確かに少し印象が変わる…?
堀越:メガネ単体だと似たデザインに見えるのに、実際にかけるとちょっと印象が変わりますね! ふたつ目にかけたクラウンパントのほうがキュッとコンパクトで、顔の中におさまる感じがします。ちなみに、ご提案いただくアイテムに黒が多いのはどうしてでしょうか…?
Aさん:黒いフレームのメガネなら簡単におしゃれな雰囲気になれますし、それに堀越さんは髪の色が暗めなので、黒が似合いそうだなと思って。
堀越:髪色とメガネの組み合わせも大切なんですね。
Aさん:そう思います。それからこの2種類は、鼻が当たる部分=パッドの形も違うんです。フレームと同じ素材でできている本体と一体型のタイプと、金属の足が付いたタイプ。
堀越:私、パッドが低めのものだと鼻からすぐにずり落ちるし、頬骨に当たっちゃうんですよ…。足付きのパッドになっているクラウンパントのほうがピタッと固定される感じがして、かけ心地がいいです。
Aさん:パッドが本体と一体型かつ低めのタイプでも、お顔に合わせて調整できるんですよ。本体と同じ素材のまま少し高さがあるものに変えたり、金属のパッド足に付け替えることもできます。あとは顔の幅に合わせてツルの幅を広げたり、耳の位置を合わせたり、かけ心地をよくするために好きなようにカスタマイズすることができます。
堀越:そんなことまでできるんですね。知らなかった…!
Aさん:お顔立ちは皆さん違うので、ぜひしっくりくるかけ心地を追求していただきたいですね。
レトロなサーモントのラウンドタイプを試着
648 100902 ¥77000/EYEVAN7285
Aさん:サーモントって、昔はお父さんがかけているイメージが強いデザインだったのですが、最近ではすっかりおしゃれなデザインとして認知されていますよね。女性のお客様にもとても人気ですよ。
堀越:この形、気になってました! 可愛いけど少し違和感があるというか、なんだか似合っていない気もします…。
Aさん:お似合いですよ。お顔って自分がいちばん見慣れている分、今までと違うものをかけたときの違和感も、ご自身がいちばん感じると思います。数分もすれば見慣れてくるので、見慣れた状態でどう感じるか試してみてください。
堀越:確かに、かけた直後よりはだいぶ違和感がなくなってきました。丸みがある小さめのものなら、サーモントもアリかも。
最初にかけたときは「変じゃないですか? 大丈夫ですか?」と不安でいっぱい(笑)
雰囲気を変えたい日に。カラーのスクエアタイプ
ANTON VDG ¥58300/EYEVAN
Aさん:次はちょっと雰囲気を変えて、スクエアタイプはいかがでしょうか? こちらは耳にかける柄の部分=ツルの位置がかなり低くなっているんです。
堀越:本当ですね。パッと見だと気づかないくらいですが、並べて見ると全然違いますね。
ANTONはツルの位置が、メガネの上部ではなく、中心に近いところに
ツルが金属なのでカジュアルになりすぎない
堀越:グリーンの色みも派手すぎず顔になじみますね。ツルが金属なのできちんと感もありつつ、実はちょっと個性的というバランスがすごく好きです。あと個人的に、ツルが華奢なほうが負担が少ないというか、かけ心地が軽くてしっくりきます!Aさん:見た目以上に使いやすいんですよ。すでに定番を持っている方の買い足しにもおすすめです。
かけるとこんな感じ
メガネにもメンテナンスが必要です!
Aさん:メガネを購入したあとは、できれば3カ月〜半年に一回はお店でメンテナンスするのがおすすめです。
堀越:メガネにもメンテナンスが必要なんですね。そういえば家でかけているメガネ、ちょっと傾いてるな〜とは思ってました。使っているうちにツルが曲がったり広がったりしてしまうんでしょうか?
Aさん:そうなんです。形が歪んでしまう原因は、メガネの“外し方”。右利きなら右手で持って左側に向かって外す場合が多いので、左のツルが広がってしまう、というパターンですね。
堀越:確かに。メガネ屋さんで試着しているときは両手で外すけど、家では無意識のうちに片手で外してるかも…! 定期的にケアをして、かけ心地がよい状態をキープしたいです。
Aさん:形が歪むと、ずり落ちたり耳の上が痛くなったりしてかけ心地も悪くなってしまいます。壊れるまで店舗に持って行かない、という人がほとんどですが、定期的にメンテナンスをして、お気に入りの一本を長く快適にかけていただきたいですね。
ライター
主にwebメディアで活動。文化女子大学(現・文化学園大学)でファッションを学び、ショップスタッフとして5年ほど勤務経験あり。身長が170cmあり、服のサイズ選びが難しい。プチプラファッションに目がなかったが、yoiでの執筆を機にウェルネスに開眼。ファッションウェルネスについて絶賛勉強中。
撮影/柳 香穂 取材・文・構成/堀越美香子 企画/種谷美波(yoi)