自分へのご褒美に、定期的に足つぼやリフレクソロジーなどボディケアを取り入れている人も多いのでは? 実は足裏はただの反射区ではなく、手相のように体や心の状態が表れるのだとか…! 今回、足裏研究家のアンピール代表の鈴木きよみ先生に足相診断&ゾーンセラピーについて詳しく教えていただき、エディター木土が実際に体験してみました!

教えていただいたのは
鈴木 きよみ先生

足のひと®(足裏研究家)

鈴木 きよみ先生

東京・自由が丘を拠点に30万人以上の足を診てきた経験豊富なセラピスト。足を見て全身の不調を探る診断法「足相診断®」と、足学に基づき不調を整える技術「きよみ式ゾーンセラピー®」を確立。足と体のつながりに着目し、高齢化社会に向けて「歩ける寿命」を延ばし、人生を楽しむためのライフスタイルとして「足ウェルネス®」を提唱。

木土 さや

yoiエディター

木土 さや

産後をきっかけに、ホルモンバランス&免疫力がガタ落ちしたのを痛感。医師もびっくりな高スパンでのトラブル多発に悩んでいたところに、yoiでの執筆の機会が。心身を立て直すべくフェムテック&インナーケアを導入中。

足相診断 クリニカルゾーンセラピー

alla_line/Shutterstock.com

足相診断・ゾーンセラピーとは?

A.足裏から心や体の状態を読み取り、アプローチしていく技法です。

鈴木先生:独自の技術「ゾーンセラピー」の土台となっているのは、東洋医学の経絡上にあるツボを刺激する“経絡セラピー”、そして体を縦のゾーンにわけて、ゾーンと関係の深い箇所を刺激する“リフレクソロジー”、東西ふたつの足裏療法です。

足裏は内臓の不調や血液の滞りを反映したり、老廃物が溜りやすい場所でもあります。30万人以上の臨床経験の中で、体調やストレス度合いなどによって足裏の形や色、肌の状態などが変化することに気がつきました。足裏には、皆さんが気づいていない体や心の不調や病気のサイン、日頃の生活習慣まで、あらゆる情報が記されているのです。そして、足裏の状態から、体や心のメッセージを読み解くことを「足相診断」と呼びます。

さらに、経絡セラピーやゾーン療法だけでなく、個々の体質や悩みに応じてリンパトリートメント、筋膜メソッド、骨格バランス療法、セルライトケアの6つのセラピーを融合してアプローチしていくことを「クリニカルゾーンセラピー」と呼んでいます。

生活習慣やストレス度合いなどによって、足相も日々変化していきます。言い換えれば、いま不調のサインが出ていたとしても、しっかりケアすることで不調を改善することもできるんですよ!

「足相診断」のポイントは「色」「温かさと湿り気」「しわ」

足相診断 ゾーンマップ

1.足の色

いちばんわかりやすく変化する足の色は、足相の基本のキ。足を触っているうちに血行によって色が変化してしまうため、足を触る前に、まずスマホで写真を撮って確認するのがおすすめです。

・ピンク色…心身ともに理想的で健康な状態を表す。
・白色…心身のエネルギー不足。
・黄色…ストレスや緊張状態が続いている。
・赤色…心身のエネルギーが過剰ぎみ。 
・紫色…血液の循環が悪く、未病が隠れている可能性がある。

2.温かさと湿り気

足裏全体を両手で包み込み、皮膚の弾力や硬さ、湿り気を確認しましょう。足指のある上部、中間部、かかとのある下部の3等分するとわかりやすいです。

・熱い足…心身のエネルギーがあり余り、熱がこもった状態。
・冷たい足…血流が滞って、心身のエネルギーが不足した状態。
・湿った足…精神的に不安定で、ネガティブ思考になりやすい状態。
・張りがない足…エネルギーを司る“腎”の働きが弱っている状態。

3.しわ

手をやさしく添えるようにして足裏のしわを観察。ぎゅっと掴んでしわが出ないように注意して。

・深くて短いしわ…対応する臓器・器官へ強くストレスがかかっている状態。
・深くて長いしわ…対応する臓器・器官へ慢性的なトラブルを抱えている状態。
・浅くて長いしわ…2~5cmの細いシワは、生活習慣が乱れている状態。

「足相診断」+「クリニカルゾーンセラピー」を体験してみた!

足相診断 分析結果

鈴木先生:まずは、足の色、形、しわを見ていく「足相診断」からやっていきましょう。土踏まずのところが白くなっていますが、これは胃腸が疲れているサイン。そして、かかとがとても冷えていますね。赤黒く、かさつきもあるので、トラブルのサインになります。いまは何もなかったとしても、子宮や卵巣周辺のトラブルに気をつけて。これが赤紫色になると、子宮筋腫や嚢腫、がんなどのサインになります。

エディター木土:実はここ最近下腹部痛があり、先日婦人科を受診したばかりです。婦人科では幸いにも特に異常はなく、医師からは痛みが気になるようなら大腸かもしれないので、消化器内科を受診してみてとアドバイスをいただいたところでした…!

鈴木先生:でも、大腸のゾーンはきれいなんですよね。便通が悪いとも出ていないので、大腸は考えにくいな。やっぱり婦人科系が気になりますね。もう一回検査してみてもよいかもしれません。

また、指を見てみると細いんですよ。これは、寝付きや睡眠の質が悪いことや、首から上の不安定な状態を表しています。そして親指が上を向いていますよね。親指というのは、脳のすべてのツボを表しています。これは日頃から頭痛が起きやすかったり、体調が悪いと偏頭痛を併発したり、やる気が出ない状態。そして小指の力が弱いので、やはり婦人系が気になりますね。

前述のとおり、足裏の状態は刻一刻と変わっていくんです。定期的に来ていただく方でも、皆さん必ず状態が違います。ぜひ今日からケアしていきましょう!

「クリニカルゾーンセラピー」では気になる箇所にアプローチ

足相診断 クリ二カルゾーンセラピー 施術中

鈴木先生:先ほどの足相診断による気になる箇所を、実際にアプローチしていきます。やっぱり胃腸が弱いですね。そして卵巣も気になります。左のほうが圧倒的に痛いでしょう?

エディター木土:痛っ! 胃腸のツボも痛かったけれど、これは悶絶です…。左右の卵巣のツボでも左のほうが痛みが強く、まるで刺すような痛み。うっ…これはつらい…。

鈴木先生:足裏の反射区は、左足が体の左半分を、右足が体の右半分の状態を表しています。左のほうが痛みがあるということは、左の卵巣にトラブルがあるサイン。そして、首もすごく疲れていますね。

エディター木土:びっくり…! 実は数日前から首に重しが乗っかっているかと思うくらいの痛みがあって…。実際に不調がある箇所は、ものすごく痛いんですね。特に、脳や首のゾーンである親指は、あまりの痛みにもげるのではないかと思いました。

鈴木先生:さっきより痛みがやわらいできていませんか? 足裏の硬さが変化して、足裏がかなり柔らかくなってきましたよ。

エディター木土不思議なことに先生の温かい手に包まれながら施術を受けていると、徐々に痛み具合が減ってきて、心地よくなってきました。最初はあんなに悶絶していたのに不思議です…!

足裏診断 クリニカルゾーンセラピー ビフォーアフター

ゾーンセラピーを終えたら、ビフォーアフターの写真を比較していきます。一目瞭然なのが、足裏の色。全体が白色っぽいトーン(写真左)からピンク色(写真右)になり、ポカポカと温まりました。(ここ最近は寝るときの足の冷えが特に気になり、靴下をはいて寝るのが日課だったのですが、この日は靴下をはくと暑くなってしまい、久々に靴下をはかずに眠れました…!)

さらに、全体のシワとかかとのたるみが減り、固まっていた指先1本1本まで血流が行き届き、神経が研ぎ澄まされたような感覚に。足裏全体で大地を踏みしめられるようになった感覚で、立ち姿勢も驚くほどラクになりました…! 

できれば、この感覚をキープし続けたいもの。先生に自宅で簡単にできるセルフケアも教えていただいたので、次回記事で詳しくご紹介します。

「すべての不調は足裏を見ればわかる!」」鈴木きよみ著/ワン・パブリッシング

「すべての不調は足裏を見ればわかる!」鈴木きよみ著/ワン・パブリッシング

撮影/柳 香穂 構成・取材・文/木土さや