【防災リュックの中身】現役防災士・一児の母で愛犬家。子どももペットも守る備え9選！〈アイドル・防災士 時東ぁみさん〉

時東さん：これまでも姪っ子や愛犬を守るために、防災について勉強していましたが、新たに防災への意識が変化したのは、やはり出産がきっかけです。ちょうど産後1週間後くらいに、大きい地震が発生しました。

とっさに新生児と愛犬を両手で抱きかかえたんですが、その時“あれ？私この状態で自分の荷物を持って逃げることはできないな”と感じて…。これは何か対策が必要だ、家の中は安全にしなくては！と思いました。そこからは、防災グッズもよりアップデートしましたね。

また、地震が来たときにはついパニックになってしまうものですが、そんなときこそ落ち着いて。特に子どもやペットには私たちの不安や恐怖がダイレクトに伝わってしまうため、トラウマになるような恐怖心は絶対に与えたくなくて…。

そのため、地震が起きたら安全確認をしつつ、まずは大切なお子さん、ペットを抱きしめて「大丈夫、大丈夫」と声に出して言い聞かせ、安心させてあげてくださいね。

時東さん：（左）まだご飯を食べられない月齢の赤ちゃんにとって、ミルクや母乳は決して欠かすことができませんよね。ただ、災害時には洗い物や消毒も思うようにはできないため、使い切りの哺乳瓶があると安心です。

（右）完全母乳のママたちは普段哺乳瓶を使用する機会はないかもしれませんが、災害のストレスによって母乳が止まってしまった…ということもあるんですよ。粉ミルクに切り替えようとしても、お湯を入れてから調整用の水を入れて…と、災害現場ではなかなか難しいですよね。

そんなときに液体ミルクがあれば、調整の必要がなく、そのまま飲むことができます。大切なお子さんを守れるのはママしかいないので、ぜひ備えておいてほしいアイテムです。

時東さん：（左）ペットを飼っているので、普段からこちらのお店のアイテムは頻繁にチェックしていたんです。あるとき、持ち運べるフードボウルを見つけて、これは災害時に使える、と購入。ふたつの受け皿があり、どちらも防水仕様になっているので、片方には水、もう片方にはフードと分けて入れることができます。

ただ、災害時にいきなり普段とは違うフードボウルを出されると、ペットも不安になってしまいますよね。大切な子たちが、これを使って不安じゃないかな？と確かめるためにも、普段からおやつを入れるなどして慣れておくことが必要です。

（右）高機能水やウチワサボテンなど天然由来成分でできているヒューマングレードのドライシャンプー。すべての犬種、猫種に使用できます。

犬種にもよりますが、ストレスや加齢によってにおいが強くなってしまうワンちゃんもいるんですよね。キレイに保つというのは難しいかもしれませんが、少しでも解消できたらうれしい。こちらも、普段からお散歩終わりやブラッシング時に使用しています。

時東さん：一日のトイレの平均回数は、一人7回あたり。これを1週間分や、家族全員分となるとすごい数になります。その中でもトイレに被せるタイプの災害用トイレが多いと思いますが、実は便座が割れていたり、トイレが破損していると使用することができません。また、袋状タイプは男性は簡単に用を足せても、どうしても女性は難しいという問題もあります。

そこで見つけたのが、こちらの携帯トイレ「liberloo（リバルー）」。交通渋滞によるトイレ問題を解決すべく、タイのプラスチック会社が開発したアイテムなのですが、取っ手がついているので、女性でも心配なく用を足すことができます。

さらに逆流によるこぼれや汚れを防ぎ、においも軽減する技術を導入！　1000mlの大容量で開封から3日間、連続して使用することができます。パステルカラーの色合いも可愛いですよね。

時東さん：（左）ボディシートやドライシャンプーもさまざまなアイテムがありますが、こちらは1枚で頭皮から髪の毛、体まで全身を拭けてしまうというアイテム。つねに防災アンテナを張っているので、これも近所のドラッグストアで使えそうと見つけたんですよ！　

（中央左）デリケートゾーンは、専用の肌触りの優しいシートを用意しておくと安心です。

（中央右）液体歯磨き粉は、なんと5年の長期保存が可能。コップなどに適量出して口に含み、約20秒よくすすぎ、 吐き出したあとにブラッシングします。水を使わずに歯が磨けて、清潔に保てるアイテムがあるということを皆さんにぜひ知ってほしいですね。

（右）災害時の課題のひとつがトイレ問題。避難所や緊急で入ったトイレのニオイがキツいこともありますよね。そんなときに、トイレのフレグランスミストが1本あると、かなりトイレがしやすくなると思います。

実はこちら、私自身が妊娠中に切迫早産の疑いで入院したときから愛用していたアイテム。シャワーはもちろん、トイレのウォッシュレットも禁止だったので、精神的にも少ししんどくなってしまって…。そんなときにふわっと優しい香りに包まれて、少し気持ちがラクになったんです。今でもポーチに入れて持ち歩いていますよ。

撮影／柳 香穂　構成・取材・文／木土さや