ドラマ「おとなになっても」で、一途に愛せる人との出会いを通じて、自分と向き合うことになる人物を演じた山本美月さん。パートナーとの心地いい生活を送るために気をつけていること、そして出産を経た今の暮らしについて伺いました。

山本美月 おとなになっても

山本美月
山本美月

1991年生まれ、福岡県出身。2009年ファッション誌『CanCam』の専属モデルでデビュー。直近では映画『聖☆おにいさん ホーリーメンVS悪魔軍団』や『大きな玉ねぎの下で』など、多くの話題作に出演。

子ども中心の生活を満喫しているのは、自分でも驚き

山本美月 おとなになっても インタビュー

——出産後の日々は思い通りにいかないことの連続であるとおっしゃっていましたが、多忙な日々のなかで、自分と向き合うタイミングはありますか?

山本さん:出産前は、この作業量だったらこれくらいの時間で終わらせられるな、といった感じで、ある程度は時間の使い方の予想がたてられていたんです。

でも今は、子ども中心の生活をしているので、あっという間に1日が終わっちゃう。まさに思い通りにいかないことの連続です。なので、自分の心ときちんと向き合う時間はあまり作れてないかもしれません。ふと、「今日、私何してたんだっけ」と思うこともあります。

子どもが寝たあとには、好きなことをする時間を作るようにしています。1時間あるかないかの短い時間ですが、漫画を読んだり、アニメを観たり。手を動かすことも好きなので、刺繍や編み物をしたり。無心になれるので、すっきりします。

あと、料理中は目の前のことしか考えられなくなり、自然と無の状態になれるので、キッチンに立つと気晴らしになります。しばらくすると子どもが来て「抱っこして」と騒ぐので長時間は難しいんですけどね。

今は、自分でも驚くくらい子どもに夢中になっていて。自分と向き合う時間をそこまで必要に感じていないというのもあるかもしれません。

山本美月 ドラマ インタビュー

——子育てを楽しんでいらっしゃるんですね。 

山本さん:もちろん大変だと感じることは多々ありますが、今の生活を満喫しています。育児に取り組んでいる中で、「私ってこういう一面もあるんだ」と気づいて新鮮な気持ちになることも。

もともと私はアニメが好きなので、子どもが見ているアニメや絵本に、子ども以上にハマってます。私自身がまた子ども時代をやり直しているような感覚ですね。

——山本さん演じる綾乃と夫との関係がうまくいかなくなった理由のひとつに、お互いに考えを伝え合わないことがあげられます。山本さんは家族との暮らしを安らぎのあるものにするために心がけていることはありますか?

山本さん:小さなことですが、何かをしてもらったときには必ず感謝の気持ちを伝えるようにしています。誰かと暮らすうえで、お礼を言うことがいちばん大切。してもらうことが当たり前になってはよくないですよね。

この作品がきっかけで大人とは何かを考えるように

山本美月 おとなになっても 漫画 ドラマ

——「おとなになっても」というタイトルが示すように、本作には「大人」になりきれていない人物ばかりが登場します。山本さんにとって「大人」ってどのような存在ですか?

山本さん:私も33歳なので、十分「大人」だといえる年齢ですが、全然大人になりきれていない。でも、大人だからこうしなきゃいけない、これはしちゃいけないと縛られながら生きるのも窮屈ですよね。

このドラマに出演したことで、「大人ってなんだろう?」と考える機会をもらったような気がします。現状、私の考える大人は、挫折したり落ち込んだり、苛立ったりしている自分を「しょうがないじゃん!」という広い心で受け入れられるような存在です。経験値を積まないとその境地に至れないと思うので。

Huluオリジナル「おとなになっても」

Huluオリジナル「おとなになっても」

4月26日(土)よりHuluにて独占配信開始

トップス ¥41800/ウルー(contact@uruh.jp)ドレス ¥29700/ラベルエチュード(labelleetude_info@auntierosa.com)ピアス ¥6050、左手リング ¥6600/ロニ(loni_info@auntierosa.com)右手リング ¥18700/ソワリー(06-6377-6711) シューズ、ソックス/スタイリスト私物

撮影/小辻友晴 ヘア&メイク/北 一騎 スタイリスト/黒崎 彩(Linx) 取材・文/高田真莉絵 構成/渋谷香菜子