さらなる飛躍を求めて、アメリカ・ロサンゼルスでの生活を始めたゆりやんレトリィバァさん。「太っている自分に飽きたから」という理由で始めたトレーニングにより、自信がついて気持ちがラクになったそう。やりたいことが尽きない彼女に今後の目標を伺いました。

1990年生まれ、奈良県出身。「第47回NHK上方漫才コンテスト」優勝、「女芸人No.1決定戦THE W 2017」優勝、「R-1グランプリ 2021」優勝など。2024年、Netflixシリーズ「極悪女王」にダンプ松本役で主演して話題に。24年から拠点をアメリカに移して活動中。
今恋人はいないけど、恋愛したいし、結婚願望もあります

——ゆりやんさんは、恋愛も一直線だそうですね。現在はどのような恋愛観をお持ちですか?
ゆりやん:恋愛がすべてのモチベーションの源になっている時期がありました。吉本の養成所に入ったときに、同期にすごく好きな人ができたんですが、まったく振り向いてもらえなくて。悔しくて悔しくて。その人の家に勝手に入る、というネタを作って優勝しました。恋愛は成就しなかったけれど、仕事にはつながっています。
その前の恋愛は高校3年生のとき。一学年下の野球部の子を好きになって、勉強しているふりしてその子が練習している姿を毎日眺めていました。でも、彼女ができてしまって……。そこからは、彼に「すごいね」と言ってほしいがために猛勉強して大学に合格しました。
——すごい! 恋愛が原動力になっているんですね。今は恋をしていらっしゃいますか?
ゆりやん:今はいないんです。恋愛したいし、結婚願望もあります。どこに恋愛脳を置いてきちゃったんやろ……。
一緒にいて楽しい人が好き。ボケてくれるとかではなく、会話が盛り上がる人がタイプです。以前は好きな人に少しでも振り向いてもらいたくて、めっちゃ合わせていましたが、今は合わせるとかは嫌やなと思い始めています。
——どんなことを合わせていたんですか?
ゆりやん:その人がメガネをかけている人が好きと聞いたら、毎日メガネをかけてそれが原因で目を酷使させてしまったり、話していることすべてに異様なほど賛同したり。 20代は恋愛に支配されていたといっても過言ではないですね。もし当時にタロット占いで恋愛をみてもらっていたら、何度やっても悪い結果がでたと思います。死神や逆さまに吊るされているカードとか。これからは無理をしない恋愛がしたいです。

私ってええやん! 今の自分が最高。この体で生きていくぞ、と思えてきます
——アメリカでは日本と比べて、セラピーやカウンセリングに通うことが一般的ですよね。ゆりやんさんもご興味ありますか?
ゆりやん:映画にもよくカウンセリングのシーンが出てきますし、まわりの友達も通っていて、すごい興味はあります。第三者に安心して話せるのはいいことですよね。
でも、今の私の英語力だとカウンセラーの人とうまく話せなくて、英会話レッスンになってしまいそう。通うのはもう少しリスニングが上達してからかもしれません。
セルフケアの一環として、トレーニングは移住してからも続けています。筋トレをしていると自然と元気になってくるし、自信にもつながってきます。しんどいことがあっても、乗り越えられるようになりました。
以前は、トレーニングなんて運動が得意な人しかしちゃいけないものだと決めつけていて、不摂生極まりない生活をしていたんです。でも、いざ始めてみると自分で自分の体をつくれることが単純に楽しい。
1年たったら、今より健康になっているんちゃうかと思えると、歳をとることが楽しみですし、自分と他人を比較して苦しくなることもなくなりました。「私ってええやん! 今の自分が最高。この体で生きていくぞ」と思えてきます。
自分の底力で勝負したいから、メイクへの意識も変わりました。プライベートのときだけでなく、テレビに出演する際や、今日のような撮影のときもファンデーションは塗らないようにしているんです。

コメディアンとして世界中で人気になりたいし、アカデミー賞も受賞したい
——Netflixシリーズ「極悪女王」をきっかけに、俳優としても注目されていらっしゃいます。今後の目標を教えてください。
ゆりやん:やりたいこと思ったことは必ず声に出すようにしているんです。コメディアンとして世界中で人気になりたいし、ハリウッドスターになりたいし、アカデミー賞も受賞したい。スピルバーグ監督のような映画監督にもなってみたい。夢は尽きません。
自分に希望を持って生きられているのは、この体あってこそ。ゴールを決めずに、さまざまなことに挑戦したいです。
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撮影/SAKAI DE JUN ヘア&メイク/岡田知子 スタイリスト/伊藤ミカ 取材・文/高田真莉絵 構成/渋谷香菜子