確かな機能性とシンプルで洗練されたデザインが人気のカナダ発のアウトドアブランド『アークテリクス』。今回は、登山初心者のyoiエディターが、『アークテリクス』のバックパック(リュック)やTシャツ、パンツを身に纏い、群馬県と長野県にまたがる黒斑山(くろふやま)へ。道中でリアルに感じたアイテムの実力や、手軽に楽しめる山登りの魅力をお伝えします。
エディター
ウェルネス分野を中心に編集、執筆を行う。ヨガ、ランニングなど、体を動かす習慣はあるものの、登山は年1、2回、観光ついでに行く程度の初心者。『アークテリクス』のアイテムを使用するのは今回が初。
初心者の快適な登山に『アークテリクス』のハイスペックなウェア&アイテムが大活躍!
今回、登山に挑戦したのは群馬県と長野県にまたがって位置し、浅間山に隣接する黒斑山(くろふやま)。
北陸新幹線を使い、東京から1時間15分ほどの佐久平駅で下車し、そこから車で約40分の場所にある高峰高原ビジターセンターが山登りのスタート地点です。
入山前に、バックパックやウェアの最終調整。今回、着用したのは、湿気コントロール機能や通気性、肌触りの柔らかさが特徴のトップス「ティーマ クルー」に、パフォーマンス重視で動きやすさを追求した『アークテリクス』最軽量パンツ「ガンマ ライトウェイト パンツ」。いずれも、リサイクル素材を使用し、夏のアクティビティを快適にする高い機能性が魅力です。
そして、バックパックは日帰り登山に最適な「エアリオス 18 バックパック」。軽くて丈夫なうえ、肩ひもの長さを上部と下部の2か所で調節することができ、ポケットの位置やフィットを自分に最適化できる優秀なアイテムです。
いざ、黒斑山へ。登山ガイドに教わる山歩きのコツ
今回、黒斑山を案内してくれたのは、山岳ガイドの照井大地さん。
「靴ひもは普段よりすこしきつめくらいで結びましょう」と照井ガイドからのアドバイスで、靴ひもを締め直し、準備完了。ルートを確認し、いよいよ登山道へ進みます。
最初は緩やかなハイキングコース。道の左右には、普段目にしない高原植物の数々が。美しい緑に囲まれ、爽やかな空気の中を歩いていると、とても穏やかな気持ちになります。
しばらくすると、少し急な砂利道に。足裏に凹凸がある登山靴ではないと、滑ってしまうため、やはり山登りには山に最適な装備で挑むことが重要と再認識。
「靴は斜面に対してフラットに置くように意識しましょう。そうするとふくらはぎが疲れにくい。地面を蹴るように歩くと、山ではすぐに疲れてしまうんです」と疲れにくい山歩きのコツも照井ガイドが教えてくれました。
アドバイス通りに歩き方を意識すると、次第にコツが掴めて、ふくらはぎを過度に使うことなく進める感覚が。
黒斑山ならではの変わりゆく山道の景色が楽しい
中盤、少しずつ坂が急になり、木の根を大きくまたがないと進めない場所もありましたが、股関節の可動域を制限しないパンツのおかげで、ストレスフリーに登ることができました。
黒斑山は噴火の名残で、土壌の吸水性が低く、雨が降ると崩やすいため、あちこちで根が剥き出しに。その影響で凹凸のある、変化に富んだ道が作られ、黒斑山の登山道の魅力にもなっていました。
また、道の印象が道中で何度も変わるのも黒斑山登山の魅力。『もののけ姫』の世界を彷彿とさせる山道を抜けると、視界が開け、雲やまわりの山々が目の前に。
さらに足を進めてたどり着いたのが、トーミの頭。山頂より100mほど低い2300m地点で、浅間山近景を眺めることができる展望スポットとして人気な場所です。
目の前にそびえ立つ浅間山の迫力に一同、感激。登山口よりもさらに気温は下がり20度弱と、山歩きで暑くなった体を冷ますのに心地よい風が吹いていました。
ひと休憩を終えて、ラストスパート。山頂まで残り400m程度の道を、右手に見える浅間山を楽しみながらゆっくりと登ります。
途中、すれ違う登山者との挨拶や、道の譲り合い(基本的には登り優先で下り側が道を譲るのがマナー)のコミュニケーションも山歩きならではの温かさ。
ほどなくして山頂へ到着。年に1、2回ほどレジャーで簡単な山登りしかしていない私でも疲労感は少なく、終始快適に登りきることができました。
登りの道中で特に感動したのが、バックパックのストレスがまったくなかったこと。幅広な肩ひもは食い込まず、自分の体にフィットしているおかげで、普段は疲労感を感じやすい腰もノンストレス。
また、動きながら取り出しやすい位置にあるポケットのおかげで、スマホや水筒もスムーズに出し入れできました。
軽食を済ませたら、下山へ。「あれ、こんな道通った?」と思うほど登りとは景色がまったく違って見えるのも登山の楽しみ。
「下りでは、前に出した足と一緒に腰を下ろし、後ろ足に重心を残さないようにしましょう。そうすることで足への負担が減ります。また、かかとから足を着くのはNG。滑ったときに止めることができないので、つま先から、もしくは全面でつきましょう」と滑りやすい下りならではの歩き方もレクチャーしてもらい、全員、無事に下山することができました。
楽しくて癒される山登りをもっと身近に!
休憩含め、往復約3時間半の登山を終えた後は、肉体的には気持ちのいい疲労を感じた一方、メンタル的にはかなりリフレッシュ。
今回の体験を通し、登山ってこんなに気軽に楽しめるんだという新発見と、本当に高機能なアイテムを身につけると、登山の心地よさや疲労感がこんなに変わるのかという驚きがありました。
どんなに初心者向けと言われていても、山はやっぱり山。普段の装備でも登れますが、些細なストレスがあると、楽しむための余裕が少しずつ削られてしまいます。今回、『アークテリクス』の高機能アイテムを体験したことで、そのことを痛感しました。
大自然の中で体を動かす登山では、五感がオープンになり、生物として癒されていく感覚が味わえます。セルフケアの一環として登山って最強なのでは、と感じた一日でした。
撮影/村松巨規 構成・取材・文/長谷日向子