双子のマナとカナ、ユウキ、ユナの4人から成る、NEO - ニュー・エキサイト・オンナバンド、CHAI(チャイ)の連載『CHAISM(チャイズム)』。毎回、4人の名言が炸裂する本連載ですが、今月はメンバー一人ずつにフォーカスしてもっともっと深掘りしちゃう、CHAIスペシャル月間です♡ トップバッターを飾るのは、ボーカル&ギターのカナさん! 「DEEP BREATH(深呼吸)」をコンセプトに行なった撮影とインタビューで、インストラクター資格を取得するほどライフワークとなっているヨガの話や、北米ツアーを経てたどり着いた次なる目標を明かしてくれました。

CHAI・カナ「いじめ、不眠…。悩んでたどり着いた、生きやすい体と心の今」【連載】CHAISM vol.11_1

「察して」じゃ伝わらない。愛は言葉にして伝えなくちゃ

—— カナさんの撮影コンセプトは「DEEP BREATH」。テーマを決めるための事前アンケートで、自分を表す色を「水色」と回答していたカナさん。まさに、余計なものが削ぎ落とされた、カナさんのまっすぐな心そのものを表しているように感じました。「水色」を選んだ理由は?

子どもの頃からずっと好きな色。具体的な理由はまったくなくて、言葉で説明するのが難しいけど…自分の色として、心の奥底にずっとあるイメージ。

でも、今年の2〜3月に北米ツアーを終えた今の私を色で表すとしたら、「赤」かな。感情がものすごく動いて、燃えるような日々だったから。2年ぶりにアメリカに行くことができて、ずっと待ってくれていたファンの皆さんはもちろん、ライブの準備をしてくれていた現地のスタッフ、CHAIにかかわってくれたすべての人に、音楽と言葉で愛を伝えたい! 感謝の気持ちを届けたい! という想いを爆発させたライブができたと思います。

CHAI・カナ「いじめ、不眠…。悩んでたどり着いた、生きやすい体と心の今」【連載】CHAISM vol.11_2

——“愛”といえば、カナさんが今大切にしている言葉は「愛してる」だそうですね。

“愛”は口に出して伝えることが大事だと思うんです。クールに見られることもあるけれど、私はもともと感情的な人間なので、そういうことは相手にも口に出して伝えてほしいタイプ。明日死んでしまっても後悔しないように、「自分の想いは言葉にして伝えなくちゃ」と思っています。

こう考えるようになったのは、中学生で親友と呼べる友達に出会うことができてから。小学生のときは、双子のマナと顔がそっくりってこともあって学校でめちゃめちゃ目立っていじめられて、心を閉ざしていたから自分の気持ちをうまく人に伝えることができなかった。そんな自分がコンプレックスでもあって。でも、中学校でいい仲間に出会えて、自分の気持ちを素直に表現することが大事だって気づくことができたんです。それ以来、恋愛でも、友達関係でも、部活でも、好きなヒトやコトに対してはストレートに感情表現するようになった。「好きだぁぁぁー! これが私なんだぁぁぁー!」って(笑)。そうしたら人との関係も深くなっていったんだよね。

個性の違いを認められれば、どんな世界ももっと生きやすくなる

CHAI・カナ「いじめ、不眠…。悩んでたどり着いた、生きやすい体と心の今」【連載】CHAISM vol.11_3

CHAI・カナ「いじめ、不眠…。悩んでたどり着いた、生きやすい体と心の今」【連載】CHAISM vol.11_4

——いじめを受けた経験があるとのことですが、そのとき、カナさんはどのようにして自分の心を守っていたのでしょうか。今、人間関係で悩んでいる人がいたら、どんなことを伝えたいですか?

人との関係で悩むつらさは、痛いほどわかる。仲間はずれにされて、まわりに誰もいなくてひとりぼっち。正直、小学校を卒業するまでのあいだはずっと苦しくて、そこから抜け出す方法なんてまったくわからなかった。だけど中学生になって新しい友達ができたときに、今までいかに狭い世界に生きていたかということに気がついたんだよね。

もし、今いる場所につらさを感じている人に声をかけるなら、「その世界だけで生きていかないといけないと思わないで」と伝えたい。この言葉を聞いても渦中にいると理解できないかもしれないけど、「絶対に違う世界がある」ってことを覚えておいてほしい。私もいろんな経験を積んでいくうちに世界が広がっていって、居場所を見つけることができたから。

悩んだ経験から学んだことは、“自分にも相手にも、素直でいることを心がけよう”ということ。いじめって、いじめる側が相手の個性を受け入れないときに起こることがあると思うの。誰だって、自分と違う価値観や存在を目の当たりにすると受け入れ難く感じてしまう瞬間があると思うけど、相手を排除しようとするのは絶対ダメ。素直な気持ちで向き合えば、自分の価値観を広げてくれる存在になるかもしれない。どうしてもそれができないときは、相手の個性や考えを受け入れられるまで、距離を置くこともひとつの手だと思います。

CHAI・カナ「いじめ、不眠…。悩んでたどり着いた、生きやすい体と心の今」【連載】CHAISM vol.11_5

——学生時代のようないじめではなくとも、「出る杭は打たれる」というように、大人でも“個性が認められない”風潮はあります。同調圧力が強い社会の中で、カナさんはどのように個性を解放して、自分らしく生きられるようになったんでしょう?

私がいちばん初めに自分の個性を解放できたのは、大学生になって“制服”という校則にしばられなくなったときかな。ファッションもメイクも髪型も好きなように自分を表現できる環境になったから。あとは、高校で軽音楽部に入ったこともすごく大きい。そこでユナにも出会ったしね! 勉強は嫌いだったので(笑)、自分の好きなことができる部活や仲間に出会って、その中でどれだけ楽しめるか、どうやって自分の色を出すかばかり考えてたのを思い出します。好きなことをひとつでも見つけて、それをとことん楽しむことが、個性を解放する秘訣だと思う!

ヨガが教えてくれた、体や心との向き合い方と“つながる”意味

CHAI・カナ「いじめ、不眠…。悩んでたどり着いた、生きやすい体と心の今」【連載】CHAISM vol.11_6

——yoiのコンセプトである体・心・性に関して、カナさんはたびたび「ヨガ」について話してくれました。不眠症に悩んでいたときに習い始めて、インストラクターの資格を取得するまで極めたというヨガ。自身の体や心に向き合うことで、どのような変化がありましたか?

ヨガに出合う前の私は、すごく頑固で、尖っていたし、人をあまり信用できなかった。でも、サンスクリット語で“つながる”を意味するヨガを通して、人生の知恵や哲学を学び始めたら、人とつながることは自分が幸せになる選択肢のひとつだと気づいたんです。あと、ヨガは呼吸法も学ぶので、普段から呼吸を意識するようになったらイライラがおさまったり、不安や緊張が和らいだりして、怒りの感情が減っていった。それまでの私は“怒り”を原動力に生きているようなところがあって、何に対しても“グーパンチ!”みたいな戦闘態勢だったから、以前の私を知っている人が今の私に会ったらびっくりすると思う(笑)。

——あらゆる面で変化したんですね。でも、アーティストにとっては「怒り」が創作の原動力になることもあるのかなと。

そうなの! ヨガが目指す最終目標は、執着を捨てて無欲になる状態。だから、ヨガを学ぶほど欲がなくなっていく感覚があって、アーティストとしてやばいかもと思った瞬間も確かにあった(笑)。でも、不要な怒りが削ぎ落とされただけで、社会に対して発信するために“必要なエネルギー”は残ったんです。そのエネルギーを、単なる感情ではなく自分の意思として人と共有し、アウトプットする力に昇華できたのは大きな変化かも。

CHAI・カナ「いじめ、不眠…。悩んでたどり着いた、生きやすい体と心の今」【連載】CHAISM vol.11_7

——では、ヨガがCHAIの活動に生きたことはありますか?

CHAIが掲げている「自分を愛すること」や「お互いを認めよう」というメッセージは、自分のコンディションが整っていないとできないこと。自分自身ができていないことを世の中に発信しても、「なんだそれ」って思われてしまうだけだと思うんです。だから私の場合は、CHAIで活動するための体と心の基盤を整える方法がヨガだった。でも、方法は人それぞれで、“メイクをちょっと変えてみる”とか小さなことできっと十分だと思うんです。自分が楽しいと思えて、続けられる方法を持っておくことが大切。

——継続が大事とはいえ、カナさんは忙しい毎日の中で、どのようにヨガを続けていますか?

最近は、毎朝起きてストレッチ程度にするくらいかな。窓を開けて、アメリカで買ったオーガニックのお香を焚くのがお決まりです。ちなみにヨガをしたあとさらに、マナと一緒にエアロビを10分くらいやってるよ! あと運動といえば最近、ライブでバテない肺活量や持久力をつけるためにムエタイを始めました。ずっと格闘技を習ってみたいと思っていたからすごく楽しい!

——カナさんは、ペスカタリアン生活を取り入れるなど「食」も大切にされていますよね。最近のエンパワメントフードを教えてください!

私のエンパワメントフードは、カレー、パッタイ、トムヤムスープ、キムチ…スパイシーなアジア料理が大好き! でも、ヨガの食事法には「辛いものを食べるとイライラする」という考えがあって、どうしたものかと…。逆に、ぶどうの皮に含まれる渋味は心を落ち着かせると教わったので、ぶどうをたくさん食べてチャラにしています(笑)。

今は、考えるよりももっと自由に、心のままに生きたい

CHAI・カナ「いじめ、不眠…。悩んでたどり着いた、生きやすい体と心の今」【連載】CHAISM vol.11_8

——今回の撮影のヘアメイクを相談しているとき、カナさんの口から「今の目標はバカになること!」というワードが出てきました。撮影中も縦横無尽に動き回っていたカナさん。どんな気持ちから出た言葉だったんでしょうか?

子どもの頃から、いつも天真爛漫なマナに対して、私は何事も俯瞰してしまうタイプなんです。物事を観察してじっくり考えを深めるのもいいけれど、今はもっと心のままに動いてみたいなって。ステージでのパフォーマンスも表現の幅を広げたいから、今年は理性で動かず、心を解放することを意識したいと思っています。感情のおもむくままに、軽やかにステップを踏めるようになりたい! 

CHAI・カナ「いじめ、不眠…。悩んでたどり着いた、生きやすい体と心の今」【連載】CHAISM vol.11_9

▶︎次回は、6月12日(日)公開予定! どのメンバーのインタビューかはお楽しみに...♡

CHAI

バンド

CHAI

双子のマナ ( Vo.&Key. ) 、カナ ( Vo.&Gt. ) 、ユウキ ( Ba.&Cho. )、ユナ ( Dr.&Cho. )で編成された、4人組の“NEO - ニュー・エキサイト・オンナバンド”。2017年にリリースの1stアルバム『PINK』がチャートを席巻。2020年には、USの老舗レーベルSUB POPと契約し、2021年には、3rdアルバム『WINK』を発売。その勢いは日本国内にとどまらず、ワールドワイドに活躍中! 公式サイト■https://chai-band.com

トップス¥21,450/LYDIA(COLIN LOCASCIO) 、パンツ¥33,000・スニーカー¥34,100/Jennyfax(Jennyfax) 、 自転車¥295,000/VanMoof ブランドストア東京(VanMoof)

【SHOP LIST】
Jennyfax mikiosakabecontact@gmail.com
LYDIA 03-3797-3200
VanMoof ブランドストア東京 https://www.vanmoof.com/ja-JP

撮影/久野美怜(SIGNO) ヘア/夛田恵子(mod's hair) メイク/YUKA HIRAC(VOW-VOW) スタイリスト/小林聡一郎 動画撮影・編集/梶 祐輔 取材・文/海渡理恵 撮影協力/バックグラウンズ ファクトリー 企画・編集/高戸映里奈(yoi)

CHAIが生み出す、最高の音楽を聴こう!

Trending Hashtag