自分の体について、どのくらい知っていますか? 自分をケアするためには、自分の体をよく知ることが必要です。また、他者とコミュニケーションを取る上でも、自分とは違う体について正しい知識をもっておくことが欠かせません。yoiでは、男性同士でも話題に上る機会が少ないという男性の体や性器にまつわる悩みやギモンを聞き込み調査。プライベートケアクリニック東京・東京院の院長である小堀善友先生にお答えいただきました。 

男性器のギモン4

Q4.包茎手術にかかる費用や時間、リスクなどが知りたい!

4つ目のギモンは、【包茎手術にかかる費用や時間、リスクなどが知りたい!】Q3の先生の回答では、排尿やセックスに支障が出やすい真性包茎とカントン包茎は手術するのがおすすめとのこと。手術にかかるコストやリスクについて教えていただきました。

A4.手術は短時間ですが、費用とリスクはピンキリです

時間・費用は…時間は1時間ほど、金額は1~100万円と幅広い

小堀先生包茎手術では包皮の余剰な部分や狭窄している部分を切り取ります。状態によって手術方法はさまざまですが、たいてい1時間程度で終了。費用に関してはクリニックごとに提供しているサービスが異なり、自費診療で5〜100万円ほど。保険診療の日帰り手術だと初診料や投薬料などを含めても1〜2万円程度で済みますが、大学病院で受けると一泊入院になる場合があり、入院費が別途加算されることがあります。ただ、ほとんどのクリニックは自費診療で対応していて、包茎手術は美容医療的な位置づけになっている印象ですね

リスクは…金銭トラブル、手術後の機能的な問題が多発中

小堀先生:リスクの点でいうと、【Q2:ペニスの形は人それぞれですが、形によって機能的な違いはありますか?】でもお話ししたようにトラブルに発展するケースが多いことでしょうか。とくに金銭トラブルが非常に多く、例えば10万円の手術に合意して署名したものの、麻酔をかけてもう後戻りできない状態からオプション代金がどんどん加算され、最終的に50万円以上かかってしまった…なんてことが。それ以外にも、手術後に排尿障害や性機能障害といった機能的な問題が発生するケースも多々あるので、くれぐれもクリニック選びは慎重に! 不安だったらカウンセリング時点で何件か回ってみるのも良いと思いますよ。

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小堀善友(こぼりよしとも)先生

プライベートケアクリニック東京・東京院 院長

小堀善友(こぼりよしとも)先生

日本泌尿器科学会専門医、日本性感染症学会認定医、日本性機能学会専門医、日本性科学会セックスセラピストなど多数の資格を保有。金沢大学医学部を卒業後、獨協医科大学越谷病院(現・ 獨協医科大学埼玉医療センター)の泌尿器科に勤務したのち、アメリカ・イリノイ大学に招請研究員として留学。2021年より、プライベートケアクリニック東京 東京院の院長を務める。主に男性性機能障害、男性不妊症、性感染症を専門にしており、ホームページのブログやSNSではメンズヘルスについての情報発信にも取り組む。著書に『泌尿器科医が教えるオトコの「性」活習慣病』(中公新書ラクレ)、『妊活カップルのためのオトコ学』(メディカルトリビューン)、『泌尿器科医が教える「正しいマスターベーション」』(インプレス)などがある。

取材・文/井上ハナエ 企画・構成/木村美紀(yoi)