バッグの中にお気に入りのケアアイテムがあるだけで、なんだか安心できるという人は多いはず。ほっとひと息つきたいとき、リフレッシュしたいとき、サッと取り出して、自分のためにケアをする。そんな時間は心を優しく癒してくれます。そこで新連載「SALF-CARE RELAY」では、今気になるあの人に、普段持ち歩いているセルフケアの愛用品を教えてもらいました。
連載第一回目の甲斐まりかさんから数珠繋ぎ的に紹介してもらったのは、モデルの中島沙希さん。おすすめのブランドや使い方、セルフケアのマイルールは? バッグに詰まったその人ならではの魅力的なアイテムやこだわりをご紹介します!
Vol.2 モデル・中島沙希
中島沙希/SAKI NAKASHIMA●1995年福岡県生まれ。2017年よりモデル活動をスタート。ファッション誌やWEBメディア、広告などで活躍する傍ら、2020年より友人であるモデルのSONYAとともに、サステナブルな情報を発信するプラットフォーム『EF.(イフ)』を立ち上げる。「もしも、自分の選択が少しでも地球の未来をよくするのなら」をテーマに、身近なエコの選択肢を提案している。
写真には、その人の内面から湧き出たものが映ってしまう。そのため、モデルという職業柄、常にマインドを整えておくことが大切だと言う中島さん。日々のセルフケアはもちろん、そのアイテム選びにもこだわっています。使い心地だけでなく、素材や容器、作られたプロセスが地球環境に配慮したものかをしっかり調べたうえで、納得できたものを選ぶようにしているのだそう。
"Saki's Self-Care Rules"
1. 今より心地よく前向きになれるものを選ぶ
2. プラスチックはなるべく使わない
3. プロセスやストーリーを大切にする
バッグの中身はこんな感じ♡
「エコバッグはイッセイ ミヤケ。コスメポーチのほかに、タンブラーとマイストロー、空き時間や移動時間を穏やかに過ごすための本も必ず入れています。読むのはエッセイが多く、最近のお気に入りは、韓国人作家キム・スヒョンさんの『頑張りすぎずに、気楽に お互いが幸せに生きるためのバランスを探して』。読者にそっと寄り添い、背中を押してくれるような言葉選びや、かわいい挿絵にもグッときます。クロード・モネの『睡蓮』のハンカチは、ポーラ美術館で購入したもの。モネが大好きなので、グッズを見つけてはコレクションしているんです」
健康のために使いはじめた「プラスチックフリー」アイテム
「できるだけプラスチック製品は使わないようにしています。2年ほど前にマイクロプラスチック(5mm以下のプラスチック粒子)が人体に与える影響について聞いたことがあり、衝撃を受けたんです。それからはものの選び方も180度変わりましたね。『環境を守るためにプラスチックを使ってはダメ』と言われてもピンとこないけど、『まずは自分の健康を守りたい』という思いがあったから、自然とプラスチックフリーのものを選ぶようになりました」
水や熱、汚れにも強いシリコンバッグをポーチとして愛用
ゴーバッグ/stasher
「コスメポーチとして使っているのは、プラスチックフリーでシリコン素材の『stasher』。実はこれ、食品用保存容器としても使えて、我が家でも大活躍しています。野菜やお肉の冷凍保存だけでなく、レンジや湯せんの調理もOKで、洗って繰り返し使えるのもいいところ。最近、アウトドアや登山を楽しむようになったのですが、水や汚れにも強いので安心して持っていけます」
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持ち運べるタンブラーとステンレスストロー
(左)12 oz Wide Mouth/Hydro Flask(右)EF. Stojo (355ml) ・EF. Stainless Straw/EF.
「2020年にモデルのSONYAと一緒に立ち上げたプラットフォーム『EF.(イフ)』では、身近なエコやサステナブルな情報をシェアしています。
頭でっかちに『環境問題に取り組もう!』と言われてもなかなかピンとこないですよね。そこで『EF.』からの提案として作ったのが、このタンブラーとステンレスストロー。タンブラーは折りたためるからいつもバッグに入れておけるし、撮影現場やカフェなどで愛用しています。ストローは冷たいものをより冷たく飲める口当たりが好き。この『Hydro Flask』のマイボトルも必需品で、お気に入りの酵素ドリンクを入れて持ち歩いています」
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つい選びたくなる、便利でエコな「マルチユース」アイテム
(左)ワンダーワイルド M バター/ドランク エレファント
(中央)ボタニカルオイルH/ABÜR
(右)ハンド&ヘア ライトセラム/AUTHENTIC BEAUTY CONCEPT
「ハンドクリームにヘアオイルにボディオイルに…ってバラバラに持つと、どんどん荷物が増えてしまう。ゴミになるときのことも考えて、なるべくマルチに使えるコスメを選ぶようになりました。この中から、その日の気分に合わせたアイテムを選んで持ち歩いています。
アメリカ発のブランド『ドランク エレファント』のバターは、リップクリームやハンドクリームとしても使えるし、ボディや髪など、全身OK。このブランドはほかのスキンケアも愛用しているのですが、自分の肌に合わせたアイテムをオリジナルでカスタマイズしてくれる仕組みがユニークで楽しいんです。
▶︎ドランク エレファントのオンラインストアはこちら
『ABÜR(アブール)』は、知人のクリエイティブディレクター・大田由香梨さんが立ち上げたヘアケアブランド。中身や香りはもちろん、環境に配慮した素材やパッケージと手に取りやすい価格が魅力です。乾燥しがちな髪質なので、外出先でも気になったときはこまめに保湿しています。
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最近出合ったヴィーガンヘアケアブランドの『AUTHENTIC BEAUTY CONCEPT』。このセラムはハンドクリームとして使うことが多いですが、水分量多めでサラッとなじむテクスチャーがお気に入り。べたつかないから、携帯を触る前に使っても気になりません。ヴィーガンの食事はなかなか実践できないので、コスメという形で少しでも貢献できたらなって」
▶︎AUTHENTIC BEAUTY CONCEPTの公式HPはこちら
毛先はこまめに保湿を。
香りに導かれるように手に取ったハンドクリーム
(左)ハンドクリーム エンハンス(右)ハンドクリーム アンワインド/Waphyto
「お店で香りを選んだときに、『この香りを選んだということは、今ここが疲れていますね』と言い当てられてびっくり。選んだ精油でその人の今の状態がわかるみたいなんです。そんな風にコスメに導かれたことがなかったからすごく新鮮でした。自然との調和を考えたブランドのものづくりの姿勢にも賛同しています」
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日中の保湿アイテムもマスト
(左)精油リップスティック/THE PUBLIC ORGANIC(右)HOL moisturizing oil in mist/HOL
「知人でRIM.ARKのデザイナー中村真里さんが今年立ち上げた『HOL』のオイルインミスト。乾燥が気になったときはこれをたっぷり吹きかけて保湿しています。森林浴しているみたいな気持ちになる香りでリラックスできるし、このミストの細かさはなかなかないって思います。『THE PUBLIC ORGANIC』のリップは、うるおい感と香りが好きです」
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▶︎THE PUBLIC ORGANICのオンラインストアはこちら
セルフケアアイテムは、今より心地よく前向きになるための“プラスオン”
「セルフケアアイテムって、欠けている何かを埋めるためではなくて、今ある自分の素材をよりよく生かすためにプラスオンするものなんじゃないかと思うんです。それによって自分を信じる力がついたり、自信が湧いたりもする。
10代の頃は悩んだり落ち込んだりすることも多かったけれど、今はセルフケアしてひと呼吸おけば、『よし!』って、すぐに前向きな気持ちになれる。いつでも心地よく楽しくいることが、何よりも大切だと思うんです」
モデル/中島沙希 撮影/長田果純 取材・文/秦レンナ 企画・編集/種谷美波(yoi)