他人目線の“かわいい”にとらわれず、自分が心地よくあるためのビューティを求めて。今をときめくメイクアップアーティストに「かわいいメイクアップって何ですか?」と問いかける連載企画。ここではそれぞれのメイクアップのポイント、使ったコスメティックスの詳細をご紹介!

小島紗希

メイクアップアーティスト

小島紗希

ヘアサロン『nanuk』でPRとレセプションを務めながらサロンのビジュアルディレクションにも携わり、しだいにモデルのメイクアップも手がけるようになったという異色の経歴の持ち主。独立後はコスメティックブランド『uneven』を立ち上げ、かわいげとモード感、使いやすさの狭間をゆく絶妙なクリエーションがおしゃれな人々を虜に。スラッシャーとしてひとつの枠にとどまらずマルチに活躍する。

LOOK1:唇は赤やピンクじゃなくてもいい。好きな色でリップを彩り、メイクアップをもっと自由に

メイクアップ、ジバンシィ、BYREDO、バイレード、イヴ・サンローラン

1 ブラー効果で唇をふっくらと見せる、温かな印象のゴールディベージュ。ルージュ・アンテルディ・クリーム・ベルベット 12 ¥5500/パルファム ジバンシイ[LVMHフレグランスブランズ] 2 繊細な色づきのアイシャドウをここではリップメイクに使用。北欧の春をイメージした全18色のパレットがあれば、メイクアップの可能性は格段に広がる。ミネラルスケープ アイシャドウ パレット ¥15290<限定品> ・3 まなざしに強さと深みを同時にもたらす、ブラウンニュアンスのカーキ。インラインに使っても落ちにくく、抜群のキープ力を発揮。カジャール ペンシル パープレックスト ¥4730<限定色>/BYREDO JAPAN  4 スキンケア発想でつくられ、約90%が自然由来成分からなるヌードカラー。肌に溶けるように一体化して自然なメリハリがかなう。オールアワーズハイパーブロンザー 02 ¥9350/イヴ・サンローラン・ボーテ

小島紗希、安藤潤美、メイクアップ1、ビューティ

シャツ¥121000/3.1 フィリップ リム ジャパン(3.1 フィリップ リム)customercare@31philliplim.co.jp 中に着たシアートップス¥20900/ショールームリンクス(ハクジ)links-partners.com

▼LOOK1 Make-up Tips

マットでしなやかな唇に仕立てるヌーディカラーのリキッドルージュ(1)をリップメイクのベースに。ややオーバーに直塗りして指で外側にトントンなじませ、唇の輪郭を目立たなくする。カーキのアイシャドウ(2・上段左から2番目)を小さめのブラシにとり、唇全体に均一にオン。

「リップブラシよりもアイシャドウブラシの方が“ほわっ”とつくのでベター」と小島さん。

同じ色を指にとって唇の輪郭のぷっくりしているところをなぞり、ふんわりにじんだようなオーバーリップに。さらにネイビー(2・下段左)をブラシにとり、口を「う」の形にして唇の内側に叩き込む。仕上げに指でも軽く押さえて色を密着させる。

「寒色の唇を主役にしつつもクールになりすぎないよう、他のパーツにもさりげない仕込みを。チークではなくシェーディングをふわりと広めに入れることで、唇のムードを損なわずに柔らかな印象を醸し出せます」。

カーキのペンシル(3)で下まぶたの目頭側1/2にインラインを引き、唇とさりげなくリンクさせて。微粒子のシェーディング(4)は大きなブラシにとり、頬全体に逆三角形を描くように。

LOOK2:カラーの掛け合わせで魅せるまなざしにヌーディに徹した唇。色は顔のどこかに“ぎゅっと集めて”

コスメティックス、エルメス、シャネル、ディオール、エレガンス

1 心安らぐ温もりに満ちた、粘土を思わせるレディッシュベージュ。ルージュ エルメス ルージュ ア レーヴル マット 23 ¥10010<限定品>/エルメスジャポン 2 色を楽しみながら唇をケアでき、プランプ効果でふっくらと導く。スクワート プランピング グロス スティック シミュレーション ¥4180/M・A・C 3 キャッチーなまなざしを約束する、ラベンダー寄りのパープル。軽やかなマット質感で鮮やかに色づく。オンブル エサンシエル 232 ¥5500/シャネル 4 深みのあるオリーブグリーンのアイシャドウをここでは眉毛に使用。さりげないのに確実に洒落感アップ。ディオールショウ モノ クルール 280 ¥5060/パルファン・クリスチャン・ディオール 5 偏光パールがゆらめく、サテン質感のライムグリーン。目もとに品のよい遊び心を。オンブル エサンシエル 222 ¥5500・6 ほのかな光沢を湛えたボルドー。落ちにくさにも定評あり。スティロ ユー ウォータープルーフ N 928 ¥4290・7 クリームが肌の上でパウダーに変化。胸の奥のときめきがにじみ出したように、優しくやわらかに頬を染める。ジュ コントゥラスト アンタンス ベージュ エクラタン ¥7920/シャネル 8 複雑な色彩を持つ原石にインスパイアされた神秘的なボルドー。エレガンス ラズル エナメルラッカー 72 ¥1320/エレガンス コスメティックス 

小島紗希、安藤潤美、ビューティ2、メイクアップ

ジャケット¥187000・中に着たシャツ¥158400/イザ(ボッター) 0120-135-015

▼LOOK2 Make-up Tips


濃密な赤みのベージュ(1)を唇全体に指づけ。上からベージュのリップバーム(2)を直塗りしてナチュラルなツヤを出す。

「最初にヌーディリップに仕上げておくことで、目もとをどれだけ遊べるかバランスがとりやすく」。

パープルのシャドウ(3)はチップまたは指にとり、上まぶたの黒目の内側から眉にむかって斜めに広げる。鮮やかに発色するまで何度か重ねて。オリーブグリーンのアイシャドウ(4)をアイブロウブラシで眉全体にふわりとのせ、スクリューブラシでよくとかす。

「この2トーンがかわいいなと思ったので、隣り合わせで使うようにしてそれを軸にメイクを考えました」。

偏光パールの入ったライムグリーン(5)は目の横の「C」ゾーンに指で広げて、まなざしに抜け感を。さらにボルドーのアイライナー(6)で下まぶたにインラインを引き、さりげないフェミニニティを醸して。

「色をたくさん使っているのでマスカラはなしでOK。飛ばしすぎた印象にならないよう、チークで少しファニーなムードを出すこともポイントです」。

コーラルオレンジのチーク(7)は大きなブラシにとり、黒目の下から鼻筋を横断して逆の黒目の下とつなげるようオン。指先は鈍く光るボルドー(8)で彩ると、インラインと響き合ってさらに完成されたスタイルに。

問い合わせ先

・エルメスジャポン 03-3569-3300
・エレガンス コスメティックス お客様相談室 0120-766-995
・イヴ・サンローラン・ボーテ 0120-526-333
・シャネル カスタマーケア 0120-525-519
・BYREDO JAPAN 03-6450-5873
・パルファム ジバンシイ[LVMHフレグランスブランズ] 03-3264-3941
・パルファン・クリスチャン・ディオール 03-3239-0618
・M・A・C(メイクアップ アート コスメティックス) 0120-950-113

安藤 潤美

モデル

安藤 潤美

東京育ちでありながら、新婚旅行で訪れた北アルプスの絶景に魅せられて2019年より長野県・安曇野市に移住。モデル活動の傍、大自然に囲まれて暮らすことの魅力を発信し、そのライフスタイルも注目を集める。


撮影/工藤佑斗 メイクアップ/小島紗希 ヘア/西村浩一(VOW-VOW) スタイリスト/丸山佑香(まきうらオフィス) モデル/安藤潤美 構成・取材・文/小川 由紀子