体毛ケアの意識が年齢や性別を問わず広まったのにともなって、脱毛にまつわるさまざまな言葉が登場しています。今脱毛中の人だけでなく、いずれ脱毛を考えるかもしれないときのために知っておきたい、2022年の最新脱毛用語をピックアップ! 医療脱毛専門院『リゼクリニック』の解説とともにご紹介します。

ベッドでお互いの体毛を見て驚く男女

今こそ! きちんと理解しておきたい脱毛方法の種類

脱毛機器の写真

「医療脱毛」
医師、または医師の監督・指示のもとで看護師が行なう脱毛のこと。毛を生やすも素となる組織を破壊するやり方で、これは医療行為に当たるため、医療機関でのみ可能な脱毛方法です。多くは厚生労働省より認可を受けた医療用レーザー脱毛機を使用していて、効果がより確実とされています。

「エステ脱毛」
医師は常駐しておらず、医療従事者ではない一般のスタッフ(エステティシャン)が施術を行うのが「エステ(エステティック)脱毛」です。エステ脱毛以外にも、美容脱毛、光脱毛、フラッシュ脱毛といった言葉も使われます。
そもそも、毛を生やす素となる組織を破壊する行為は医療機関でのみ可能で、多くのエステサロンでは“制毛”や“除毛”という言葉が使われます。医療脱毛と比較すると、エステ脱毛では効果が出るまでに時間がかかったり、時間が経過すると毛が元の状態に戻ってしまうことがあります。

今注目の「デリケートゾーン」まわりの脱毛専門用語

ショーツを履いた人の写真

近年、デリケートゾーンのケアに注目が集まるのに従って脱毛を始める人が増えているアンダーヘアに関しても、さまざまな脱毛用語が広まっています。

「VIO脱毛/Vライン・Iライン・Oライン」
アンダーヘア脱毛のことを指す名称のひとつが「VIO脱毛」。VIOとは、アンダーヘアの脱毛範囲を表します。

・Vライン:左右の腰骨の上を結んだ線より下部から、脚の付け根のラインの上部までの範囲。通称ビキニライン。
・Iライン:女性器の周囲と女性器と肛門の間の部分。
・Oライン:肛門を中心に半径2cmの部分


(※上記のVIOの脱毛範囲は医療脱毛専門院『リゼクリニック』によるものです)

「ハイジ男子」
アンダーヘア脱毛をしている男性を表す言葉。ハイジとは、アンダーヘア脱毛を指す名称のひとつ「ハイジニーナ脱毛」の略語です。デリケートゾーンにおける清潔感の向上や性交渉における配慮などの観点から、ハイジ男子が増加しているそう。

年齢や生活スタイルに合わせた脱毛にも注目が

妊婦さんのイメージ写真

老若男女に脱毛が広まったことで、ライフステージの変化にともなう脱毛も注目を集めています。

「妊活脱毛」
出産前後の負担を軽減するために、出産を希望する女性が妊娠前にするアンダーヘアの脱毛のことで、「妊娠前脱毛」と呼ばれることも。
妊娠すると、検診や出産時の会陰切開などで陰部を産婦人科で診てもらう機会があるのに加えて、産後に悪露(おろ)と呼ばれる出血が1カ月ほど続くため、陰部の傷口の炎症対策、かぶれや菌の増殖を防ぐために脱毛をする人が増えているようです。
※妊娠中や授乳中は、専門機関での脱毛はできません。

「介護脱毛」
将来、自分が介護される立場になったときのことを想定して、あらかじめ行うデリケートゾーンの脱毛のこと。VIO脱毛が済んでいると、介護時のオムツ交換の際のにおいの軽減、介護者の清拭をラクにする、陰部の炎症や感染症を防ぐことにつながるという意識から、40代以降で脱毛を希望するケースも多いのだとか。一方、介護の現場からは、脱毛の有無と作業負荷には関係がないという声も多く上がっています。

ランニングをしている人たちの様子

「アスリート脱毛」
スポーツのための脱毛をアスリート脱毛(スポーツ脱毛)と呼びます。性別を問わず、プロ・アマチュアのアスリートはもちろん、日頃スポーツを楽しむ一般の人にも、その波が普及しているそう。摩擦などの抵抗を減らしてパフォーマンスを向上させる、テーピングなどの処置をしやすくする、鍛えた体を美しく見せる、といった目的に加え、欧米のエチケット文化が浸透していることも、アスリート脱毛が流行している理由として考えられています。

「キッズ脱毛」
小・中学生といった子どもに施す脱毛のことを指す言葉。近年、脱毛が広く一般に受け入れられるようになったためか、親や本人がローティーンでの脱毛を選択するケースもあるといいます。

キッズ脱毛の動きについて、「リゼクリニック新宿院」院長の大地まさ代先生は以下のようにコメントしています。
「『自分の毛が濃くて悩んでいたから子どもに脱毛をさせたい』『子どもの毛が濃くて、イジメられてしまうのではないか心配』などの理由で、子どもへの脱毛(キッズ脱毛)を選択したといったお話を耳にすることがあります。

しかし、子どもが脱毛することについて、親も子ども本人も正しく理解していますでしょうか。親の誤った認識や知識で脱毛をすることで、心身ともに子どもが傷つく可能性もあります。また、本人の意思を無視した形で『毛がないほうがいい』といった誤った認識を招いたり、『子どもも脱毛することが当たり前』のように普及してほしくないと我々は願っています」



時代や脱毛のトレンドに合わせて、増えていく脱毛用語。脱毛をする際の知識として必要になるだけでなく、今の自分に脱毛が必要かどうかを、改めて考えるきっかけになる言葉も登場しています。最新の脱毛用語を知るとともに、自分自身のこれからの「体毛ケア」に関しても、考えてみてはいかがでしょう。

構成・文/政年美代子 イラスト/forest eternal 資料提供/医療脱毛専門院『リゼクリニック』