心地よさを求めて、yoiが考えるファッションストーリー。第11弾は、最新のインナーウェアを手がけるジャパニーズブランドをピックアップ。素肌に最も身近な存在だからこそ、心地よいインナーを自分らしく着こなしたい。

老舗インナーメーカーの新ブランド「ナイスナイス モーメント」

インナー、ナイスナイスモーメント、チューブトップ

チューブトップ ¥5500、ソング ¥3300/ナイスナイス モーメント(ショールームリンクス) シアードレス ¥25300/ヨー ビオトープ

創業70年以上の老舗下着製造メーカーのMICが、2021年にスタートさせた「NICENICE MOMENT(ナイスナイス モーメント)」。主力のアイテムはカップ付きのウェアで、そのモットーは“ストレスフリーな着心地で身体と心をポジティブに”。従来のブラトップにありがちなズレやムレ、ボディラインの崩れなどを、パワーネットを背中側まで取りつけ、アンダー全体を「面」でしっかりと支えることでクリアにした。

また、サステナビリティにも注力。リサイクルコットンを積極的に使用し、梱包材やハンガーなども、より環境性の高い素材を選び、可能な限り環境負荷を減らすことを表明しており、「ナイスナイス モーメント」のアイテムを購入することや身につけるということが、時流を汲んだ気持ちの良い選択肢になっている。

インナー、ナイスナイスモーメント、チューブトップ、ブラトップ

素肌に映えるブラウンのカップ付きチューブトップは、インナーウェアとしてだけではなく、見えても恥ずかしくないファッションアイテム。露出が増えるこれからの季節、襟ぐりの広いトップスやワンピースを着るときのインナーウェアとしても活躍してくれそう。

インナー、ナイスナイスモーメント、チューブトップ、下着

チューブトップ ¥5500、ソング ¥3300/ナイスナイス モーメント(ショールームリンクス)

“インナーファッション”という新しい提案「ヨー ビオトープ」

インナー、ヨー ビオトープ

シルクリブボディスーツ ¥24200、ソックス ¥7150/ヨー ビオトープ スカート ¥35200/オーラリー シューズ ¥99000/ジェイエムウエストン(ジェイエムウエストン 青山店) ヘアバンド/スタイリスト私物

“インナーの選択肢を増やすことは、ファッションの楽しみを増やし、心地よいライフスタイルに繋がる”という考えから生まれた、高感度セレクトショップのビオトープが提案する「ヨー ビオトープ」。2021年にデビューして以来、ファッション業界にもファンを増やし続けている。

ファッションと同じようにインナーウェアをとらえ、最先端の視点でデザインされたアイテムは、どれもファッション的であり、いかにも“インナーファッション”という言葉がぴったり。

インナー、ヨー ビオトープ、ボディスーツ

シルク100%の先染め糸で編まれたウォッシャブルシルクリブ素材を使用したボディスーツは、なんと自宅の洗濯機で洗えるので、お手入れが簡単。人と同じ18種のアミノ酸で構成された肌に心地いい繊維であるシルク。繊細で優しい手触りと体を包み込んでくれるかのようなフィット感で、着ていることを忘れてしまいそう。

デニムやチノなどのボトムスに合わせれば、そのままトップスとしても着られて、年間通して着回せる。

インナー、ヨー ビオトープ、ボディスーツ、下着

シルクリブボディスーツ ¥24200/ヨー ビオトープ

コロナ禍以降、部屋着としてのインナーウェアの需要が高まり、その後はハイメゾンのシーズンコレクションでもインナーウェアのようなアイテムが多く見られ、徐々にファッションと下着の境界が曖昧になり始めている。その曖昧さを愉しむかのように、機能性やデザイン性のどちらもを兼ね備えた実力派のインナーブランドやインナーウェアが多く誕生した。

体を隠すためではなく、ファッションとして前向きに楽しめるインナーウェアは、女性の心や体を以前に増して解放してくれるに違いない。

問い合わせ先
・オーラリー 03-6427-7141
・ジェイエムウエストン 青山店 03-6805-1691
・ショールームリンクス 03-3401-0842
・ヨー ビオトープ 0120-298-133

青木柊野

フォトグラファー

青木柊野

1998年生まれ、秋田県出身。東京工芸大学写真学科中退。
2017年に発表された作品群「hill」を皮切りに、作品展示、パブリケーションを通して、実験的な作品を多数発表している。主な作品に「autonomy」(2019)、「project "cejitos"」(2023)など。

小笠原夏未

スタイリスト

小笠原夏未

1993年生まれ。文化学園大学 服装造形学科にて服作りを学び、卒業後はバンタンデザイン研究所 スタイリスト科に入学。卒業後スタイリスト山口翔太郎氏に師事しアシスタントとして国内外のさまざまな媒体に関わる。2020年秋に独立。東京を拠点に、モード誌やファッションブランドのビジュアルを中心に活動中。

多田綾子

エディター

多田綾子

1984年生まれ、大阪府出身。上智大学 外国語学部 英語学科卒。ELLE、SPUR、madame Figaro japonでファッションエディターとして研鑽を積んだ後、株式会社ジーユーに入社してマーケターに転身。パリのクチュールメゾン、Bonpointでマーケティングマネージャーを経験したのち、フリーランスに。現在は、雑誌や広告等で編集者として活動中。



撮影/青木柊野(W) スタイリスト/小笠原夏未 ヘア&メイク/秋月庸佑 モデル/Fiona(THE MANAGEMENT) 構成・取材・文/多田綾子