yoi読者から寄せられた生理にまつわる疑問や悩みに、専門医がアドバイス! 今回は、生理のときに現れる“レバーのような塊”の正体について伺いました。
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Q.レバーのような塊は一体何ですか? 最近、大きくなってきたので不安です
「昔から生理のときにレバーみたいな塊が出ていたけれど、30代になってから明らかにサイズが大きくなっていて少し不安です。この塊ってみんな出てくるものですか? 放っておいても大丈夫なのでしょうか? 実は、経血の量も最近ものすごく増えました。普通の昼用ナプキンが2時間であふれてしまう日があります」
産婦人科医/心療内科医
日本産科婦人科学会専門医。心身医療専門医。日本女性医学学会ヘルスケア専門医。日本女性心身医学会認定医師。女性の心身の不調の背景には社会的・環境的要因が影響していると感じ、産婦人科研修後、心療内科でも研修。女性が自分自身で心と体の対話を大切にできるようサポートしていく女性医療を心がけている。2020年にAddots GINZAを設立し、女性のためのオンライン相談室「女性の心と体の相談室」をスタート。
A.塊の正体は、はがれ落ちた「子宮内膜」です
妊娠が成立せず、不要になった子宮内膜がはがれ落ちて、はがれた部分の血液とともに排出されたものが経血です。月経量が多い場合には、はがれ落ちた子宮内膜の量が多くて処理が追いつかず、固まったまま出てくることがあります。この塊が、レバーのように見えるものの正体です。
経血量が増える理由:トラブルが隠れている可能性大
通常、経血量が急激に増えることはありません。経血が増える理由としては、婦人科の病気などによる「過多月経」になっている可能性があります。チェックポイントは下記のとおりですが、レバーのような塊が出ていること自体、経血量が多いことのサインでもあります。婦人科では、内診や超音波検査を行い、子宮にできものがあるか、子宮自体が腫大しているかどうかなどを確認します。
【過多月経のチェックポイント】
●500円玉以上のサイズの、レバーのような塊が出る
●タンポンとナプキンを併用しても不安が残る
●夜用ナプキンでも2時間もたない
貧血を起こしている可能性も
女性の貧血は、月経によるものが約6割、胃潰瘍など消化器からの出血による貧血が約2割といわれています。また、貧血があると気持ちが落ち込みやすくなるという報告もあるので、気軽に病院を受診してください。
【貧血の自覚症状】
●動悸、息切れ、めまいなどがある
●頭が重い、疲れやすい、だるい
●氷を無性に食べたくなる
●爪の色が白い、爪の先が反り返っている
●口内炎や口角炎ができやすい
●髪の毛がパサパサで抜けやすい
構成・取材・文/国分美由紀