タンポンや月経カップの正しい使い方・入れる向きなど、yoi読者から寄せられた疑問・不安に専門家がアドバイス。さらにナプキンやタンポンによるかぶれを軽減するアイテムもご紹介。日々を快適に過ごすためのヒントを見つけて。
- タンポンを使ってみたいけどちょっと怖い。正しい使い方を教えて!
- Q.タンポンを使ってみたいけどちょっと怖い
- A.正しく挿入すれば、タンポンはとても快適です!
- 生理用品に対する意識をアップデートしよう!
- タンポンを斜めに入れています。腟の向きによって、出産時などのリスクはありますか?
- A:特にありません
- タンポンや月経カップが入りません…。
- A:自分にとってスムーズに入りやすい体勢を探してみて
- 【FIUME Inc.代表・平井莉生さん】ナプキンやタンポンによるかぶれを軽減するアイテム3選
- ① タンポンスーパー/ナチュラムーン
- ② コラージュフルフル泡石鹸(ピンク)/持田ヘルスケア
- ③ パンティライナー/シシフィーユ
タンポンを使ってみたいけどちょっと怖い。正しい使い方を教えて!
Alina Moskalenko iStock / Getty Images Plus
Q.タンポンを使ってみたいけどちょっと怖い
「タンポンを使ってみたいけど、腟の中に入れるので腟を傷つけたり雑菌が増えたりしそうでちょっと心配です…」
ユニ・チャーム
ユニ・チャーム ESG本部 広報室。「#NoBagforMe」プロジェクトの「ソフィみんなの生理研修」の広報活動に携わる。誰もが自分らしく生きることができる社会の実現を目指し、国や地域・性別や年齢を超えて生理にまつわる知識向上と、相互理解の促進を目指している。
A.正しく挿入すれば、タンポンはとても快適です!
生理用品としてはナプキンユーザーの方のほうが圧倒的に多いのですが、体の外で経血を吸収するナプキンに対して、タンポンは腟の中で経血を吸収するので、かぶれにくく、動いてもモレづらいというメリットがあり、とても快適に過ごせます。腟の奥にある「無感覚ゾーン」にきちんと入っていれば、違和感や痛みを感じることもありません。
【タンポンの種類】
●アプリケータータイプ
経血を吸収する「吸収体」が、吸収体を体の中の正しい位置に導く「アプリケーター(プラスチック部)」の中にセットされている。アプリケーターが無感覚ゾーンまで誘導してくれるので、初めてでも安心。
●フィンガータイプ
吸収体のみのタイプ。指で挿入するので、タンポンを使い慣れた人におすすめ。
◆使い方の基本◆
①アプリケーターの白い筒部分を腟の中に入れる
中腰の姿勢がおすすめ。緊張するとデリケートゾーン周辺の筋肉が硬直して、挿入しにくさや痛みを感じることもあるので、体の力を抜いてリラックス。
②アプリケーターの青い筒部分を押して、吸収体を腟の中に押し出す
③アプリケーターをそっと腟から抜き取り、サニタリーボックスに捨てる
◆取り出すとき◆
腟の先から出ている吸収体のひもを優しく引っ張って取り出し、トイレットペーパーに包んでサニタリーボックスへ。体の力を抜いて、息を吐きながらゆっくり優しく引き出すようにするとスムーズ。
生理用品に対する意識をアップデートしよう!
平安時代から女性は綿や布をナプキンのように使い、江戸時代には古紙や古布を腟に入れて対処してきました。当時は不衛生なものを使ったり、こまめに交換せず1日以上入れていたりしたことで病気につながったケースも少なくなかったようです。腟の中に何かを入れて処理することにネガティブなイメージを抱く人が多いのは、そういった社会的な背景も関係しているかもしれません。
そして、生理にまつわる知識は学校で習うことになっていますが、本当に生理がやってきたときに何を使えばいいのか、どうしたらいいのかといったことは、ほとんどの人が母親などの身近な女性から教わるのではないでしょうか。その際、教える側がタンポンを使ったことがなければ、自然とナプキン一択になりますよね。生理に対して自分らしくすごせる選択肢を持つために、知識や意識のアップデートも大切なことだと思います。
タンポンを斜めに入れています。腟の向きによって、出産時などのリスクはありますか?
吉本レディースクリニック院長
産婦人科医。日本専門医機構認定専門医。高知医大(現・高知大学医学部)卒業。金沢大学付属病院、富山市民病院を経て現職。NPO法人女性医療ネットワーク理事、富山市医師会理事、性暴力被害ワンストップ支援センター富山協力医師、女性被害者支援ネットワーク医師、富山大学人間発達科学部附属中学校評議員。吉本レディースクリニックは、病気治療だけでなく、女性の人生に寄り添い、心身の拠り所となるクリニックとして定評がある。『Rp.+(レシピプラス)VOL.21 NO.1 2022冬「ホルモンとくすり」』(南山堂)共同執筆。
A:特にありません
吉本先生:腟内は垂直ではなくやや斜め上を向いています。そのため腟口に対してタンポンを斜めに入れたとしても、経血が大量に漏れ出ることがなければ入れ方は合っているはず。そもそも、卵巣や子宮の位置によっては腟内が圧迫されていたり、腟口が大腸側に寄っていたり、腟口や腟の向きは人によってバラバラなんです。
これによる出産時のリスクは特にありませんが、妊娠中は筋腫の影響で卵巣や子宮頸管がねじれて腹痛を伴うことも。しかし、出産までは婦人科を受診していれば異常をすぐに見つけて対処するので、不安を感じたら医師に相談してくださいね。
タンポンや月経カップが入りません…。
吉本レディースクリニック院長
産婦人科医。日本専門医機構認定専門医。高知医大(現・高知大学医学部)卒業。金沢大学付属病院、富山市民病院を経て現職。NPO法人女性医療ネットワーク理事、富山市医師会理事、性暴力被害ワンストップ支援センター富山協力医師、女性被害者支援ネットワーク医師、富山大学人間発達科学部附属中学校評議員。吉本レディースクリニックは、病気治療だけでなく、女性の人生に寄り添い、心身の拠り所となるクリニックとして定評がある。『Rp.+(レシピプラス)VOL.21 NO.1 2022冬「ホルモンとくすり」』(南山堂)共同執筆。
A:自分にとってスムーズに入りやすい体勢を探してみて
吉本先生:タンポンや月経カップが入らない人は、自分の腟にとって入りやすい角度を知るのが先決です。腟口を指で広げて入れやすくしたり、入れる際の力の抜き方を工夫したり、入れやすい体勢を探してみるのも大事。アプリケーターを使って挿入するのではなく、カバーをつけた指で直接挿入するタイプのフィンガータイプタンポンや指用のコンドームを使って挿入してみるとやりやすいかもしれません。
【FIUME Inc.代表・平井莉生さん】ナプキンやタンポンによるかぶれを軽減するアイテム3選
生理ナプキンによるかぶれに悩むFIUME Inc.代表の平井莉生さんが「本当にいい」と思ったアイテムをご紹介。
① タンポンスーパー/ナチュラムーン
タンポンスーパー ¥539/ナチュラムーン
「生理の始めの経血が多くて吸水ショーツだけじゃ不安だったり、ムレて不快な日にはタンポンを併用しています。『ナチュラムーン』のアイテムは、『ナチュラルローソン』でも取り扱いがあるので、出先でハッとしたときに買いやすいのも嬉しい。
ほかのタンポンだと入り口がかぶれてしまったりおなかが痛くなることがあるのですが、これは吸収体が100%オーガニックコットンなので不快感が少ないです。タンポンを使うと吸水ショーツも洋服に合わせてソングタイプにできたりするので、総合的にストレスが減りました」(近藤さん)
吸収体はオーガニックコットン100%。吸収体先端にセーフティーホール(くぼみ)を設けることで、経血を素早く吸収。最大8時間使用できる。
② コラージュフルフル泡石鹸(ピンク)/持田ヘルスケア
コラージュフルフル泡石鹸(ピンク) ¥2530/持田ヘルスケア
「生理前後、忙しくなるといろいろなトラブルが起こりそうになるけれど、これで洗うとすっきり。泡で出てくるから、肌にふれずにこすらず優しく洗えます」(平井さん)
有効成分配合の薬用泡石鹸。包み込むような泡が簡単に出るプッシュタイプ。均一な泡で汚れを浮き上がらせるので、こすらずに汚れが落とせて肌に負担が少ない。
③ パンティライナー/シシフィーユ
パンティライナー ¥847/シシフィーユ
「タンポンを入れるほどじゃない、吸水ショーツをはくほどじゃないというときはこのパンティライナーを使っています。肌にあてていてもかぶれないし、ライトな付け心地でガサガサしません。パッケージがかわいいので、洗面所に置いてあっても嫌じゃない」(平井さん)
無漂白のオーガニックコットンを使用しているため、コットン本来の自然なぬくもりを感じられるおりものシート。持ち運びにも便利なコンパクトサイズ。