自分の体について、どのくらい知っていますか? 自分をケアするためには、自分の体をよく知ることが必要です。また、他者とコミュニケーションを取る上でも、自分とは違う体について正しい知識をもっておくことが欠かせません。yoiに寄せられた女性の体についての素朴な疑問や不安に、吉本レディースクリニック院長・吉本裕子先生にお答えいただきました。

女性器のギモン8

吉本裕子(よしもとゆうこ)先生

吉本レディースクリニック院長

吉本裕子(よしもとゆうこ)先生

産婦人科医。日本専門医機構認定専門医。高知医大(現・高知大学医学部)卒業。金沢大学付属病院、富山市民病院を経て現職。NPO法人女性医療ネットワーク理事、富山市医師会理事、性暴力被害ワンストップ支援センター富山協力医師、女性被害者支援ネットワーク医師、富山大学人間発達科学部附属中学校評議員。吉本レディースクリニックは、病気治療だけでなく、女性の人生に寄り添い、心身の拠り所となるクリニックとして定評がある。『Rp.+(レシピプラス)VOL.21 NO.1 2022冬「ホルモンとくすり」』(南山堂)共同執筆。

Q8:デリケートゾーンにかゆみがあるのですが、どう対策したらよいですか?

A8:まずは保湿をして、皮膚を乾燥させないように!

吉本先生:清潔を保とうとするあまり外陰部を洗いすぎたか、おりものの付着で皮膚が荒れることで乾燥するパターンのどちらかが多いです。そのため、かゆみを感じたらまずは保湿してみるとよいでしょう。日頃からウォシュレットやボディソープで洗いすぎないよう心がけ、そもそも乾燥させないようにするのがポイント!

それでもよくならない場合は、細菌感染によるかゆみの可能性があります。このかゆみは炎症が起こっているので、婦人科で塗り薬を処方してもらうなど適切な治療を受けてください。市販の塗り薬だと、かゆみはおさまっても炎症までは治せない場合があります。

デリケートゾーン かゆみ

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取材・文・イラスト/井上ハナエ 構成/木村美紀