自分の体について、どのくらい知っていますか? 自分をケアするためには、自分の体をよく知ることが必要です。また、他者とコミュニケーションを取る上でも、自分とは違う体について正しい知識をもっておくことが欠かせません。yoiに寄せられた女性の体についての素朴な疑問や不安に、吉本レディースクリニック院長・吉本裕子先生にお答えいただきました。

吉本裕子(よしもとゆうこ)先生

吉本レディースクリニック院長

吉本裕子(よしもとゆうこ)先生

産婦人科医。日本専門医機構認定専門医。高知医大(現・高知大学医学部)卒業。金沢大学付属病院、富山市民病院を経て現職。NPO法人女性医療ネットワーク理事、富山市医師会理事、性暴力被害ワンストップ支援センター富山協力医師、女性被害者支援ネットワーク医師、富山大学人間発達科学部附属中学校評議員。吉本レディースクリニックは、病気治療だけでなく、女性の人生に寄り添い、心身の拠り所となるクリニックとして定評がある。『Rp.+(レシピプラス)VOL.21 NO.1 2022冬「ホルモンとくすり」』(南山堂)共同執筆。

女性器のギモン38

Q38:生理中のにおいを抑えたいのですが、よい方法はありますか?

A38:においを軽減するナプキンなど、サニタリー用品で工夫を!

吉本先生:おりもののにおいについてお答えしたのと同様に、体外に出たあとの経血にはサニタリー用品で対応するのが得策です。経血は排出されて空気に触れると15分程度で酸化が始まり、時間が経つにつれて雑菌が繁殖してにおいが発生します。そのため、まずはこまめにナプキンを取り替えることが大切! ナプキンは消臭効果のあるものを活用し、蒸れを防ぐためにも通気性のいいサニタリーショーツを選びましょう。

月経カップを使うと経血が酸素に触れるのを防げるので、こまめにトイレに行けない人は活用してみるのもいいと思います。なお、魚が腐ったような悪臭があるときは腟炎を起こしている可能性があるので、婦人科で薬を処方してもらうといいでしょう。

取材・文/井上ハナエ 構成/木村美紀