自分の体について、どのくらい知っていますか? 自分をケアするためには、自分の体をよく知ることが必要です。また、他者とコミュニケーションを取る上でも、自分とは違う体について正しい知識をもっておくことが欠かせません。yoiに寄せられた女性の体についての素朴な疑問や不安に、吉本レディースクリニック院長・吉本裕子先生にお答えいただきました。

吉本裕子(よしもとゆうこ)先生

吉本レディースクリニック院長

吉本裕子(よしもとゆうこ)先生

産婦人科医。日本専門医機構認定専門医。高知医大(現・高知大学医学部)卒業。金沢大学付属病院、富山市民病院を経て現職。NPO法人女性医療ネットワーク理事、富山市医師会理事、性暴力被害ワンストップ支援センター富山協力医師、女性被害者支援ネットワーク医師、富山大学人間発達科学部附属中学校評議員。吉本レディースクリニックは、病気治療だけでなく、女性の人生に寄り添い、心身の拠り所となるクリニックとして定評がある。『Rp.+(レシピプラス)VOL.21 NO.1 2022冬「ホルモンとくすり」』(南山堂)共同執筆。

女性器のギモン50

Q50:会陰切開の跡が気になります。治すことはできますか?

A50:完全に治すことは難しい

吉本先生:出産時の会陰切開後、小陰唇の形がいびつになってしまったり、傷が引き攣って痛いといったことがあれば、もう一度切って縫い直す外科的対処はできます。しかし、だからといってきれいに治るとも言い切れません。出産時と同じように切って縫うことに変わりはないのです。おこなうかどうかは日常生活でどの程度気にしているかによるため、診察時に話を聞いて治療の必要性を判断します。

会陰切開 出産 治療

取材・文/井上ハナエ 構成/木村美紀(yoi)