自分の体について、どのくらい知っていますか? 自分をケアするためには、自分の体をよく知ることが必要です。また、他者とコミュニケーションを取る上でも、自分とは違う体について正しい知識をもっておくことが欠かせません。yoiでは、男性同士でも話題に上る機会が少ないという男性の体や性器にまつわる悩みやギモンを聞き込み調査。プライベートケアクリニック東京・東京院の院長である小堀善友先生にお答えいただきました。 

男性器のギモン42 できもの 性感染症

Q43.男性器の近くにできものがあって痛い!

43個目のギモンは、【男性器の近くにできものがあって痛い!】。かゆみや湿疹のような症状はないのに、できものがあって痛い…。人知れず悩んでいるものの「耐えられないほどではないから」と普段どおりに過ごすと、後々重症化することも。どうするのが正解?

A43.痛みを伴うできものは早めに病院へ!

小堀先生:できものの種類は、ペニスの亀頭や裏筋に白くて小さなブツブツが。これって性病ですか?【専門医が回答!男性の体Q&A⑧】でもお答えしたように、生理的変化によるイボの可能性もあれば、性感染症などの病気的なできものの可能性もあります。


治療が必要かどうかは直接診察してみないと判断できかねますが、痛みがあるなら病気的なものの可能性があるので早めに泌尿器科へ!


痛みを伴うできもののなかで、性感染症としては性器ヘルペスというものがあります。梅毒のできものは痛みを伴わない場合が多いですが、時に痛みが出る場合もあります。また、性感染症でない場合として、毛嚢炎といった毛穴の炎症でも痛みを伴います。性感染症の場合は、放っておくとパートナーへ感染のおそれもありますので、適切な治療を受ける必要があります。

男性器のできもの 性感染症

小堀善友(こぼりよしとも)先生

プライベートケアクリニック東京・東京院 院長

小堀善友(こぼりよしとも)先生

日本泌尿器科学会専門医、日本性感染症学会認定医、日本性機能学会専門医、日本性科学会セックスセラピストなど多数の資格を保有。金沢大学医学部を卒業後、獨協医科大学越谷病院(現・ 獨協医科大学埼玉医療センター)の泌尿器科に勤務したのち、アメリカ・イリノイ大学に招請研究員として留学。2021年より、プライベートケアクリニック東京 東京院の院長を務める。主に男性性機能障害、男性不妊症、性感染症を専門にしており、ホームページのブログやSNSではメンズヘルスについての情報発信にも取り組む。著書に『泌尿器科医が教えるオトコの「性」活習慣病』(中公新書ラクレ)、『妊活カップルのためのオトコ学』(メディカルトリビューン)、『泌尿器科医が教える「正しいマスターベーション」』(インプレス)などがある。

取材・文/井上ハナエ 企画・構成/木村美紀(yoi)