yoiが注目するHOTなアイテムをセレクトし、約1カ月間使用した感想をお届けする連載「Try & Report!」。第40回は、性に関するあらゆる悩みに寄り添う『TENGAヘルスケア』から登場した、骨盤底筋トレーニングをサポートする「K-gel CHECKER(ケーゲルチェッカー)」をお試し!
『TENGAヘルスケア』の「ケーゲルチェッカー」をTry & Report!
ケーゲルチェッカー(縦96×横80×奥行13mm)¥2,200/TENGAヘルスケア https://tengahealthcare.com/
2020年頃から世間ではフェムケアやフェムテックが注目され、メディアで取り上げることも急増しています。美容・健康ジャンルの記事をメインに手がけている筆者も、月に1〜2回はフェムケア系の撮影や取材を行なっています。おかげで今まで触れる機会のなかったメーカーをたくさん知ることができ、毎回新しい発見の連続です。
『TENGAヘルスケア』もその一環で知ったメーカーのひとつ。かの有名な『TENGA』が、これまで培ってきたノウハウを基に、各種学会や医療・福祉・教育の専門家・機関と連携して2016年に生まれたのだそう! 性にまつわる些細なお悩みや機能的な問題と向き合い、セクシャルウェルネス系のアイテムを展開しています。これまでは男性向けの製品が主力でしたが、6月1日に女性向けに骨盤底筋のトレーニングをサポートする「ケーゲルチェッカー」を新発売。
骨盤底筋は、骨盤の底部にハンモックのように付着している筋肉で、排泄の制御や子宮・膀胱を支えるのが主な役割。腕や脚のように目に見える部分ではないだけに、自分の筋力がどれくらいなのか知る術もなく…。しかし「ケーゲルチェッカー」は骨盤底筋の筋力、柔軟性、可動性を数値化し、骨盤底筋のトレーニング成果を実感できるのです!
(※骨盤底筋について詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください)
骨盤底筋を鍛える行為は「骨盤底筋トレーニング」、「腟トレ」、「ケーゲル体操」などいろんな呼称がありますが、ここからは統一して「腟トレ」と表現していきます。腟トレには尿もれの予防&改善効果のほか、姿勢改善、骨盤まわりの痛みや性交痛の軽減などが期待できます。私は特に、入浴後に腟からお湯がもれるときに骨盤底筋力の低下と、腟トレの必要性を感じます…。
この機会に腟トレを実践してみよう、ということで箱を開封! 中身はケーゲルチェッカー本体のほかに、2種類のチェックゲージ、挿入補助用ジェル、取り扱い説明書、骨盤底筋トレーニングガイド、簡単スタートガイドがセット。
(左)チェックゲージ レベル1 (右)チェックゲージ レベル2
使用時はケーゲルチェッカー本体にチェックゲージを装着。くの字になった部分を腟に挿入すると、骨盤底筋の動きに連動してゲージのリングが移動します。薄ピンクがレベル1、濃いピンクがレベル2でややバネの力が強め。最初の計測はまずレベル1から!
説明書を参考に実践
いざ使おうにも、使い方がいまいちピンとこなかったので、事前に説明書をじっくり読み込んでイメトレしてから計測しました(笑)。ポイントは以下の3つ!
①腟トレ開始前にまず1回測定し、トレーニング前の状態を知る
②リラックス状態の数値(A)と、力を入れた際の数値(B)を計測する
③月に1回は計測して変化を確認
計測方法
まずは本体を洗浄して水気を拭き、挿入部分に挿入補助用のジェルを塗ります。挿入時の痛みを回避したいなら1包すべてを塗布するのがおすすめ。ただしジェルが垂れてきやすいのでタオルの準備をお忘れなく。
縦向きに持って腟内に挿入(イメージ)
本体を縦に持って、持ち手を掴んだまま腟にゆっくり挿入。チェックゲージのリングが一番下にきていることを確認してから挿入します。
挿入すると骨盤底筋の状態に応じてリングが移動(イメージ)
手の力で閉じてしまわないよう、お腹側に沿わせて挿入するのがコツ! 挿入後は力を入れなければ膣のサイズや状態に応じた“リラックスした状態の数値(A)”が、骨盤底筋に力を入れると“力を入れた際の数値(B)”が計測できます。
本体をゆっくり取り出すと、くの字部分が元の形状に戻るので、リングの下側がどこの目盛りにきているかを確認します。写真の場合、数値は5。
計測時は仰向けで脚を軽く広げ、両膝を立てた姿勢で。Aの計測では体の力を抜いたまま挿入&取り出しを。この計測では、"リラックスした状態の基準値"を確認できます。
Bの測定では挿入後、呼吸をしながら腟、尿道、肛門を締めるイメージで骨盤底筋に力を入れます。これは尿意やおならを我慢する際の力の入れ方と同じ! その後、力を緩めて取り出すと、"骨盤底筋収縮の数値"が判明。
レベル1の計測結果(膣トレ開始前)
最初にトライしたところ、Aの基準値が5、Bの収縮数値がMAXという結果に。説明書に記載されている換算表によると、私の骨盤底筋力は158gfとなります。しかしレベル1でチェックゲージが閉じ切れてしまった場合、正確な数値がわからないため、レベル2に付け替えて再度測定する必要があるのだそう。その数値はこのあと、1カ月後の結果と合わせて記載しますね。
トレーニング効果を上げる骨盤底筋ストレッチ
事前にストレッチをして硬くなっている骨盤底筋を柔らかくし、トレーニングの効果を感じやすくしておきます。こちらの「腟トレ」するとどんないいことがある? 骨盤底がゆるむ原因や簡単トレーニング法を、理学療法士が解説!の記事を参考にし実践しました。
まずはヨガでも姿勢改善としてよく取り入れられている「キャットドッグ」のポーズ! 手を肩幅と同じくらい開いて四つん這いになり、猫のように背中を丸くします。
次は犬のように背中を大きく反らします。この動きを10回ほど繰り返し! 深く呼吸しながら行い、骨盤底筋の伸び縮みを意識します。
続いて、腟が広がりやすい姿勢で骨盤底筋をほぐすストレッチ。仰向けになって腟口を上に向けるよう意識し、両手で足首を持ちます。そのままかかとがなるべく天井を向けながら膝を開き、腹式呼吸を10回ほど繰り返しましょう。
基本の腟トレ
腟トレのやり方は効果が出ない人は動かし方を間違えている!? 骨盤底の正しい位置や動きを知る/絶対マスターできる「骨盤底トレーニング」の記事を参考にしました。内臓の重さが骨盤底にかからないよう、四つん這いで床に両ひじをつき、握った手の上に頭を乗せた姿勢が基本です。計測時と同じ要領で腟、尿道、肛門を締めるイメージで骨盤底筋に力を入れ、10秒間キープ! 難しい人は5秒でもいいので、これを30回程度繰り返し。
日常的な腟トレ
慣れてきたら日常生活中でも腟トレは可能! 立った状態や椅子に座っているときなど、骨盤底筋に力を入れて5秒収縮→10秒リラックスするのを10回程度。これを1セットとして、気づいたときに行うようにしました。きちんと骨盤底筋が動かせているかわからないときは、尾骨に手をあて、力を入れたときに前方にピクッと動けばOK。
ここで気をつけてほしいのは、力を入れていきまないこと。腹筋やお尻に力が入るのは骨盤底筋を圧迫し、負担をかけて筋力低下につながります。
計測結果
レベル2の計測結果(腟トレ開始前)
レベル2で計測した腟トレ開始前の数値です。Aが2、Bが4、骨盤底筋力は364gfでした。公式サイトの平均値によると尿もれがある人のなかでは基準値以上ですが、一般的にはやや低い傾向に。
レベル2の計測結果(腟トレ開始から1カ月後)
腟トレを行うようになって1カ月後に計測した結果がこちら! Aが4、Bが7、骨盤底筋力は607gfまでアップ♡ 一般的にも基準値以上を達成でき、効いているのかあやふやだった腟トレが、本当に効果があったことを実証できました。
悩みのタネだった腟からのお湯もれは、腟トレを開始してからはほぼ出なくなりました。今まではドバッと出て焦ることがよくあり、すぐに下着をはくと濡らしてしまいそうで不安だったので、これはうれしい変化…(涙)!
Try&Report 後記
付属のジェルは1包使いきりのため、追加購入するなら「モイストケアジェル パウチタイプ(別売¥699)」や、薬局で手に入る潤滑ローションを活用するのがおすすめです。
骨盤底筋は筋肉である以上、日常動作でどうしても筋力低下しがち。今回の結果を受けて慢心せず、年齢を重ねていつか尿もれで悩む日がくるのも視野に入れつつ、できるタイミングでコツコツと腟トレを継続していきます。
撮影・文/井上ハナエ