女優・歌手としてさまざまな表情を見せながら、日々進化を続けている森七菜さん。はつらつとした笑顔のイメージがあるだけでなく、どこかブレることのない意思を感じます。森さんは、そんな自身をどのようにとらえているのでしょうか。冒頭にそう尋ねると、しばらく考えて「…気まぐれ、ですね」とポツリ。意外な言葉で始まったインタビューでは、私たちに「自分の感情に正直に生きる強さ」を教えてくれました。

森七菜さんが寝そべっているカット

森七菜/NANA MORI●2001年8月31日生まれ、大分県出身の女優・歌手。2019年に公開された映画『天気の子』でヒロイン役に抜擢され注目を浴びる。2020年には映画『ラストレター』に出演し、デビュー曲となる主題歌『カエルノウタ』をリリース。8月31日(水)には、1stアルバム『アルバム』が発売予定。

気まぐれな部分と、譲れない部分。どちらも「私」

――8月31日にリリースされる1stアルバム『アルバム』に収録されている『bye-bye myself』を作詞作曲された森山直太朗さんは、森さんのことを「独特な芯を持っていて、凛とした印象」とおっしゃっていました。ご自身ではどのようにとらえていますか?

気まぐれ、ですね。昨日と今日で言っていることが全然違うこともよくあります。だから、芯を持っていると言っていただけるのはすごくうれしいけど、実際はブレブレ(笑)。逆に、嫌なことがあってもひと晩寝たら忘れられるから、そこは我ながら便利な性格だなと思っていますね。

――そんな一面があるんですね!

本当に忘れっぽくて。小学生のときは、靴にはき替えるのを忘れて、上履きのまま家まで帰っちゃったこともあります(笑)。最近も、スマホとかお財布とか、大切なものをしょっちゅう忘れてしまうんですよね。Bluetoothでつないで忘れ物を防げる「スマートタグ」を使って対策をしてみたりもしましたが、それをお財布に入れることを忘れたり、操作するためのリモコンもなくしちゃったりで、もうあきらめました…。

自分の感情に素直でいてこそ、笑顔は引き立つもの

森七菜さんがお花を持っているカット

――ホフディランのカバー曲『スマイル』のように、森さんは笑顔の印象が強いです。笑顔でいることは、自分自身や周囲の人にどんな影響を与えると思いますか?

そう言っていただけることも多いのですが、いつでも笑っていようと心がけているわけではなくて。笑顔って自然に出てしまうものだと思うから。自分の感情に素直でいてこそ、本当にうれしいときの笑顔が引き立つ気がします。
でも、現場でちょっとトゲトゲした雰囲気かも?と思ったときは、なるべく笑うようにしているかも。そうすると、空気がよい方向になっていくような気がするんです。「笑顔がいいよね」って言ってもらえていることを活用している瞬間もありますね(笑)。

――森さんの笑顔の源になっているものはなんでしょうか?

いちばん大きいのは、達成感かもしれない。特に、気負っていたシーンの撮影が終わったときや監督に褒めてもらえた日は、自分にごほうびをあげまくります(笑)。このあいだも、すごく緊張していた作品の撮影が終わってから、スタイリストさんとお洋服を爆買いしに行きました。

――そんな緊張するような大きなシーンの撮影前などは、どのように自分の心を整えていますか?

落ち着くBGMを聴いたりします。最近いちばん効果があるなと思ったのは焚き火の音。本当に眠れるようになりますよ! あとは、もう直前になったら逆に何も考えないです。心が折れてしまわないように、1回頭の中をゼロにして、違うものを取り入れる時間をつくる。散歩してみるとか。

プライベートでの気分転換でいうと、少し前に「友達と遊園地に行く」っていう夢がかなったんです! 東京に来てからの友達3人で。あんなに楽しかったのは上京して以来初めてだったから、なんだか不思議な気持ちだったな。

熱量があるものに、すごく心ひかれる

森七菜さんが窓際で座っているカット

――これまでさまざまな役柄や楽曲とかかわっていくなかで、ご自身の中で変化したと感じる部分はありますか?

まず、歌うことが好きになりました。最初にお仕事をいただいたときは、人前で歌うことがすごく苦手だったんです。それでも、頑張ろうと思って続けているうちに、YOASOBIのコンポーザーのAyaseさんと一緒に曲を作りたいとか、やってみたいことがどんどん生まれてきて。それを実現できるようになってきてから、楽しいと思えるようになっていきました。
一人の人間としては…すべてに対して、好き嫌いがはっきりしてきたかもしれないです。やりたいこととかやりたくないこととか。

――どんなものに「好き」とか「やってみたい」と感じるのでしょうか?

"熱量"があるものにすごくひかれます。それが上手でもそうでなくても、「頑張って作ったんだろうな」と感じるものや、「このお仕事が好きなんだろうな」という気持ちが伝わってくる人が好きです。その感覚は、きっといろいろな人たちとかかわるなかで気づけたことだと思います。

例えば以前、生放送の音楽番組で初めて歌を披露させてもらえることになり、緊張しすぎて放送前に号泣してしまったことがあったんです。でも、まわりのスタッフさんはかなりスパルタで(笑)。それでも、「本当に私のためを思って厳しくしてくれるんだな」という熱量を感じられて、うれしかったですね。

落ち込むことがあっても、自分の「深み」になるととらえる

森七菜さんが寝そべっているカット

――yoiのテーマである「体と心のつながり」に関して、ご自身の「心」の状態が、お芝居や歌などのアウトプットに関係していると感じることはありますか?

すごく直接関係していると思います。そこは1本のコードですね。私生活で起こったことと撮影するシーンがミスマッチなこともあるから、とても不便なんですが、私の場合はどうしても心の状態が体に出てしまうんです…。だから、頑張ってそうならないようにするというよりは、その感情を深さに変える。それは、自分のことを最大限に生かす技として使っているなと思います。

それでもやっぱり、自分を見失いそうになってしまうことはあって。そういうときは、自分のことを好きだと素直に思えていた頃の私を知っている人たちと話します。当時に戻ることはできないけど、そのときの感覚を思い出して、そこからヒントを得ることはできるから。

――最後に、森さんの「セルフケア」についてお伺いできればと思います。日々、多忙ななかでベストなコンディションを保つために、どのようなケアをされていますか?

私、食べることが大好きなんです。だから、一食一食何を食べるかは時間をかけて決める。デリバリーのメニューを選ぶときはスマホの画面を2時間くらい見つめていることもあるし、コンビニでもすごく悩みます(笑)。体型を気にして「キャベツしか食べない!」と決めていた時期もありましたが、よい変化がひとつもなかった。それ以来、体の声を聴いてきちんと食べたいものを食べるようにしたら、心も体もすごくすっきりすることに気がつきました。最近は鶏肉料理がおいしいお店を見つけて、めちゃくちゃハマっています!
それから、2年くらい前からジムに通って筋トレもしているんです。せっかくやるからには頑張りたい。誰かを見て「この人みたいな体型になりたい」と思ったこともあったけど、今はTシャツが似合う自分になることが目標です!

落ち込む感情も、自分の"深み"に変える。森七菜、『私』を生きる人。_5

『アルバム』発売&ワンマンライブ開催決定!

そんな森七菜さんの1stフルアルバム 『アルバム』が8月31日に発売決定。デビュー曲『カエルノウタ』(作詞:岩井俊二/作曲:小林武史)、『スマイル』(ホフディランのカバー)、『深海』(Ayase 提供楽曲)、最新シングル『bye-bye myself』(森山直太朗 提供楽曲)など、これまでにリリースされたシングルに加え、新曲+カバー楽曲も収録。オカモトコウキ、 kiki vivi lilyなど、豪華アーティスト陣を迎えた新曲にも注目。
また、初のワンマンライブ "もりななLIVE 2022 「㐂〜よろこび〜」" も開催決定! 2022年9月24日(土)会場:大分 T.O.P.S Bitts HALL/2022年9月27日(火)会場:東京 harevutai。詳しくは公式サイトをチェック。

落ち込む感情も、自分の"深み"に変える。森七菜、『私』を生きる人。_6

初回生産限定盤CD+BD+フォトブック付¥7,700  通常盤CD Only/¥3,300

ワンピース ¥27,500・Tシャツ¥17,600/ザ・PR(メゾン マベリック プレゼンツ) パンツ¥3,298/ネオグラフィック(リエディ)その他/スタイリスト私物

【SHOP LIST】
ザ・PR  03-6803-8313
ネオグラフィック 06-6567-9000

撮影/横山創大 スタイリスト/甲斐修平 ヘアメイク/足立真利子 取材・文/吉川由希子 企画・編集/種谷美波(yoi)