【窪塚洋介さんのおすすめ腸活６選】「ストイックになりすぎず、自分のできる範囲で」〈インタビュー後編〉

──普段の食事で気を遣っていることはありますか？

窪塚さん：「まごはやさしいな（ま：豆類、ご：ゴマなどの種実類、わ：ワカメなどの海藻類、や：野菜、さ：小型の魚、し：シイタケなどのきのこ類、い：芋類、な：納豆などの発酵食品）」を積極的に食べるようにしてます。家にいるときは、妻が食の番人として家族の健康を守ってくれているので本当に助かっています。

もともと妻は料理が好きだったんですが、自然食や腸活のよさを共有していくうちに、どんどん料理に取り入れるようになってくれました。

子どもたちも、自然と食について意識するようになっている気がしますね。長男 （俳優の窪塚愛流さん）は、もう一人暮らしをしているので、食のことはたまに会ったときに言うくらいだけど、俺が21歳だった頃よりかなりきちんとした食生活を送ってると思う（笑）。

8歳の娘は、ママの手作りお菓子のほうが市販のものより好きみたいです。市販のものを食べるときは、何が入っているのか自分で成分をチェックして選んだりしているし、子どもながらに気にしてますね。

わざわざ教えているわけじゃないけど、「親の背中を見て育て」と俺は思ってるから、自然と体にいいものを選ぶようになったんじゃないかな。

あと、娘は俺が酔っ払ってるのを見てるからか、お酒はほどほどに楽しむもの、ということもわかってるみたいだね（笑）。

──外食するときは、どの程度まで気をつけているのでしょうか？

窪塚さん：普段、気を使っている分、たまにジャンクフードを食べても帳尻は合うと思っているので、そこまでシビアにはなっていないですよ。会食があるなら、そこで出たものをおいしくいただくし、ハンバーガーやラーメンが食べたいと思ったら食べちゃうし。たまに食べると、やっぱりめちゃくちゃうまいしね〜。

ただ、昨年の4月に訪れた、マクロビの大家の船越康弘さんがやっているWaRa倶楽無というお宿で食べた料理には衝撃を受けましたね。素材と塩だけのすごくシンプルな料理なんだけど、あまりのおいしさに食べながら涙が止まらなくなってしまって。今までもおいしい料理は色々食べてきたけれどこんな体験は初めてだった。

──食べながら涙が止まらない…すごい体験ですね！　腸活をすることで、感覚が研ぎ澄まされていったのでしょうか？

窪塚さん：確かにそれもあるのかも。船越さんが実践されている“重ね煮”という料理法があるのですが、我が家でも実践するようにしてるんですよ。キノコや野菜を決められた順番に重ねて、最後に塩を振ってじっくり煮るだけのシンプルな料理なんだけど。そのまま食べてもいいし、ハンバーグのタネとかに使ってもおいしいですよ。

──窪塚さんが腸のために取り入れている食品の中で、特にお気に入りのものを教えてください。

窪塚さん：寺田本家の発芽玄米酒「むすひ」は、マジで最強だと思っています。無農薬で育てた精米する前の玄米を発芽させて作っているお酒なんだけど、微生物の自然な発酵と玄米が組み合わさることで生まれる独特の味がクセになる！　

瓶詰めしたあとでも酵母や微生物は生きているから、味は刻々と変化しているらしくて、同じお酒のはずなのに個体差がハンパないのも面白いんですよね。発酵が進んでいるものほど酸っぱくてぬか漬けみたいな香りが強くなるんです。

俺の体感だけど、これだと悪酔いしにくいし、腸の調子もいい感じがしています。お酒を飲んで調子がいいって言うのも変だけど、“酒は百薬の長、されど万病のもと”ってことですから（笑）。

ちなみに、腸活とは違うけど、お酒を飲むときの二日酔い防止には「強肝、解毒、強力グットA錠」を飲んでいて、結構効く気がします。

それからもうひとつ、玄米コーヒー「メモリザ」もすごくおいしい。こういうタイプのものって、結局コーヒーっぽい飲み物止まりだったりすることが多いけど、これはちゃんとおいしいコーヒーの味がするので、コーヒー好きにこそすすめたい一品です。

──ほかに腸活におすすめの飲食店があればぜひ教えてください！

窪塚さん：WaRa倶楽無は本当におすすめなのだけど、今は宿泊受付を停止しているんだよね。でも定期的にイベントを行なっているのでぜひチェックしてみてください。それから、大阪のNEW○RDERっていうスープカレー屋さんも（※６月末で一時閉店予定）めちゃくちゃおいしい！　無農薬の野菜や味噌を使ったカレーとか、体にいいおいしいカレーが色々あって大好きなお店ですね。

東京だと、自然農法で栽培された食材をたくさん使ったお料理がいただける原宿の老舗レストランのモミノキハウスや、自社農園で育てた旬の野菜を使った目黒のWE ARE THE FARMもいいですね。

──外食もうまく取り入れれば、楽しみながら腸活が続けられそうです！ 

窪塚さん：何度も言ってるけど、ストイックになりすぎず、自分のできる範囲で続けるのが重要だから。別に興味がなければやらなくていいしね（笑）。

SNSで、「毎日３本のドクターペッパーを飲み続けて106歳まで生きたアメリカのおばあちゃんの話」が話題になってたじゃないですか。あの話、すごく好きなんですよね。何を食べてたって、自分にとって心地いいバランスを見つけた人が結局は長生きするだろうし。

でも、もしこの記事を読んで腸活が気になった人がいたら、まずは“寝る3時間前からはものを食べない”というところからスタートしてみるといいんじゃないかな。

腸活も、趣味でやってるゴルフも、50代、60代になってもずっと続けていきたい。今の延長線上にいられればいいな、くらいに思って楽しんでいきたいですよ。

INFORMATION

映画『フロントライン』
全国公開中　出演：窪塚洋介、小栗旬、松坂桃李、池松壮亮ほか　企画・脚本・プロデュース：増本淳　監督：関根光才　配給：ワーナー・ブラザーズ映画　(c)2025「フロントライン」製作委員会

撮影／久野美怜（SIGNO）　ヘア＆メイク／佐藤修司　取材・文／菊池美里　企画・構成／福井小夜子（yoi）