夏の気配を感じはじめたら、フレグランスも着替えたい。軽やかで涼しげ、でも爽やかなだけじゃない。そんな、まとう人の個性を際立たせてくれる、大人の初夏にぴったりなフレグランスをご紹介します。

「ルイ・ヴィトン」の『eLVes ルイ・ヴィトン オードゥ パルファン』

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eLVes ルイ・ヴィトン オードゥ パルファン(100ml)¥48400/ルイ・ヴィトン クライアントサービス

大胆に道を切りひらく女性たちへオマージュを捧げる、ルイ・ヴィトンの新作。


独自のブルガリアンローズのアブソリュート、二酸化炭素抽出法によるローズ センティフォリアを軸に、メゾン初のスズランを採用。グラースで開発された抽出プロセスによって、その香りが存在感を放ちます。

バラとスズランが織りなす、フレッシュな花束のようなフローラルノートでありながら、もちろんそれだけでは終わりません。シナモンやジンジャーなど厳選された最高級のスパイスが、特有の刺激とパワフルなエネルギーを注入。


まとった瞬間は華麗でフェミニン、時間の経過とともに感じるクールな力強さ、まろやかなあたたかみ……。まさに女性の中にある多面的な魅力が表現された香りには、マスター・パフューマーであるジャック・キャヴァリエ・ベルトリュードの、女性へのリスペクトがあふれています。まっすぐに前を向いて歩いて行こう、という明るい気落ちを後押ししてくれそう。

「ザ ディファレント カンパニー」の『Love is coming…Chapter Ⅱ オードパルファン』

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ザ ディファレント カンパニー Love is coming…Chapter Ⅱ オードパルファン(100ml)¥36300/フォルテ

妥協しないラグジュアリー精神に裏打ちされたポエティックな香りが、フレグランスマニアに支持される「ザ ディファレント カンパニー」。世界的な名香を数多く創作しているジャン・クロード=エレナとその才能を受け継いだ娘のエレナをはじめ、超一流のパフューマーたちが名をつらねます。


最新作の『Love is coming…Chapter Ⅱ』を手がけたのは、フランスのグラースで生まれ育ち、祖父母の畑でジャスミンやバラの花をつみながら働き、天然素材に対する深い理解を育んだというマシュー・ナーディン。そんな彼がインスピレーションを受けたのは、植物や花、熟したフルーツや野菜が多い茂る緑豊かな庭園。


グリーン感のあるブラックカラント、アロマティックなトマトの葉、ベルペッパーが、シャキッとフレッシュでフルーティに香りたち、微かにウッディな余韻を残します。まるで光輝く夏の幕開けを告げるかのような香り。

「ジル サンダー」の『リーフ オードパルファム』

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ジル サンダー リーフ オードパルファム(100ml)¥43780/ジル サンダー

発売と同時にファッションラバーの心を鷲掴みにした、ジル サンダーの「オルファクトリー シリーズ」。2025-26年秋冬コレクションをもって退任が発表されているクリエイティブディレクター、ルーシー&ルーク・メイヤーと、世界で活躍する5人の調香師と共にデザインされたフレグランスシリーズです。


今回ピックアップした『ジル サンダー リーフ オードパルファム』のパフューマーはジュリー・マッセ。アルデヒドをベースにシトラスとマンダリン、アップサイクルされたキーライム、カルダモン、コーンミントなどの組み合わせは、青々しくシャープさが際立ちます。

同時にキリリとした清々しさの中には、ほんのりソフトな朗らかさも感じられ、猛暑の夏をポジティブなムードで彩ってくれます。

「ロス アンド ロス」の『ナンフェッサンス』

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ロス アンド ロス ナンフェッサンス(100ml)¥33000/NOSE SHOP

名だたるラグジュアリーブランドでさまざまな名香を生み出してきた母のシャンタル・ロスと、ミュージシャンとして活躍してきた娘のアレクサンドラ・ロスの2人によって創設されたフランス発の「Roos & Roos(ロス アンド ロス)」。


希少な天然香料にこだわったフレグランスとシンプルで洗練されたボトルが人気ですが、なかでも、調香師に最大限の自由が与えられ、香りとボトルのアーティスティックな作品として展開されているのが「エクスクルーシブ コレクション」です。


そのひとつが、調香師ファブリス・ペレグランによる『ナンフェッサンス』。ウラジーミル・ナボコフによる小説「ロリータ」から着想を得たという香りは、フレッシュなペアーやマンダリンから、マグノリアやフリージア、ブロンドアンバーウッドのセンシュアルな香りへと変化します。


ベースに感じるホワイトウッドとムスクの甘さが、ミステリアスなムードを演出する一本。

問い合わせ先
・ルイ・ヴィトン クライアントサービス 0120-00-1854
フォルテ 0422-22-7331
ジル サンダー 0120-998-519
NOSE SHOP 03-6821-1030 



撮影/植田 翔 スタイリスト/宗藤 かな子 構成・取材・文/横溝 なおこ