日々の生活のなかで、“ハ〜ッ…”と深呼吸する時間はありますか? 呼吸のリズムを整える時間がとれず、心身ともに疲れがたまりがちな現代社会。そんな中で頑張る人に寄り添ってくれるライフスタイルブランドが誕生しました。「日常に、深呼吸を届ける」をミッションとするブランド「HAA」が提案するのは、別府温泉発の天然温泉を自宅で体験できる入浴剤です。
湯治を取り入れたライフスタイルを提案する「HAA」
別府・鉄輪温泉の湯の花小屋
別府・鉄輪温泉の湯治場から見える湯けむりと山や海の景色。それを見ながら温泉に入ったときに、誰しも思わず出る“ハ〜ッ…”という深呼吸。「HAA(ハー)」は、そんな自然豊かな湯治場で過ごすときのように、心と体を休める時間を普段の生活でも提供するブランドです。
目まぐるしい現代社会において「日常に、深呼吸を届ける」ことが、「HAA」の掲げるミッション。同時に、湯治宿の廃業が続き、その文化が途絶えつつある湯治の魅力を全国に広げたいという想いもあると語るのは、「HAA」を立ち上げた池田佳乃子さんです。
株式会社HAA 代表・池田佳乃子さん
池田さんは、別府の鉄輪温泉と東京での二拠点生活を送り、歴史のある湯治場を盛り上げる活動に取り組んできました。
「鉄輪での活動を始めて、東京から女性1人で湯治にいらっしゃる方も増えてきました。そんな方々にお話を聞くと、湯治宿で一週間過ごしてリフレッシュできても、東京に戻ったらまた心身に不調が出てきてしまうというんです。私自身も、東京と鉄輪で同じように仕事をしていても、東京ではなかなか深呼吸するタイミングがなく、疲れがたまりやすいと感じていました」(池田さん)
そうした経験から、都会の日常生活でも"湯治に近いライフスタイル"を送れるような商品やサービスを届けたいと考え、地域貢献への次なるステップとして「HAA」を立ち上げたのだそう。
“別府湯の花”成分を使用した入浴剤で自宅が天然温泉に!?
HAA for bath 900g(専用スプーンつき)【医薬部外品】¥5,830/HAA
湯治を4つの要素——“入浴・休息・食事・睡眠”に分け、湯治を知らない人にも届く商品やサービスを提供していくというのが「HAA」のコンセプト。その第一弾として、まずは“入浴”に着目し、別府の名物でもある“湯の花”を使った入浴剤が開発されました。
自宅のお風呂が限りなく天然温泉に近い状態になるという、本物志向の入浴剤『HAA for bath』。“別府湯の花”由来の成分とアルカリ性の温泉成分とを掛け合わせ、弱アルカリ性の柔らかな湯質になる入浴剤です。原料となる湯の花は、別府の数少ない熟練の職人さんが大切に育てたもの。そこから湯の花エキスを精製・抽出するまでに約3カ月もの時間をかけ、丁寧に作られています。その魅力が注目を集め、応援購入サイトMakuakeでの先行販売がスタートするや、数日で目標金額を達成するほどの人気に!
冬場に厳しくなる冷えや、デスクワーク続きで慢性的な肩こりや腰痛、湿疹など、複数の症状に対する効能も認められているので、疲労や肌の悩みがある人におすすめだそう。
2022年1月の通常販売より一足先に、ライターMが『HAA for bath』をお試し。封を開けると湯の花の独特なにおいを感じましたが、お風呂に入れるとにおいはほとんどなし。一般的な湯の花の入浴剤に含まれるイオウ成分を取り除いているので、浴そうを傷める心配もありません。
お湯は白く濁り、とろみのある質感に。肌当たりがとても優しく、つかっているだけでリラックスできます。また、豊富に含まれている天然のミネラル成分が肌の表面を覆ってくれるため、お風呂上がりには体がポカポカした状態が長続きし、肌もきめが整ったようになめらかになったのを感じました。
湯治文化をより感じられる、特別版の入浴剤も登場!
HAA for bath 日々 60g×10袋 【医薬部外品】 ¥5,280/HAA
また、『HAA for bath 日々』は、湯治文化を体験してほしいという想いがより強く反映された特別版。小分けにされた入浴剤の包み紙の裏には、さまざまな人の日記のような短い文章が書かれています。「湯治場では、温泉そのものの効果に加えて、入浴中に見える湯けむりや自然豊かな景色も人々の心を癒してくれます。湯治文化にできるだけ近い体験をしていただけるように、言葉の力を借りて、自分の心と向き合える時間を提供できたらと考えました」(池田さん)
添えられた文章を読み、日々のささやかな風景や感情を知ることで、自分自身の生活にも思いを馳せる――。湯治場で過ごすときのように、ゆったり呼吸が深まる時間になるようにとの願いが込められています。
日本のリトリート“湯治”の文化を絶やさず伝えていきたい
「HAA」では、“地域に根ざした活動をしたい”という思いを軸に、今後、別府だけでなく各地域の素材や伝統技術を生かした商品やサービスを展開していく予定です。「別府と東京の二拠点生活を始めたことで、地域のよさを発見したり、ネットで検索しても出てこない職人さんに出会えたり。アナログですが、これからも日本各地に自分が直接足を運んで、その地域ならではの素材と伝統を生かしたものを届けていきたいと思います」(池田さん)
コロナ禍などで何かと不安感が増す今、日本古来の“湯治”を生活に取り入れて、頑張る自分を労りながら心地よい日々を送りたいですね。
問い合わせ先
HAA
https://haajapan.com
取材・文/政年美代子