外出先で靴を脱いだとき、そこはかとなく漂う足のニオイ。寒い日にコートを脱いだらなんとなく汗クサイ。一日マスクをつけていたら自分の口臭が気になる…。年齢とともに体臭が変わってきた気がする…。

寒い冬から酷暑の夏まで、私たちを悩ませる「ニオイ」問題。近年、精神的なストレスや疲労によって体臭がきつくなったり、女性も加齢によってニオイが変わってくるという研究結果が明らかになっています。ニオイをストレスにすることなく快適な毎日を過ごすために。専門医に聞いた予防&消臭の知恵と、ドクター&編集部のおすすめアイテムをまとめました!

ニオイ対策タイトル画像

こんな女性は足がクサイ!? 今すぐ知りたい「足のニオイ」対策

靴やサンダルを脱いだ瞬間、「どうしよう! 私の足、クサイかも…」と焦った経験はありませんか? 特に夏場は素足で出かけることも多く、足のニオイを気にする女性は多いかも。そもそも足が臭くなる原因はなんなのか、どんな人が臭くなりやすいのか、さらに、今日からできる足のニオイ対策について、女性のニオイに詳しい産婦人科医の上田弥生先生に伺いました!

お話を伺った先生
上田弥生先生

産婦人科医

上田弥生先生

産婦人科医。総合病院、市立病院、都内のクリニックなどで一般産婦人科診療を行いながら、デリケートゾーンのアンチエイジング治療とワキガ・多汗症の治療に携わる。食事療法やアロマ、漢方、心理療法などを織り交ぜ、セルフケアのアドバイスも行なっている。著書に『オトナ女子のためのスメらない手帖 (健康美人シリーズ)』(主婦の友社)など。

ニオイが気になる季節。足が臭くなる原因は?

暑い夏、足もとは素足にサンダルで少しでも涼しく過ごしたいですよね。ほかの靴と比べて通気性もいいし、足も臭くならないだろう…と思いきや、脱いだ瞬間「えっ!」と焦ることも。上田先生によると、「あの臭いニオイは、足から出る汗や皮脂、古い角質などを皮膚の常在菌が分解するときに発生する成分によるもの。サンダルなど、素足で履く靴にはこうした足の分泌物が付着しやすく、むしろニオイやすいんです」とのこと。

また、ひと口に“足が臭い”といっても、足そのものがニオっている場合と、靴やストッキングなどはいているものがニオっている場合があるのだそう。まずは、足のニオイのもととなるおもな要因を見ていきましょう!

サンダルを脱ぐ女性のイラスト

●汗や皮脂

足は体のほかの部位と比べても汗腺が多く、一日になんとコップ1杯ほども汗をかくのだとか! 夏はさらに汗の量も増えるので靴の中が高温多湿になり、より菌が繁殖しやすい環境に。また、病気などが原因で汗そのものが臭う場合もあるようです。例えば、糖尿病の人は体内で「ケトン体」という物質が作られることで「アセトン臭」という甘酸っぱいニオイを発します。肝臓病の人は分解しきれなかったアンモニアが汗に混ざり、ツンとした「アンモニア臭」がすることがあります。

●たまった角質

足の裏やかかとなどは体のほかの部位より厚い角質層に覆われています。古い角質がはがれ落ちると、汗や皮脂と混ざり合ってあかになり、指の間などにたまります。これをきちんと洗い落とさずにいると、菌にエサを与えているようなもの。そのあかを栄養として、ニオイの原因となる菌が増殖してしまいます。

●靴やストッキングに付着した汚れ

靴や靴下、ストッキングに、汗や皮脂、あかなどが付着すると、繊維の中で菌が増殖してしまうことも。特に化学繊維のものは洗ってもなかなかニオイは取れません。そうするとニオイがどんどん蓄積してしまい、悪臭を放つことに…。

実は意外な習慣も原因に? 足が臭くなりやすいのはこんな人!

足のニオイの要因がわかったところで、「でも、毎日ちゃんと足を清潔にしているのに、なんだかニオう…」という人も少なくないはず。足が臭い人と、そうでない人の違いはどこにあるのでしょう? 上田先生によると、実はストレスや靴の履き方など、意外なことが足のニオイにつながっている場合もあるのだとか。

「例えば、緊張やストレスを感じると人は汗をかきやすくなります。特に足裏にかく汗は、そうした精神性の発汗が関係していることが多いのです。多汗が気になる人は、日常的にストレスを感じることがないか見直してみるといいかもしれません。

また、一見ニオイと関係なさそうに思えますが、足のケガや水虫などがある人も注意が必要です。皮膚の表面が傷んでいる人は、角質がはがれやすくなることに加え、皮膚表面の細菌バランスが崩れて悪玉菌が増えてしまう可能性が。これも悪臭と関連があるのではないかと言われています。また、肌が乾燥している人は皮膚を守るために皮脂を分泌しようとしますが、過剰な皮脂はニオイのもとになってしまいます。

毎日同じ靴を履いている人も足が臭くなりやすいでしょう。靴は履けば必ず、汗や皮脂がついて湿り気を帯びます。それを乾かさないまま履き続けていると、菌が繁殖しやすくなり、ニオイも蓄積していってしまいます」

足のニオイ予防に! 今日から始めたい正しいフットケア

では、足のニオイを発生させないための方法とは? もちろん足や靴を清潔に保つことは基本ですが、誤ったケアが逆効果となっていることもあるのだとか。足のニオイ予防に身につけたい、効果的なフットケアの方法とそのポイントを上田先生に教えていただきました!

●お風呂タイムの最後に角質ケア

お風呂では、最初にサッと足を洗ったあと、湯船で体を温めてから改めてしっかり洗うのがベスト、と上田先生。「湯船に浸かったりシャワーを浴びたりして皮膚をふやかし角質を柔らかくしておくと、硬くなった古い角質も落としやすくなります。洗い方のポイントは、足の指の間に手を入れて優しくこすり洗いすること。指の間はあかや汚れがたまりやすいにもかかわらず、意識しないと見逃しがちな場所。丁寧に洗うようにしましょう」

角質ケアは大事ですが、自分で角質削りなどを使う際には注意が必要です。「角質を一度に削ろうとせず、様子を見ながら数日間かけて調整するのがおすすめです。心配な人はフットケアのプロに任せるのも手です。また、余分な角質を取り除いたあとは、クリームなどで保湿することも忘れずに」

●週に一度はスペシャルケアを

フットバスをする女性のイラスト

週に1回は、フットバスなどで角質を柔らかくしたあと、ゴマージュやピーリングジェルを使ってスペシャルケアを。ゆったりと足を温めることで、同時にストレスケアもできそうです。「フットバスには、オイルなどで薄めたアロマ精油を垂らしてもいいですね。おすすめは、抗菌作用のあるティーツリーやラベンダー、制汗作用や防臭効果のあるサイプレスです。角質ケアのあとの保湿も忘れずに」

●爪切りは定期的に

意外と忘れがちなのが、足の爪ケア。「爪を伸ばしていると、爪と指の間にあかがたまりやすくなります。定期的にカットをしましょう。特にジェルネイルをしていると、たまった垢や汚れが見えにくいので、より意識的にケアすることが大切。柔らかい爪ブラシなどで、ひと指ずつ優しくケアするのがいいでしょう」

●靴選び&履き方にも気をつけて

靴は、少なくとも3足をローテーションするのが理想だと上田先生。「履いた靴は下駄箱にすぐにしまわず、風通しのいいところで2〜3日乾かすようにしましょう。特に雨の日や汗をたくさんかいた日は、靴乾燥機や紫外線の殺菌ライトなどで早めにケアしておくのがおすすめ。そうしたケアグッズを玄関に常備しておくと便利です」

先生&編集部おすすめ! 足のニオイ対策アイテム

「足は私たちの体を支えてくれる大切な場所です。末端にあるパーツなので、ついついケアがおざなりになりがちですが、ねぎらいの気持ちを持って丁寧に向き合ってほしいですね」と上田先生。その場限りのケアではなく、日々足を大切に扱うことが根本的なニオイ予防にもつながるんですね。

いつも快適な足でいられるように、毎日のフットケアに加えて、日々進化している足のニオイケアアイテムも上手に活用したいもの。編集部のおすすめアイテムに加えて、上田先生が愛用しているものも紹介してくださいました。いろいろ試して、ぜひ自分に合ったものを見つけてください!

●「ノーノースメル」

殺菌・抗菌・防臭を兼ね備えた足専用のデオドラントクリーム。クリームタイプで塗ったあとはベタつかず、一日中足に密着! 「私はお風呂上がりや朝出かける前に塗っています。クリームタイプなのにサラッとしているし、香りが爽やかで夏場も快適に過ごせます」(上田先生)
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ノーノースメル

ノーノースメル 30g ¥3,630/北の快適工房 0570-55-0717

●「充電式UV除菌器 PEDIC SPORT」

汗をたくさんかいたときや雨の日に出かけたときは、靴の中に湿気が残りやすく、雑菌がより繁殖しやすい環境に。「このUVライトはコンパクトで便利。時間もかからず10分で片足分の除菌を完了できます。玄関にひとつ置いておくと心強いと思います」(上田先生)
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充電式UV除菌機「PEDIC SPORT」

PEDIC SPORT グリーン 120g ¥4,818/KM-Link 03-5823-7022

●「ITRIM エレメンタリー フット&シン リフレッシングミスト」

足もとに不快を感じたときにいつでもリフレッシュできる、ミストタイプのローション。スペアミントオイルが清涼感を与えます。「携帯できるスプレーはいざというときにあると便利。ムレやすいストッキングの上から使えるのもいいですね」(上田先生)
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ITRIM エレメンタリー フット&シン リフレッシングミスト

ITRIM エレメンタリー フット&シン リフレッシングミスト 30㎖ ¥8,800/ITRIM 0120-557-105

●「デオナチュレ 薬用ソフトストーン足指」

朝塗って夜までニオイを防いでくれるスティックタイプの制汗剤。「足指の間に直塗りしたあと、よくのばすのがポイントです。出かける前などに塗っておくと快適に過ごせます」(上田先生)
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デオナチュレ ソフトストーン足指/シービック

DN ソフトストーン足指 7g ¥オープン価格/シービック https://cbic.co.jp/

●「グランズレメディ」

ニュージーランド生まれの靴・足の消臭剤。ミョウバンをはじめとする天然成分からできたパウダーが、ニオイの元を取り除きます。「消臭パウダーをスプーン1杯、靴の中に散布します。どうしても落ちなかった子どもの靴のニオイも取れました」(上田先生)
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グランズレメディ正規品【無香料】50g

グランズレメディ正規品【無香料】50g ¥3,960/シャッフル https://www.gransremedy.com/

構成・文/秦レンナ イラスト/くらちなつき

「デリケートゾーンのニオイ」問題、どうしてる? 産婦人科医に予防と対策を聞きました!

なかなか人に相談しにくい、デリケートゾーンのニオイ。特に、汗をかきやすい夏はいつも以上に気になります。とはいえ、洗いすぎはよくないと聞くし、どうやってケアするのが正解なの? そんな疑問にお答えすべく、夏のデリケートゾーンのニオイケアのポイントや予防策について、女性のニオイケアに詳しい産婦人科医の上田弥生先生に伺いました!

デリケートゾーンのニオイに悩む女性のイラスト

96%の女性が気にしているデリケートゾーンのニオイ。その原因は?

「人知れず悩んでいる人が多いので、なかなかその実態が見えてこないのですが、実は多くの女性がデリケートゾーンのニオイに悩んでいます」と上田先生。そこで示してくれたのが、女性向けセルフケアブランド『iroha』が「デリケートゾーンのニオイケア」について17歳〜57歳の女性390名に行なったアンケート調査(2021年5月11日〜19日実施)の結果。このアンケートによると、なんと96%が「ニオイが気になったことがある」と回答しています。

特に生理中に長時間ナプキンを取り替えられないときなど、まわりにニオイがバレていないか心配...という声も。心当たりのある人も多いのではないでしょうか。大多数の女性が悩みを抱えるデリケートゾーンのニオイ問題、そのおもな原因とは?

●おりものシートや生理用ナプキンのムレ

おりものシートや生理用のナプキンを長時間つけたままにすることでデリケートゾーンがムレると、菌が増殖しやすくなり、この菌が汗や皮脂を分解するときにニオイ成分が発生します。「生理中にニオイがキツく感じるという人もいますが、経血そのものが臭いわけではありません。血液は栄養豊富なので、菌がより繁殖しやすくなってしまうんです」と上田先生。

また、汗によって下着が臭っている場合もあるのだそう。「デリケートゾーンは意外に汗をかきやすい場所です。汗のしみたショーツをそのままにしておくと、菌が繁殖して臭くなることがあります。通気性の悪い下着や服を着ているときは注意が必要です」

●尿や便の拭き残し

上田先生によると、尿や便をしっかり拭ききれていない人が、実はとても多いのだとか。「排尿後にきれいに拭き取れていないために尿臭がひどい人や、なかには便が付着したままの人もいます。残った尿臭や便臭がショーツにつくと、時間がたつにつれてニオイが蓄積し、より臭くなってしまうこともあります」

●体質や病気によるもの

デリケートゾーンには、ワキガの原因ともなるアポクリン腺があり、そこから出る汗がニオイの原因になっていることも。「デリケートゾーンからワキガ特有のツンとしたニオイがする場合は、すそワキガの可能性があります。体質ではありますが、汗をかいたらこまめに拭く、除毛する、など、ケアの仕方でニオイを抑えることが可能です」

また、病気による悪臭もあるようです。「魚が腐ったようなニオイがしたり、おりものの色が灰色っぽかったりしたら細菌性膣炎の可能性があります。いつもとニオイが違うと感じたら、早めに婦人科を受診することをおすすめします

ストレスや疲労、野菜不足もデリケートゾーンのニオイと関係あり!?

上田先生によると、デリケートゾーンのニオイは外的な要因だけでなく、ストレスや食事など、生活習慣も大きく関係しているのだそう。

ストレスや緊張によって自律神経が乱れると、汗の量が増えることがあります。するとデリケートゾーンもムレやすくなり、ニオイにつながります。疲れや睡眠不足にも注意が必要です。通常、デリケートゾーンは菌の繁殖を防ぐ弱酸性に保たれているのですが、疲労や睡眠不足で体の免疫力が落ちると、膣の環境が乱れて菌も繁殖しやすい状態になってしまうのです。

また、食事では肉やニオイの強いものをとりすぎないことも大事です肉食に偏りがちで野菜などの食物繊維をあまりとらない人は、汗や体臭や便が臭くなりやすく、デリケートゾーンのニオイにも影響します。ニンニクや唐辛子、香辛料などのとり過ぎも要注意です」

デリケートゾーンの構造を知って正しくニオイ予防!

デリケートゾーンのニオイが気になりながらも、ケアは自己流という人も多いのではないでしょうか。でも、ちょっとした知識を持つことで、より賢くケアが可能になるんです。上田先生に、改めて正しいデリケートゾーンのケア方法を教えていただくとともに、今日から取り組みたいニオイ予防策をアドバイスいただきました!

●デリケートゾーンの構造を意識して正しくケアを

デリケートゾーンを清潔にするのは基本ですが、デリケートゾーンはシワやヒダが多い複雑な構造をしているので、それを意識して洗うことが大切、と上田先生。「自分の体のことなのに、見たことがないという人も多いんです。一度、鏡でどんな構造をしているのか観察してみるのもいいかもしれません」

洗うときのポイントは、溝に指の腹を当てて優しくなでるように洗うこと。「タッチの強さは顔を洗うときと同じくらいソフトに。ただし、細かいところは丁寧に洗いましょう。ソープは泡立つタイプであればしっかり泡立て、泡立たないものは必要十分量を使用します。残ると刺激になるため、しっかりすすぐようにしてください」

●おりものシートや生理用ナプキンはこまめに取り替える

ムレを防ぐため、おりものシートやナプキンはこまめに取り替えることを心がけましょう。ナプキンについた経血に菌が繁殖しやすいので、上田先生によると血を外に出さないために月経カップを使うのも手だといいます。「月経カップはムレも防いでくれますし、ニオイが軽減したという方がたくさんいます」

また、普段はくショーツは、汗を吸収しやすく、通気性の優れたシルクやコットンなどの素材がおすすめだとか。「防臭機能がついているショーツやストッキング、タイツなどもあるので、ニオイの気になりやすい夏場や、長時間着用するときには活用してみてはいかがでしょうか」

デリケートゾーンのニオイ対策のイメージイラスト

●トイレでは「足を開いて」

尿臭を防ぐために気をつけたいのが、トイレでの姿勢。上田先生いわく、足をしっかり広げるという点では、実は和式トイレのスタイルが理想なのだとか。「足を閉じて排尿すると、余計なところに尿がつきやすくなります。ヒダの中に尿の水滴が残ってしまうと外側からは拭き取れず、尿臭の原因に。排尿時はひざをしっかり開くことを意識しましょう」

ウォッシュ、パック、シート…先生&編集部おすすめのニオイケアアイテム

まわりに相談しづらいこともあって、つい深刻に考えがちなデリケートゾーンのニオイ問題ですが、上田先生によると、気にしすぎている人も多いとのこと。

「違和感があるとそのことばかりが気になって、自信まで失ってしまうことも。気にしすぎず、生活習慣や下着、ナプキンの使い方など身近なところから見直してみましょう。デリケートゾーンと向き合うことは、心身ともに心地よい人生をつくるための第一歩。ぜひ正しいケアを身につけて、夏も快適に過ごしてほしいですね」

最後に、生活習慣の見直しに加えて、日々のデリケートゾーンケアに活用したいアイテムをピックアップ! 編集部のおすすめアイテム&上田先生が愛用しているものをご紹介します。

●「インティメイト ウォッシュ」

マイルドな泡立ちでうるおいを逃さず優しく洗い上げてくれるデリケートゾーン専用ウォッシュ。弱酸性の低刺激設計です。「デリケートゾーン用の洗浄剤を選ぶときは、できれば洗浄力が弱く保湿力のあるもの、合成香料や色素など余計な成分が入っていないもの、弱酸性のものが、体への負担が少なくおすすめです」(上田先生)


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インティメイトウォッシュ

インティメイト ウォッシュ 120㎖ ¥2,750/Waphyto  info@waphyto.com 

●「フェミニン ケアソープ」(デリケートゾーン ボディウォッシュ)

弱酸性・低刺激。濃密泡で優しくしっとり洗い上げます。女性ならではの不安定な時期をサポートするゼラニウムやラベンダーの香りで、ケアタイムが「自分をいたわる時間」に。全身に使えます。


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フェミニンケア ソープ

フェミニン ケアソープ (デリケートゾーン ボディウォッシュ) 280mL  ¥4,620/Capella beauty info@capellabeauty.co.jp

●LCジャムウ・デリケートパック

ニオイのもととなる汚れをすっきり流すデリケートゾーン用パック。「お風呂で全身洗ったあと、軽く水分を拭き取ってから塗り、3分ほど放置して洗い流します。週に一度、スペシャルケアにおすすめですよ」(上田先生)


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LCジャムウ・デリケートパック

LCジャムウ・デリケートパック 100g ¥3,740/ナチュラルプランツ 03-5651-7885

●「アンティーム ハイジーンシート」

うるおいを与えながら清潔で快適な状態を保つデリケートゾーン用洗浄シート。「フィトテラピーの観点からデリケートゾーンに適した成分を研究して作られているシートです。安心安全で、ケアするのがうれしくなる高級感があります」(上田先生)


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アンティーム ハイジーンシート

アンティームオーガニックbyルボア ハイジーンシート 12枚入り ¥1,650/サンルイ・インターナッショナル 0120-550-626 https://intime-cosme.com/

●「インティメート デオリフレッシュ」

持ち運びに便利な手のひらサイズのミスト。肌に優しい弱酸性。爽やかなオレンジピールとカモミールの香りをメインに8種の天然精油を配合。「今すぐニオイをどうにかしたい緊急時のアイテムにおすすめです。トイレットペーパーにスプレーし、さっと拭くとリフレッシュします」(上田先生)


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イロハ インティメート デオリフレッシュ

イロハ インティメート デオリフレッシュ 30mL ¥1,500/TENGA 0800-1000-168(フリーダイヤル)https://store.tenga.co.jp/iroha/index

●AROMEDICA「フェミノール 」50mL<CK限定サイズ>

デリケートゾーンの消臭・洗浄に最適なアロマテラピーのコンセプトから作られたボディ用オイル。マッサージ用としても使えます。「こちらはコスメキッチンで見つけたアイテム。携帯サイズで外出先で気になったときに使えます。バラの香りが優雅ですよ」(上田先生)


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【AROMEDICA】フェミノール 50mL

【AROMEDICA】フェミノール 50mL<CK限定サイズ> ¥1,980/Cosme Kitchen ck-customer@cosmekitchen.jp

構成・文/秦レンナ イラスト/くらちなつき

ストレスでクサくなる!? お疲れの人は要注意の「疲労臭」を防ぐ方法

体が疲れているとき、自分の体臭が普段とはちょっと違うような気が…。それはもしかしたら、最近巷で話題の「疲労臭」かもしれません。その気になる正体や原因、今日からでもできる予防策を、医師でニオイ評論家の桐村里紗先生に伺いました!

桐村里紗先生

内科医/tenrai代表取締役医師

桐村里紗先生

最新の分子栄養療法や腸内フローラなどを基にした予防医療、生活習慣病から終末期医療、女性外来まで幅広く診療を行う。また、「プラネタリーヘルス」や「フェムケア」など、ヘルスケアを通した社会課題解決や世界の最新ヘルストレンド情報をさまざまなメディアで発信するほか、プロダクト監修も行う。ニオイ評論家としてフジテレビ「ホンマでっか!?TV」「とくダネ!」などメディア出演多数。著書に『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』『腸と森の「土」を育てる~微生物が健康にする人と環境』(いずれも光文社新書)など。

デスクワークで疲れている女性のイラスト

ところで「疲労臭」っていったいどんなニオイ?

なんだか最近疲れがたまっているなぁというあなた、いつもの自分とは違う体臭を感じることはありませんか? 汗とは違う、ちょっとツンとするニオイ。それこそがまさに「疲労臭」です。桐村先生によると、「疲労臭とは、体に疲労が蓄積したときに発生するニオイで、通常は体内で発生したアンモニア臭を指します。菌が汗を分解するときににおう“汗臭”や、皮脂成分が酸化することで発生する“加齢臭”などとは異なり、原因が体の中にあることが特徴で、年齢には関係なくあるものです」とのこと。

また、このアンモニア臭に加えて、精神的なストレスが原因で発生する「STチオジメタン」という成分によるネギのようなニオイが混ざり合うと、より体臭がキツくなってしまうこともあるそうです。体の疲れに加えて精神的な疲労も…という人は要注意かも!?

ニオイで健康状態がわかる!? 疲労臭が発生する原因とメカニズム

体が疲れているときに発生するという「疲労臭」。いったいどんなメカニズムでアンモニア臭がするのでしょうか? 

「『疲労臭』の原因となるアンモニアは、タンパク質が腸で分解されるときに作られます。健康な人であれば、これが肝臓で分解されて無毒化・無臭化されますが、疲労やストレスにより肝機能が低下すると、このアンモニアが分解できないまま血液から汗の中に排出され、皮膚ガスとして全身から発生するのです」

アルコールをたくさん飲む人や薬剤を摂取している人なども肝機能が弱まっている恐れがあり、「疲労臭」と同じニオイが発生しやすいといいます。

桐村先生いわく「ニオイは健康のバロメーター」。「体臭は、体内や腸内環境の異常によって悪化している場合があります。手っ取り早くどうにかしようと、制汗剤などで表面だけのケアに走りがちですが、それでは根本的な解決にはなりません。ニオイを発生させている原因はなんなのか、まずは体の内側に目を向けてみることが大切です」

こんな人がにおいやすい! あなたの「疲労臭」危険度をチェック

「いつもと違う体臭を感じたら、ニオイを引き起こす習慣がないか考えてみてほしい」と桐村先生。そこで、「疲労臭」を引き起こしやすい行動や習慣をリストアップ! 日頃の生活を振り返りながら、以下の項目をチェックしてみて。

✔︎1.お酒をよく飲む

✔︎2.肉が大好きでよく食べる

✔︎3.日常的に体がだるい

✔︎4.ストレスが多い

✔︎5.夜更かしが多い

ひとつでも当てはまればリスクあり、ふたつ以上当てはまる方は要注意です。次の対処法と予防策を参考に、自分に合ったニオイケアを見つけましょう!

笑う・深呼吸する・入浴する。疲労臭を予防する生活術とは

疲れをためないことがいちばん…とわかってはいるものの、毎日何かと忙しい私たちにとってはなかなか難しいこと。それでも、日常のちょっとした心がけで「疲労臭」は抑えることができると桐村先生。今日からでも取り組めそうな、疲労臭の予防策を教えていただきました!

●自分に合ったやり方で上手にストレスリリース

まず、大切なのはやはりストレスケア。「心身にストレスがかかると、肝臓の働きは急激に落ちてしまいます。どのくらい早く落ちるのかというと、ストレスを受けたその日中にアンモニア臭が発生するほどです」(桐村先生)。また、ストレスは体を酸化させることにもつながり、皮脂のニオイも強くしてしまうのだそう。

そこで、桐村先生がおすすめするストレスリリース法は、「笑う」「深呼吸」「入浴」。クスッと笑える動画を見たり、仕事の合間に大きく深呼吸したりするだけでもOKです。また、「『入浴』は40度未満の少しぬるめの温度のほうがリラックスには効果的」と桐村先生。「エプソムソルトなどのマグネシウムをお湯に入れると、血管も筋肉も緩めてくれ、より心身がほぐれやすくなりますよ」

さらに、アロマを取り入れる方法も。「ストレスケアにおすすめの香りは、リラックス効果の高いラベンダー、メリッサなど。ただし、嫌いなニオイを無理に嗅ぐのはNG。自分が好きな香りや心地よいと感じる香りを選ぶのがいいでしょう」

入浴する女性のイラスト

●規則正しい生活で自律神経を整える

自律神経の働きは内臓を動かす基本。睡眠や食事など、規則正しく健康的な生活を心がけ、自律神経を整えることが、ストレスや疲労の回復に役立ちます。「特に睡眠は、心身を修復するための大切な時間。寝る前にはパソコンやスマホから離れ、脳や目を休ませ、リラックスするように努めましょう。副交感神経が優位になることで入眠がスムーズになり、睡眠の質も上がります」

●肝臓への負担は禁物! お酒の飲みすぎに注意

アルコールは肝臓で分解されるため、過剰な飲酒は肝臓に負担をかける要因になります。また、体内で分解しきれなかったアルコールは、口臭や汗のニオイとなって発散されてしまうこともあるのだそう。「適量を心がけ、肝臓に負担をかけないようにすることが大切です。疲れやストレスによるヤケ酒は禁物ですよ!」

●食事は食物繊維を意識。腸内環境を整える

肉などの動物性のタンパク質は消化に負担がかかるため、疲労やストレスで腸や肝機能の働きが低下していると、消化や分解が追いつかなくなってしまうのだそう。「腸内で分解しきれなかったタンパク質は腐敗が進み、悪玉菌も増えてしまいます。それが有害なニオイのもとになるのです」(桐村先生)

腸内環境を整えるためには、食物繊維やオリゴ糖などを意識的にとること。これらは腸の中の「善玉菌」を増やし、アンモニアを作る「悪玉菌」を減らしてくれます。「肉や乳製品などの動物性タンパク質は過剰にとらないよう注意し、豆やきのこ類、イモ類など、食物繊維の多いものを積極的にとりましょう」

先生&編集部おすすめ!「疲労臭」対策に使いたいケアアイテム

「体臭が変化するのは、よほど疲れているというサイン。体が悲鳴を上げていると思って、自分をいたわるようにしてください」と桐村先生。日々、ストレスがたまらないようリフレッシュを心がけるのに加えて、リラクゼーションにおすすめのアイテムをご紹介いただきました。

●ピローミスト

ラベンダーやカモミール、ゼラニウムなどの精油を配合したアロマスプレー。日中の活発な頭と体から、眠る準備へと切り替える香りです。寝室や枕などに。「自律神経を整えたい人におすすめ。夜寝る前に使うことでリラックスして眠りにつけますよ」(桐村先生)


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グッドナイトピローミスト

グッドナイトピローミスト 45mL  ¥3,190/ニールズヤード レメディーズ 0120-316-999 https://www.nealsyard.co.jp/onlineshopping/

●エプソムソルト

国内で精製した高純度のマグネシウムを使用したエプソムソルト。「マグネシウムは、睡眠ホルモンの分泌に必須です。また、血流を改善し、筋肉をほぐしてリラックスをもたらしてくれます」(桐村先生)


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GRASSE TOKYO エプソムソルト

エプソムソルト(浴用)750g ジャスミンほか ¥2,200/GRASSE TOKYO  03-6821-6211 https://grassetokyo.ocnk.net/

構成・文/秦レンナ イラスト/くらちなつき

「マスク口臭」あなたは大丈夫? 今、本当に必要なオーラルケアを医師がアドバイス

マスク生活が長引くなかで、これまで気にしていなかったのに「もしかして私、口が臭いかも…」と感じる方が増えているようです。なぜマスク生活で口臭がキツくなるのか、その原因や対処法、また毎日のオーラルケアのヒントを医師・ニオイ評論家の桐村里紗先生に伺いました!

口臭を気にする女性のイラスト

ごまかしがきかない口臭は、あなたの印象を左右する

マスク生活で「口臭」を気にする人が増えているなか、カンロ飴やピュレグミで知られるカンロが「コロナ禍でのマスク生活と口臭」についての調査を実施したところ、「自分の口臭が気になる」と感じる人が6割以上という結果に。さらに、男女別では女性のほうが気にしている傾向にあることがわかりました。
*調査対象:一都三県在住の20~69歳の男女500名 調査時期:2021年6月25日~2021年6月28日

「ニオイはその人の印象を左右するもの」だと桐村先生はいいます。「人の五感のうち、嗅覚の情報はダイレクトに本能へと伝わります。快・不快の判断に関係する大脳辺縁系に作用し、『好き』『嫌い』の感情へとつながるのです。特に『口臭』は、他人の鼻に近いところで発生するため、ごまかしがききません。そのニオイによって、印象を台なしにしてしまう可能性もあります」

口臭予防も身だしなみ同様、エチケットとして気を配りたいものですね!

“マスク口臭”はなぜ起こる? 口臭の原因をチェック!

ところで、なぜマスク生活の中で「口臭」を気にする人が増えているのでしょうか? 桐村先生によると、口臭には、誰にでも起こる「生理的口臭」と、疾患由来で起こる「病的口臭」のふたつがあるといいます。

「『生理的口臭』のおもな原因は唾液が不足すること。マスクによる口臭はこれに関係しています。また、『病的口臭』の原因の8割は歯周病だといわれています」。以下は、桐村先生が挙げてくれた口臭のおもな原因です。あなたは思い当たるものがいくつありますか?

●口の乾き

マスクを着用すると息苦しいと感じ、無意識に口呼吸になっている人が多くいます。すると、知らないうちに口の中の唾液が乾いてしまうことに。「唾液には天然の殺菌作用があり、口の中を洗い流す役目があります。健康な人であれば唾液は1日2ℓほど流れていて、悪い菌をどんどん流しているんです。その唾液が不足すると口腔内の細菌が増殖しやすい環境となり、これが口臭の原因につながるのです」

●歯周病

歯周病の原因となるのは、歯と歯ぐきの間に繁殖する細菌。これらが炎症を起こして歯肉炎や歯槽膿漏を引き起こします。桐村先生によると、「程度はさまざまですが、20歳以上は7割、35歳以上は8割が歯周病」なのだとか。

「その一方で、自分は歯周病ではないと思っている人が多く、ほとんどの人が自覚を持ってケアをしていないのが実態です。自分は歯周病だという前提で、歯と歯ぐきのケアをすることをおすすめします」

●女性ホルモンの影響

歯周病や口臭は、高齢者や男性の悩みで「自分には関係ない」と思っている人もいるのでは? ところが、実は女性こそリスクが高いと桐村先生はいいます。

「女性の場合、妊娠時・月経時・思春期・更年期などに口臭がキツくなることがあります。これは女性ホルモンの影響によるもの。エストロゲンはある種の歯周病菌を増やしてしまう働きがあり、プロゲステロンには炎症を起こす働きがあります。特に妊娠期は女性ホルモンの分泌が増えるため歯周病のリスクも高まるうえ、妊娠中の歯周病は低体重児や早産のリスクになることも指摘されているので、若いうちから歯周病を予防することはとても大切なんです」

歯ブラシだけでは不十分!? 口臭予防のためのオーラルケアとは

桐村先生によると、口臭対策のいちばんのポイントは、口腔内細菌の繁殖を防ぐこと。つまり、「唾液をしっかり出すこと」と「歯周病を防ぐこと」です。そのためには日頃どのようなオーラルケアに取り組んだらいいのでしょうか? 

●歯周病ケアの3大鉄則は「ブラッシング・フロッシング・イリゲーション」

「歯ブラシでのケアは当たり前。でも、それだけでは不十分です」と桐村先生は断言します。「歯周病の原因となる細菌は、歯と歯ぐきのあいだにある歯周ポケットに潜んでいます。通常のブラッシングではこうした汚れは落としきれず、どんなに頑張っても6割程度。歯間ブラシやデンタルフロスなどを使用して、やっと8割の汚れを落とすことができるんです」

そこでおすすめしたいのが、イリゲーションという水流洗浄法。日本ではまだあまり聞きなれないですが、オーラルケアが常識の欧米では一般家庭で水上洗浄機が普及しているものなんだとか。水流の力で歯周ポケットや歯と歯間に残った汚れを取り除いてくれ、これで9割の歯垢が落とせるといいます。

「歯周病ケアには、ブラッシング・フロッシング・イリゲーション、この3つが鉄則だと覚えておいてください。さらに定期的に歯科クリニックでクリーニングしてもらえば完璧です!」

歯を磨く女性のイラスト

●舌のケア&殺菌はやりすぎ禁物!

舌のケアも意識したいところですが、やりすぎは禁物! 味覚障害などを起こしてしまう可能性があるのだとか。一日一回を目安に、舌専用のブラシで優しくなでるように汚れを落とすのがコツです。

また、殺菌成分の入ったマウスウォッシュや歯磨き粉は、使いすぎると口の中の環境を守っている常在菌までも殺してしまうことに。「殺菌することよりも口腔内の菌のバランスを整えることを意識しましょう。プロバイオティクス入りのオーラルケア用品やタブレットを活用するのも手です」

●ストレスケア&唾液マッサージでサラサラ唾液を出す

緊張すると口の中が乾くことがありませんか? 桐村先生によると、ストレスも唾液を減らし「口臭」を招きやすくなる原因のひとつだそう。

「洗浄作用のあるサラサラとした唾液をたくさん出すためには、日頃からヨガやエクササイズ、アロマなどを取り入れて、心身をリラックスすることを心がけましょう。また夏場はシャワーだけで済ませる人も多いですが、ゆったりと入浴して体を温めることも、ストレスケアには有効です」

また、唾液をたくさん出すためには「唾液腺」を刺激するマッサージもおすすめだとか。唾液の分泌を促す3つの場所「耳下腺(じかせん)」(耳たぶの前方、上の奥歯あたり)「舌下腺(ぜっかせん)」(下顎のくぼみあたり)「顎下腺(がっかせん)」(あごの骨の内側の左右のやわらかい部分)に指を当て、優しくプッシュすることで、唾液が出やすくなるそうです。

毎日のオーラルケアを習慣に。先生&編集部おすすめの口臭予防アイテム

「歯間ケアや水流洗浄なども取り入れて日常のケアをしっかり行うこと、また、ストレスケアを心がけ、自分の唾液を生かすことが、口臭予防につながります。オーラルケアを習慣にすることで、マスク生活でも自信が持てるようになりますよ」と桐村先生。

そこで毎日のケアに取り入れたい口臭対策アイテムをピックアップ! 桐村先生が愛用するアイテムも教えていただきました。

●「ジェットウォッシャー」

超音波水流ノズルが歯ブラシでは取りきれない歯周ポケットや歯間の汚れまで、しっかり洗浄します。水圧レベルが10段階まで調整可能。「毎日の歯ブラシにプラスして使いたい必須アイテムです」(桐村先生)
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ジェットウォッシャードルツ EW-DJ75

ジェットウォッシャードルツ(白) EW-DJ75 ¥19,800/パナソニック 0120-878-697

●「プロデンティス」 (タブレット)

口腔内の菌質を健康に保つ天然乳酸菌が生きたまま配合されたオーラルプロバイオティクス。「口の中で舐めるタブレットタイプです。バクテリアセラピーで口内の菌バランスを整えましょう」(桐村先生)
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プロデンティス

プロデンティス 30錠 ¥3,240/バイオガイアジャパン 0570-081-055 https://www.biogaia.jp/

●歯磨き&口腔ケアジェル

天然由来の食品のみで作られた、研磨剤・化学成分無配合の歯磨き・口腔ケアジェル。歯周病菌や虫歯菌を抑制する植物由来の乳酸菌による抗菌成分を配合。「これひとつで口腔内の洗浄や口内保湿、口臭予防がかないます」(桐村先生)
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オーラルピース クリーン&モイスチュア

オーラルピース クリーン&モイスチュア(歯磨き&口腔ケアジェル)80g ¥1,320/トライフ https://oralpeace.stores.jp/inquiry

構成・文/秦レンナ イラスト/くらちなつき

「口臭が強い」人は、男性より女性のほうが多いってホント!?

マスクで口を覆う生活が続くなか、改めて自分の口のニオイに気づいた…という人も少なくないよう。オーラルケアブランド『リステリン』は、口腔ケアに関するトピックについて消費者や医療従事者に伝えることを目的とした「リステリンオーラルヘルスアライアンス」を、専門家4人とともに発足。定期的にサミットを開催しています。

6月に行われた第3回目のサミットでは、発足者の一人、「銀座並木通りさゆみ矯正歯科デンタルクリニック81」院長の坂本紗有見先生が、オーラルケアと美容、健康をテーマに講演。その内容を3回にわたってレポートします。第1回目は、女性にとってはちょっと…いえ、かなり気になる「年代別の女性の口内状況と口腔ケア」について!

坂本 紗有見先生

銀座並木通りさゆみ矯正歯科デンタルクリニック81院長

坂本 紗有見先生

1986年に東京歯科大学卒業後、東京歯科大学歯科矯正学講座に入局。'93年に日本矯正歯科学会認定医を取得し、'96年に坂本歯科副院長に就任。2005年より、現・銀座並木通りさゆみ矯正歯科デンタルクリニック81院長に。日本美口協会代表理事。日本矯正歯科学会 認定医。日本成人矯正歯科学会 常務理事。日本アンチエイジング歯科学会 常任理事。

ショック! 口臭の強い人の割合は男性よりも女性が多い!?

坂本先生によると、「今は新型コロナウイルスの影響で、口腔環境が悪化している人が増えています」とのこと。

「在宅時間が増えたために会話が減って口が乾いたり、外出や人に会う機会が減るため歯磨きを怠ったり、ストレスで歯を食いしばったり、さらには歯医者に行かなくなった人が増加したことなど、原因はさまざまですが、口腔環境が悪化している人が増えているというのは多くの歯科医院が感じていること。また、マスク生活が長引いた結果、口呼吸が増え、ドライマウスも加速しています。口が乾くことで唾液の抗菌作用や自浄作用の恩恵を受けなくなるため、口腔内の細菌が増加傾向になり、お口のトラブルが増える要因になっていると考えられます」(坂本先生)

そんななか、「口臭白書2019」の調査で口臭を測定したところ、スコアの基準値をオーバーした人の割合が、男性 8.3%に対し女性は17.9%。なんと女性のほうが男性の2倍以上という衝撃のデータが…。

口臭測定でスコアの基準値をオーバーした人の割合

※ブレス・ハザードプロジェクト「口臭白書2019」より抜粋

「えっ、口臭が強い人って男性のほうが多いんじゃないの…?」と、この結果を見て驚いた女性も少なくないのでは。でも、坂本先生いわく、「日々の診療や人間関係で感じるのは、口臭の強い女性は決して少なくないということ」。日本人は家族のあいだでもそれを指摘できないことが多く、クリニックに診察にいらしたご夫婦で、夫が『妻に口臭が強いことを伝えてください』と相談するケースもあったそうです。

年代別で見た口臭の強い人の割合

※ブレス・ハザードプロジェクト「口臭白書2019」より抜粋 

また、女性の中でも、年代別で見ると口臭の強い人の割合は40代以上の中高年層が突出して多いことが同調査でわかりました。さらに、中高年層の男性よりも若年層の女性のほうが多い傾向にあるという結果にも驚きです。

しかし、女性が口腔ケアを怠っているというわけではなく、口臭、すなわち口腔トラブルの要因として、女性ホルモンが関係していると坂本先生はいいます。

女性ホルモンの変化によって口腔トラブルも変わる

女性の年齢別の口トラブルと原因

※厚生労働省医政局歯科保健課 歯科口腔保健推進室
歯科口腔保健に関する最近の動向(平成31年)より

上の表は、女性の年代別の口腔トラブルとその原因をまとめたもの。これを見ると、ライフステージごとに女性ホルモンと口腔環境が深く関係していることがわかります。特に注意すべきポイントについて坂本先生が解説してくれました!

【思春期】
女性ホルモン分泌が活発になり、歯肉炎を起こしやすい時期。初経を迎える前後くらいから口腔環境が変わり、生理の前後に歯茎が腫れたりすることもあり、そのせいで口臭が強くなる傾向が。また、この世代は口呼吸の習慣がある人も多く、口腔内が乾燥して細菌が繁殖しやすいため、むし歯・歯肉炎にかかりやすくなる。女性は甘いものが好きな人が多いので、その点でも男性より若干虫歯になりやすい傾向が。

【成人期】
成人の7割が歯周病を抱え、中度歯周病が一気に増加。この時期は虫歯も増える傾向が。高校卒業後は歯科医による学校歯科健診がなくなり、セルフケアのみの生活になることや、食生活の乱れ、飲酒の開始、睡眠不足などの生活習慣の乱れが原因と考えられる。

【妊娠期・出産期】
女性ホルモン(エストロゲン)を好む歯周病菌が繁殖しやすくなり、口内炎や歯肉炎を起こしやすい時期。また、食事回数の増加や、つわりによる胃液の逆流で口腔内が酸性に傾くため、むし歯も発生しやすい環境に。つわりで歯磨きができないことも、口腔環境の悪化につながる。
 


【更年期】
男女比で1:3と、圧倒的に女性に多いのがドライマウスで、口内の乾燥が強い口臭を引き起こす。特に更年期は、女性ホルモンの減少が唾液分泌量の低下を招くため、ドライマウスや歯周病になりやすい。40代以降の女性に口臭の強い人が増えるのもそのため。また、閉経すると骨密度が急速に減少し、顎の骨ももろくなって歯を支える組織が弱り、歯周病が重症化する誘因に。
 


【老年期】
加齢とともにさらに唾液が減少すると、口腔内はさらに細菌が繁殖しやすい環境に。また、噛む力、飲み込む力、唇を閉じる力が弱くなり、嚥下機能が低下して誤嚥性肺炎にかかりやすくなると、命に危険が及ぶ場合も。

「年代別に口腔ケアを変える」ことが大事!

こうしたライフステージごとの女性ホルモン&口腔環境の変化に合わせて、女性の“お口の悩み”は変化していきます。そのため、「年代によって口腔ケアを変えていくことが大切です」と坂本先生。なかでも重要な、「20代~30代」「妊娠・出産時」「更年期」の3つのライフステージで気をつけるべき対処法のポイントとは?

【成人期(20代〜30代)のお口ケアのポイント】

実施している口腔ケア 年代別

定期健診を受けにくくなり、生活習慣の乱れもあって、歯周病や虫歯が急増する20代。加えて、20代は他世代と比較して口腔ケアの実施割合が低いことが上のグラフからもわかります。また、“歯医者は歯が悪くなってから行くもの”という刷り込みがあるためか、平成28年度の調査では、20歳以上で定期的に歯科通院している方は52.9%と、二人に一人という結果も…。

「歯肉炎や歯周病にならないようにするには、悪くなる前に予防することがとても重要。早期発見すれば、通院の負担も医療費も少なくて済みます。でも若い方の中には、定期健診に行かず、ガムやのど飴、口臭予防用の溶けるタブレットなどで、一時的に口臭やトラブルをごまかす対処をしている人が多いのも現状。こうした食品は、その場しのぎで根本的な解決にはなりません。

20代~30代は、まず歯科の健診を定期的に受け、歯肉の下の汚れをしっかりクリーニングすることが第一。もちろん、歯磨きやフロス、マウスウォッシュという毎日の“3ステップ”のセルフケアも大事です。若い頃は、歯周病で歯がなくなるなんて想像もできないかもしれませんが、確実に汚れや歯石は蓄積し、ある日突然、症状となって現れてきます。40代になって急にキレイな歯に戻すことはできないのです(坂本先生)

【妊娠・出産時のお口ケアのポイント】

妊婦における早期低体重児出産の危険率

上のグラフのように、妊娠・出産時期に歯周病にかかっていると、早期低体重児出産の危険率は、産婦の高年齢やアルコール摂取より約8倍であることがわかっています。坂本先生は、生まれてくる子どものためには、妊娠・出産期だけでなく、お母さんが初経を迎えたときからのオーラルケアが必要だと説きます。

ちなみに、妊娠・出産時のオーラルケアは、つわりで歯磨きを受け付けない場合は、マウスウォッシュでうがいをして口内環境を改善するのがおすすめだそう。

【更年期(40代以降)のお口ケアのポイント】

ドライマウス患者の性別と年齢

上のグラフを見ると、ドライマウスは40代以降に急増。そして、女性のほうが男性よりかなり多いこともわかります。ドライマウスは、口臭や歯周病などさまざまなトラブルの原因になります。しかし、唾液の減少が進む更年期でも、歯ブラシだけでケアしている人は多いのだそう。

マウスウォッシュでのうがいはもちろん、フロスや歯間ブラシなどのポイントブラシをマウスウォッシュに浸して、お口全体を殺菌するなどプラスのケアをしてください。口腔内の唾液腺をマッサージして唾液の分泌を促進することもおすすめしています」(坂本先生)

また、ドライマウスの人がやりがちなNGケアは、夜寝るときにマスクをすること。苦しくなって口が開いて乾燥し、かえって口内環境が悪化してしまいます。口の乾燥が気になる人は、鼻呼吸用のテープで軽く口を止めて寝る、または日中に口を閉じることを意識して口まわりの筋肉を鍛えるといいそうです。

「3~4カ月に1回のプロフェッショナルケア」と「毎日のセルフケア」を

歯科検診を受ける女性イメージ

全世代に共通するケアのポイントは、3~4カ月に一度のプロフェッショナルケアと、歯磨き・フロス・マウスウォッシュのセルフケアの両軸をしっかり行うこと。セルフケアは、「歯ブラシ、フロス、マウスウォッシュの3ステップケア」習慣づけること。それが、キレイな口腔環境を保ち、口臭を防止することにつながります。

「一度しっかりケアしたあとに歯周病菌が悪さをしてくるのが3〜4カ月後なので、3~4カ月に1回の定期的な健診とクリーニングを推奨しています。歯科医院でのプロフェッショナルケアは、定期健診だけでなく歯のクリーニングも必ず。自分ではケアできない歯肉の中や歯肉ポケット内の細菌の除去をしてもらえます。

次に歯科医院に行くまでの3カ月は90日間。一日3回の食後にケアすると、この間に270回、口腔ケアをする機会があることになります。この数字を見ると、プロフェッショナルケアだけでは足りず、セルフケアがどれだけ重要であるかも理解できると思います」(坂本先生)

しばらく歯医者さんに行っていないな~…と思ったあなたは、さっそく歯科健診を予約して。セルフケアも「歯ブラシ、フロス、マウスウォッシュの3ステップケア」を始めましょう。早くケアを始めるほど、健康な口内をキープできる期間も長くなるはずです。

文/宮平なつき 資料提供/ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社コンシューマー カンパニー

ニオイにも曲がり角がある? 女性の「ミドル脂臭」「加齢臭」を医師が解説

「加齢臭」と聞くと“おじさんのニオイ”というイメージを持つ人が多いかもしれませんが、実は女性も30代を過ぎた頃から自分の体臭に変化を感じる人が多いといいます。女性の体臭にも、年齢による“曲がり角”があったのです…! 自然なこととは言え、できれば上手に対策したいもの。内科医・ニオイ評論家の桐村里紗先生に、女性の加齢に伴うニオイの変化と、その予防策について伺いました!

桐村里紗先生

内科医/tenrai代表取締役医師

桐村里紗先生

最新の分子栄養療法や腸内フローラなどを基にした予防医療、生活習慣病から終末期医療、女性外来まで幅広く診療を行う。また、「プラネタリーヘルス」や「フェムケア」など、ヘルスケアを通した社会課題解決や世界の最新ヘルストレンド情報をさまざまなメディアで発信するほか、プロダクト監修も行う。ニオイ評論家としてフジテレビ「ホンマでっか!?TV」「とくダネ!」などメディア出演多数。著書に『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』『腸と森の「土」を育てる~微生物が健康にする人と環境』(いずれも光文社新書)など。

年齢別体臭をイメージした女性のイラスト

加齢とともに若さの象徴“スイート臭”が減少!?

加齢とともに変化するという女性の体臭。その大きな違いはいったい何なのでしょうか? 桐村先生によると、それは若い女性特有の“甘い香り”があるかないか。20代までは、ピーチ臭やココナッツ臭とも言われる甘い香りの成分「ラクトン」が体臭に混ざっています。それが、30歳頃を境にまったく出なくなってしまうというのです。

そして、甘いニオイの代わりに目立ち始めるのが、油っぽいニオイ。例えば、30代後半頃から気になり始めるのが、頭皮のニオイ。朝起きると、枕がクサイ! なんてこと、ありませんか? 「『枕臭』とも呼ばれるそれは、40代をピークに表れる『ミドル脂臭』です。男性特有のものと思われてきましたが、近年、女性でも発生することがわかっています。また50代頃からは、いわゆる『加齢臭』が目立つように。閉経後に体臭がキツくなったと感じる女性も多いようです」

女性にも起こる「ミドル脂臭」「加齢臭」。その原因は…

「ミドル脂臭」と「加齢臭」、どちらも同じように加齢に伴うニオイのように捉えられがちですが、その特徴や原因はそれぞれ異なると桐村先生は言います。どんな違いがあるのでしょう?

●「ミドル脂臭」は「皮脂+汗」で起こる

「ミドル脂臭」のピークは40代。おもに後頭部から出る油臭い不快なニオイで、汗に含まれる乳酸が皮膚の常在菌の働きで「ジアセチル」という成分に変化し、皮脂の中の中鎖脂肪酸と混ざり合うことで発生します。

●「加齢臭」は「皮脂+酸化」で起こる

閉経(日本人の場合は平均50歳前後)の前後10年、いわゆる「更年期」をピークに発生するニオイが加齢臭。古本や枯れ草のような、少しひなびた香りと表現されます。原因は、皮脂の中の「パルミトレイン酸」という成分が酸化することで生成される「ノナネール」という成分によるものです。このノネナールという成分は、男女問わず40代以降に急激に増えることがわかっています。

また、年齢による女性ホルモンの変化も加齢臭に影響があるようです。「女性ホルモンには皮脂の分泌や酸化を抑える働きがあります。それが更年期に急激に減少することで、男性ホルモンが優位に。すると皮脂が酸化してニオイも発生しやすくなってしまうのです」

カギは「皮脂を増やさず酸化を予防」! 30代から始めたいニオイ予防習慣

どうやら「ミドル脂臭」も「加齢臭」も、ニオイのもととなるのは「皮脂」のようですね。「そのとおり! 皮脂を増やさない、酸化させないことが、加齢によるニオイ対策のポイントです」と桐村先生。

「体臭が変わり始める30代は、基礎代謝が低下したり女性ホルモンが徐々に減少したりと、体にもさまざまな変化を感じ始める時期。日頃の生活を見直すことが、ニオイ予防にもつながります」。そこで、30代から心がけたい食事や習慣をアドバイスいただきました。

●中性脂肪&アルコールの摂り過ぎに注意

桐村先生によると、皮脂の原料となるのは「中性脂肪」なのだとか。「血液中に中性脂肪が増えると皮脂が増加します。日頃の食事では、中性脂肪の原料となる糖質や脂質、特に皮脂の酸化の原因となる劣化した油を減らすことを意識しましょう。甘い菓子パンやスナック菓子、インスタント食品の食べ過ぎは禁物です! また一見、健康によさそうに思えるフルーツジュースやアガペシロップなどに含まれる、果糖も中性脂肪に変わります

一方、積極的にとりたいのが、酸化を抑制する抗酸化作用の高い食品です。「覚えておきたいのは、ビタミンA・C・E。ビタミンAは、緑黄色野菜に含まれるβカロテンなどのプロビタミンAをとるようにしましょう。ビタミンCはフレッシュな野菜や柑橘類などに、ビタミン Eはアボカドやゴマ、ナッツなどに多く含まれます。また、トマトやニンジン、ブロッコリーなど、赤やオレンジ、緑といった色の濃い野菜を彩り豊かに食べると、抗酸化力の高いポリフェノールなどの成分が摂取できます

さらに、お酒にも要注意。アルコールは肝臓で「アセトアルデヒド」に分解されます。その際に活性酸素が発生し、加齢臭のもとになる「ノネナール」の生成を促進してしまうのだそう。適量を心がけるようにしましょう!

ビタミンACEをイメージした野菜と女性のイラスト

●適度な有酸素運動で体内から抗酸化力をアップ

体の抗酸化力を内側から高めるためには、有酸素運動も有効だとか。「ただし、激し過ぎる運動は逆に体を酸化させる活性酸素を増やしてしまうので、ウォーキングや軽めのジョギングなどがおすすめです」

●今気になるニオイは、肌に優しい汗拭きシートでオフ!

「ミドル脂臭」が発生しやすいのは後頭部、「加齢臭」が発生しやすいのは、背中、胸元など体幹部。特に汗や皮脂の多くなる夏場は、こうしたニオイ発生場所をこまめに拭くのも対策になります。

「乾いたタオルだと、皮脂はなかなか拭き取れません。そこで活躍するのが汗拭きシートです。ただし、殺菌成分の入っているものは皮膚を守っている常在菌を取り除いてしまうため、肌荒れにつながり、皮脂が逆に増えてしまうこともあります。できるだけ殺菌成分の入っていないものを選ぶようにしましょう。代わりにティーツリーなど、天然の抗菌作用のあるアロマ入りなどがおすすめです」

ニオイの変化と上手に付き合うために。先生&編集部おすすめ!「ミドル脂臭」「加齢臭」ケアアイテム

「若さあふれる甘いニオイもいいですが、年齢を重ねた大人の女性は、ニュアンスと深みのある香りが似合います。ニオイを消すばかりでなく、表現として活かすのも素敵なことですよ」と桐村先生。そんな先生おすすめのニオイケアアイテムを教えていただきました。生活習慣の乱れを見直すとともに、アイテムを上手に使い、香りの変化を前向きに捉えられるといいですね!

●「ソイエクオール」

大豆由来の成分「エクオール」だけを配合したシンプルで無駄のない「大人の女性のベースサプリ」。1日2粒、小粒で飲みやすい。「女性ホルモンのゆらぎを補うには、女性ホルモン様作用の期待できるエクオールが有効です。イキイキと過ごすためにも取り入れてみてはいかがでしょうか」(桐村先生)
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ソイエクオール

WELLMETHODソイエクオール  60粒入 ¥4,200/ダイセル 0120-541-870 https://www.daicel-shop.jp/

●「アロマボディスプレー」

香りを重ねる楽しさをコンセプトとしたブランドから、こちらはボディだけでなく空間にも使えるマルチユースが可能なボディ&ルームスプレー。「体臭にアロマの良い香りを混ぜて『ハーモナージュ効果』を引き出してみては? おすすめの香りは、レモン・ライム・オレンジ・ベルガモットなどの柑橘系や、ジャスミン・ローズ系です」(桐村先生)
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レイヤードフレグランス

ボディースプレー 10㎖  ベルガモットジャスミン ¥1,650/レイヤードフレグラン https://sholayered.jp/

●「ディープクレンジング シャンプー」

高密度な泡立ちで髪と頭皮の脂や汚れをしっかりと洗い流し、自然なツヤとまとまりを与えるシャンプー。白牡丹と若葉のブーケ、バラやフリージア、ムスクなどが香ります。「『ミドル脂臭』には頭皮ケアを。特に夏場は汗や皮脂分泌が多いので気をつけたいですね」(桐村先生)
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オーセンティック ビューティ コンセプト ディープクレンジング シャンプー

オーセンティック ビューティ コンセプト ディープクレンジング シャンプー 300㎖・1000㎖ ¥ 3,300・¥8,800/オーセンティック ビューティ コンセプト  03-3472-3078 https://www.authenticbeautyconcept.jp/

●「スキャルプミスト」

頭皮は体の中でも特に皮脂腺が多い部位。phバランスを整え弱酸性に保つことで乾燥やフケ・かゆみを抑えつつ、ユーカリオイルがすっきりとしたさわやかな香りをもたらす頭皮用ミスト。「こちらも『ミドル脂臭』対策に。天然由来の香りは安心できます」(桐村先生)
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オサジ スキャルプミスト

オサジ スキャルプミスト Eucalyptus 60ml ¥2,200/OSAJI 0120-977-948 https://osaji.net/

●「エチケットロールオン」

100%ナチュラルな成分で脇などの気になるニオイをカバーするロールオンデオドラント。「気になる殺菌成分を使っていないのがいいですね」(桐村先生)
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BWエチケットロールオン

BWエチケットロールオン 50㎖ ¥2,530/BONDI WASH https://bondiwash.jp/contact/

構成・文/秦レンナ イラスト/くらちなつき

冬の汗はニオいやすい!? 女性ならではの理由と対策を解説

仕事のプレゼンで緊張しているときなどに、手やワキから急に汗が吹き出てくる。1日はいていたブーツを脱いだら、想像以上にニオイが強かった——などなど、冬でも汗やニオイが気になった経験がある人は多いはず。実は、汗のニオイ悩みは冬のほうが根深いんだとか。ますます寒くなるこれからの時期に知っておきたい汗&ニオイ対策を、汗の悩みを多く診てきた皮膚科医の下方征先生に伺いいました。

汗をかいた女性のイラスト

下方 征 先生

皮膚科医

下方 征 先生

「渋谷スクランブル皮膚科」院長。名古屋市立大学医学部卒業。東京医科大学病院皮膚科勤務を経て、2021年に「渋谷スクランブル皮膚科」を開業。複数の皮膚科専門医による総合的な皮膚の診療を行う。汗の悩みに関する治療経験多数。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。労働衛生コンサルタント。 

年齢が上がるとますます気になる!? 女性の汗とニオイ問題

20代前半に比べて自身の汗や体臭が気になる割合

人気制汗剤ブランド『デオナチュレ』を扱う『シービック』が、「働く女性の年齢による汗とニオイの変化」について25歳から39歳の女性にアンケート*を実施。そのなかで、「20代前半に比べて、自身の汗や体臭が気になりますか?」という質問に対して、「とても気になる」「気になる」と回答した女性の合計が60.8%という結果に。また、「20代前半に比べて汗やニオイケアを入念に行うようになった」と回答した人も62.2%に上りました。若い人ほど代謝もよく、汗をかきやすいイメージですが、年齢を重ねてからのほうが女性の汗やニオイにまつわる悩みが顕在化する傾向にあるようです。

*【制汗剤に関するアンケート】シービック調べ 調査方法:インターネット調査 調査対象:25歳から39歳の女性572人 調査時期:2022年9月 

緊張やストレスを抱える状況になると汗をかきやすいと感じる割合

また「緊張やストレスを感じるとワキ・足・手などに汗をかきやすいと感じますか?」という質問には、73.3%が「あてはまる」と回答。同じく緊張を覚えたときに「自分自身の体のニオイを敏感に、または強く感じることがありますか?」という問いでは、約6割の女性が「ある」と答えています。さらに3人に一人が、突然大量の汗が出てしまう“ドバッと汗”を経験していることも判明。こうした、いわゆる“緊張汗”は、ワキや背中、胸の谷間、アンダーバストにかきやすいといいます。

冬の汗悩みには女性特有の理由がある

これらの調査結果から、女性は年齢を重ねてからも汗やニオイの悩みを抱えやすいということがわかります。皮膚科医の下方先生によると、これには以下のような女性特有の理由があるといいます。

■女性ホルモンのバランスが崩れると、「ドバッと汗」が起きやすくなる
女性が汗をかく理由には、女性ホルモンが密接にかかわっています。更年期の症状として「ホットフラッシュ」は有名ですが、20~30代であっても女性ホルモンの乱れで汗に悩むケースも少なくありません。通常、交感神経と副交感神経がバランスよく作用することで自律神経が安定し、汗量も落ち着きます。女性の場合は、思春期を過ぎたあたりで女性ホルモンが分泌されるようになり自律神経が安定するのですが、ストレスや緊張状態にさらされることでバランスが崩れてしまい、急な発汗や大量の汗に悩まされるケースも多く報告されています。

■運動で流す汗より「緊張汗」のほうがニオイが出やすい
夏の暑さや運動による体温調節のための発汗は「温熱性発汗」といい、水分が多くサラサラした汗。ストレスを感じたときの汗は「精神性発汗」と分類され、水分以外のアンモニアやミネラルなどの成分が多く含まれていて、ニオイの原因になりやすいことがわかっています。



■汗の全体量が減る冬は、ニオイ成分を強く感じやすくなる
そもそも汗腺は血液をくみ取って汗を作っています。このとき汗腺の機能が高いと、血液に含まれるアンモニアやミネラルを血管に再吸収させることができるので、サラサラした汗になります。しかし汗腺は使わないと機能が低下するため、暑くて自然と汗をかく夏より、寒い冬のほうが、ニオイの強い汗が出てきやすいのです。また、夏と比べると汗をかく機会が少ない冬は、皮膚の常在菌が作り出すニオイのもとが汗で洗い流されず、皮膚や毛穴の中にとどまりやすいということも、体臭を強める一因と考えられます。

■足の汗が、冬の足冷えを引き起こすこともある
防寒対策をしていても足先が冷たいというのは、女性の冬のお悩みのひとつ。足冷えの原因はさまざまですが、冬の足汗が原因となることも。冬にブーツや厚手の靴下を長時間はきつづけると、履き物の中で汗がこもり、その状態で放置されることで汗が冷え、足冷えにつながることがあります。足の汗が気になる場合は、冬でも足用の制汗剤でコントロールするといいでしょう。

冬こそ実践すべきボディ&衣類のニオイ対策!

冬の汗だけでなく、洗濯物が乾きにくい気候が続いたり、自分では頻繁に洗いにくいコートやブーツなどの着用機会が増える時期は、何かとニオイが気になりやすいとき。そこで、寒い時期に気をつけたいニオイ対策をご紹介します。

朝シャワーを浴びる

皮膚に付着しているニオイのもとは、お風呂で汗をしっかり洗い流すことでケアできます。ニオイケアの効果が持続する時間の目安は、汗を洗い落としてから6〜10時間といわれています。汗をエサとしてニオイのもととなる菌が増殖していくので、夜にお風呂に入ったら、出勤前の朝にもシャワーを浴びることで日中の体のニオイが気になりにくくなります。ワキや首回りなど、ベタッとした汗が出やすい箇所は、綿などの柔らかいタオルや石鹸で洗っておくといいでしょう。

脇に制汗剤を塗る

デオナチュレソフトストーンW [医薬部外品] オープン価格/シービック

入浴時にデオドラント効果のあるボディソープで洗うだけでなく、冬も外出前に制汗剤を塗っておくと安心。汗を抑え、抗菌効果や消臭作用もあるミョウバン入りのものだと、朝シャワーですっきりした状態が長続きします。

インナーは40度のお湯で手洗い

寒がりな人が冬に好んで着る化学繊維のインナーは、汗の油分を吸着しやすいため、しっかり洗ったつもりでもあとからニオイが出てきてしまうことが…。約40℃のお湯で石鹸を使って手洗いをすることで、付着した皮脂をオフできます。ニオイが気になりやすい人は、綿のインナーのほうが汗の油分を洗い落としやすく、おすすめです。

ブーツや靴はベランダ置きで湿気を飛ばす

汗腺が集中している足は、1日歩いただけでコップ1杯分もの汗をかくこともあります。さらに密閉性の高いブーツや靴をはく冬は、雑菌が増殖しやすく、ニオイも強くなりやすいので要注意。はいた靴はすぐにしまわず、ベランダなどの風通しのよい場所で干したり、ドライヤーで乾かしたりして、湿気を飛ばすとニオイが残りにくくなります


汗をかく機会が減る冬のほうが、より汗とニオイが気になりやすいという意外な事実にびっくり! ニオイが気になる人は、冬も制汗剤を使用したり、こまめに衣類の消臭をするなどのニオイケアを試してみては。また、運動やサウナなどで気持ちよく汗を流す習慣も、ニオイ予防につながります。汗や体臭に悩まされすぎず、この冬を気持ちよく過ごしていきたいですね。

構成・文/政年美代子 Illustration by Sky_melody / iStock / Getty Images Plus   資料提供/シービック