yoiエディターのK&Tと、ライターRの3人が、個人的に「yoi!」と思うアイテムやエンタメを紹介する連載「yoiチョイス!」から、本気でおすすめする映画やドラマ、Netflix配信作品など3人がハマった作品を一気にご紹介します!
♡メンバープロフィール♡
エディターK:1992年生まれ。好きなものは映画と漫画と酒と宝塚歌劇団。よく「落ち着いてるね」と言われるが、酒が入ると超陽気になる。
エディターT:1993年生まれ。趣味はpodcastを聴くことと海外のドラマやリアリティ番組を見ること。アウトドア派に憧れているインドア派。
ライターR:1991年生まれ。韓国&UKカルチャーと星野道夫のエッセイ「旅をする木」を愛してやまない。内向的なひとり好き。
- アラサーだからこそ刺さる!女性の生き方を考える映画11選
- #MeToo 三部作を通して、三者三様の立場から性暴力問題を見つめる
- クォーターライフクライシスをどう乗り越える? 同世代の主人公に学ぶ、人生を楽しく生きるための心持ち
- ネットフリックスならこれ!アラサーがハマってるドラマ11選
- 恋愛リアリティ番組『あいの里』に学ぶコミュニケーション術
- 世界中でヒットしたマイノリティが主人公の物語
- サクっと観られるけど実は深い。1話約30分の作品
- 【時間たっぷりある年末年始に観たい映画10選】アラサーのエディター&ライターが選んだのはコレ!
- 今を生きる。日常のささいな幸せに気づく心の余裕をくれる映画
- 自分とは? 理想の暮らしとは? そんなことを考えるきっかけになる作品
- 青年たちの友情や、女性同士の連帯…静かな人間ドラマに癒される
- 働きたくないモードを吹き飛ばす! プロフェッショナルたちの仕事術
- 【ゴールデンウィークにイッキ観したいドラマ12選】アラサーのエディター&ライターが選んだのはコレ!
- 時間に余裕がある時に観ておきたい米韓の“シリーズもの”
- 人間ドラマを丁寧に描いた“お腹が空くドラマ”
- ハラハラドキドキ! 続きが気になって仕方がないSF&サスペンス作品
- 【ゴールデンウィークに家で観たい映画19選】アラサーのエディター&ライターが選んだのはコレ!
- 香港、フランス、インド、NY……旅気分を味わえるショートトリップ映画
- 脳の休息にぴったり!! ワクワクドキドキのファンタジー作品
- アラサー編集部員が学生時代に流行ったティーン映画
アラサーだからこそ刺さる!女性の生き方を考える映画11選
#MeToo 三部作を通して、三者三様の立場から性暴力問題を見つめる
ライターR:実際に起きた連続レイプ事件を基にした小説が原作の『ウーマン・トーキング 私たちの選択』。性被害に遭った女性たちが、加害者の男性らを赦すか、彼らと闘うか、それとも村を去るか。その選択の話し合いを描いた作品で、直接的な性暴力シーンがないと知って観に行ったのだけれど、最近観た映画の中でいちばん心に刺さった。
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』予告編
ライターR:この映画を観て感じたことのひとつが、“対話”の重要性。大きな問題解決のために、意見の異なる女性同士がどう話を進めて、どう連帯していくのか…。その過程にハッとさせられることが多くて。“分かり合うためのコミュニケーション”の大切な心得が詰まっていた作品だったなと。
エディターT:性被害を描いた作品といえば、アカデミー賞脚本賞を受賞した『プロミシング・ヤング・ウーマン』も有名ですよね。性暴力によって自殺に追い込まれた親友のために、主人公が男性たちに復讐をしていくという内容。いまだ武勇伝のように語られることがある“お持ち帰り”や、“若気の至り”で見過ごされてしまった性暴力をあぶり出している作品だなと。
エディターK:たしかに。登場人物の言動を通して、マイクロアグレッション(無自覚の偏見や差別)に気づけるよね。私が勝手に、セクハラや性暴力の告発運動“#Me Too三部作”と呼んでいる、『スキャンダル』、『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』、『アシスタント』は、いろんな視点から性暴力やハラスメントの問題が描かれているから観てほしい。
©2020 Lions Gate Entertainment INC.All Rights Reserved.©2020 LUCITE DESK LLC AND LIONS GATE FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.
●U-NEXTにて配信中
エディターK:『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』は、#Me Too運動の発端となった、ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの性的暴行事件を暴いた実話。女性新聞記者たちが主人公で、二人の働いている職場はすごく先進的! 妊娠や子育てをしている人もきちんと活躍できるような、リベラルな価値観を持つ人が集まっているから、他の2作品と比べて、共闘する人を見つけやすい。
© 2022 Universal Studios. All Rights Reserved. ●U-NEXTにて配信中
エディターK:yoiでも監督のインタビューを行った『アシスタント』は、映画会社で働く新人アシスタントの一日を通して、業界でもみ消され続けてきたハラスメントの原因を細かな描写であぶり出している作品。
、『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』や『スキャンダル』のなかで、告発しようとしている人が、同じく性被害に遭った人たちに、「告発してください!」と求めるシーンがあって。何人かは告発しなかったりとか、告発したのにもみ消される描写があるんだけれど、そういうことが、現実世界でもたくさん起きているんだろうなと。
映画『アシスタント』予告編
クォーターライフクライシスをどう乗り越える? 同世代の主人公に学ぶ、人生を楽しく生きるための心持ち
エディターT:お二人は、エンパワーされた映画ってありますか? 私は、ダンサーを目指す女性を描いた『フラッシュダンス』。10年以上前に観てから大好きで。私、16年くらいダンスをやっているんですけれど、工事現場で働きながら、ダンサーになるために自分と向き合い、必死に練習する姿に毎回感動しちゃうんですよね。主題歌『Flashdance... What a Feeling』も、聴くとテンションが上がる!
© 2021 BY PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.
●U-NEXTにて配信中
エディターK:私は、『キューティー・ブロンド』かな。“ブロンドヘアだから”という理不尽な理由で政治家志望の恋人にフラれた主人公が、一念発起して彼と同じハーバード・ロー・スクールに入学するってお話。主人公がチャーミングだし、結末も爽快で最高。観ていて元気になる!
© 2001 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. All Rights Reserved
●U-NEXTにて配信中
ライターR:私は、テイラー・スウィフトのドキュメンタリー映画『ミス・アメリカーナ』かな。16歳でデビューしたときから30歳になるまでの成長の軌跡が描かれていて、世間から押し付けられる“女性ソロアーティストはこうあるべき”というイメージから自分を解放していく姿や、仕事とプライベートのバランスを模索する姿がカッコいい。「私も頑張るか!」っていうパワーをもらえるんだよね。
Netflix映画『ミス・アメリカーナ』独占配信中
ライターR:テイラーが、同じ時代を生きてきた同世代だからかな。自分の人生と照らし合わせながら観ることができて、共感できるポイントが多かった。私、年を取ることにネガティブ思考を持っていたタイプだったんだけれど、年を重ねることに前向きなテイラーの姿を見ていたら、年齢の呪いがちょっと解けたんだよね〜。ちなみに、ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソンの半生を描いた伝記映画『TOVE トーベ』も、自分らしく生きるヒントをくれた!
エディターK:年齢を重ねることの不安や、人生の選択への迷いといえば、『2つの人生が教えてくれること』と『わたしは最悪。』は、恋愛や結婚、出産とかに悩む20代後半から30代の人には刺さりすぎる映画かも。ひとつ目の『2つの人生が教えてくれること』は、“妊娠した場合”と“妊娠していない場合”の2つの人生が並行して描かれた作品。
エディターT&ライターR:めっちゃ面白そう!
Netflix映画『2つの人生が教えてくれること』独占配信中
エディターK:北欧映画の『わたしは最悪。』は、いろんな才能を持っているけれど、優柔不断で、仕事も恋愛も長続きしない30代の女性が主人公。たとえば、年上のパートナーに結婚を提案されたけれど、フィーリングの合うコーヒーショップの彼を選んで、せっかくのチャンスを逃すとかね…。選択しきれないことで、なんとも言えない人生を送っている彼女の姿を見ると、自分の人生は自分でつくっていかないといけないんだと痛感させられた。
ネットフリックスならこれ!アラサーがハマってるドラマ11選
恋愛リアリティ番組『あいの里』に学ぶコミュニケーション術
エディターK:最近、ハマったNetflixオリジナル作品は、恋愛リアリティ番組『あいの里』。35歳から60歳の男女が、田舎の古民家で共同生活を送りながらパートナー探しをする様子を追った番組で、参加者一人一人の人生ドラマが興味深い。
エディターT:『セリング・サンセット〜ハリウッド、夢の豪華物件〜』もおすすめ。ロサンゼルスに実在する、セレブ向けの物件を扱う不動産会社「オッペンハイムグループ」で働く、一流女性エージェントたちを追った作品で、『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』が好きな人はハマるはず。
Netflixシリーズ『セリング・サンセット~ハリウッド、夢の豪華物件~』シーズン1~6独占配信中
エディターT:出演者が毎回大ゲンカするんですけど(笑)、「あなたのことが嫌い!」「私も嫌い!」とハッキリと言い合う姿が清々しくてついつい観ちゃう。
世界中でヒットしたマイノリティが主人公の物語
ライターR:私のおすすめは、Netflix初のイディッシュ語で製作されたドラマ『アンオーソドックス』。NYのウィリアムズバーグにコミュニティを持つユダヤ教超正統派出身、デボラ・フェルドマンの回想録『アンオーソドックス』が原作の作品です。
物語は、主人公が閉鎖的なコミュニティから自由と自立を求めてベルリンへと逃げるところから始まるんだけど、ユダヤ教正統派の女性が遵守する厳しい戒律と伝統には、カルチャーショックを受けた。
エディターT:私は同じくユダヤ教超正統派コミュニティから脱出した、ジュリア・ハートを追うリアリティーショー『マイ・アンオーソドックス・ライフ』のほうを観たんですが、それもいろいろと考えさせられる作品でした。
ライターR:リアリティーショーもあるとは! しかもシーズン2まで出ているんだね。
ドラマは全4話で、主人公が自分の新たな居場所を見つけ出す過程には胸を打たれるはず。本編を観終わったら、制作秘話や作品にかける想いをスタッフやキャストが語る『アンオーソドックス ー制作の舞台裏ー』も必ずチェックしてほしい。
Netflixシリーズ『アンオーソドックス』独占配信中
エディターK:yoiのカルチャー連載で、マンガライターの横井周子さんが紹介していた、アリス・オズマンの恋愛青春コミック『HEARTSTOPPER ハートストッパー』。イギリス発のこの作品が、Netflixでドラマ化されているんだけど観た? 登場人物がチャーミングで最高なんだよね。
ライターR:観た! キャラクター自体はもちろん、イラストを駆使した心理描写も可愛いよね。
同じくイギリス発の性教育がメインテーマのドラマ『セックス・エデュケーション』も、セクシャルマイノリティに限らず、あらゆるマイノリティが自然に描かれていてビンジウォッチングしちゃった。
Netflixシリーズ『セックス・エデュケーション』シーズン1~4独占配信中
エディターK:今あがったふたつはドラマだけど、映画だと2020年に配信された『ハーフ・オブ・イット:面白いのはこれから』が最高。レズビアンの中国系アメリカ人が主人公の映画「素顔の私を見つめて…」で一躍注目を集めた、アリス・ウー監督の作品です。
舞台は、アメリカの田舎町。成績優秀で文才のあるエリーが、アメフト部のポールから学校で人気No.1の美女、アスターへのラブレターの代筆を頼まれて手伝うことに。でもアスターはエリーが密かに思いを寄せる人で…というストーリー。多様な愛の形を提示してくれる傑作だと思う!
Netflix映画『ハーフ・オブ・イット:面白いのはこれから』独占配信中
サクっと観られるけど実は深い。1話約30分の作品
エディターT:最近、寝る前やスキマ時間に観るのにちょうどいい作品を探していて。
エディターK:死後の世界が舞台のドラマ『グッド・プレイス』はどう? 1話30分ほどで、展開が早いからサクサク観られるんだよね。軽いコメディかと思いきや、話が進むにつれてどんどん深い内容になっていくところもいい。
Netflixシリーズ「グッドプレイス」シーズン1~4独占配信中
ライターR:私はオバマ元大統領夫妻がプロデューサーを務める、1話約30分の食育番組『ワッフルとモチ』かな。
エディターT:わ〜私もそれは観ました! 好き! 冷凍食品の国に住むワッフルと相棒のモチが、めちゃくちゃ可愛くて癒されますよね♡
ライターR:グッズが欲しいくらい可愛い。トマトや塩…といった食材の歴史や、世界の食文化について学べるだけでなく、人生において大切にしたい心構えも教えてくれる番組で、子ども向けとは思えないクオリティの高さ。
Netflixシリーズ『ワッフルとモチ』独占配信中
エディターK:へぇ〜気になる。Netflixは、食関連の作品が豊富だよね! 私は食系だと、世界各国から集まった料理人が、2人1組のチームを組んで、9カ国の伝統料理作りに挑む料理対決番組『ファイナル・テーブル』がイチ押し。
エディターT:私も好き! ミシュランを獲得しているような腕自慢のシェフが、自らのクリエイティビティを最大限に発揮して作り上げる一皿にワクワクする。審査員も、俳優やモデル、スポーツ選手とかで豪華ですよね。
Netflixシリーズ『ファイナル・テーブル 世界の料理でシェフが対決』独占配信中
【時間たっぷりある年末年始に観たい映画10選】アラサーのエディター&ライターが選んだのはコレ!
今を生きる。日常のささいな幸せに気づく心の余裕をくれる映画
ライターR:1年の抱負を立てるこの時期に見たくなる映画No.1は、マインドフルネスがテーマのディズニー&ピクサー作品『ソウルフル・ワールド』かな。2020年に公開された、心がじんわりと温まる作品で、日常にちりばめられた小さな幸せに気づかせてくれます。
エディターT:丸っこいキャラクターが可愛い〜♡
ライターR:この作品は、NYでジャズピアニストになることを夢見る音楽教師ジョーが、夢が叶う寸前に事故に遭い、人間として生まれる前に「どんな自分になるか」を決めるソウル(魂)たちが暮らす世界に迷い込むという物語。そこで、ジョーはやりたいことが見つからないソウル・22番と出会い、現実世界をともに大冒険するんです。
『ソウルフル・ワールド』|本予告編|ディズニープラス(Disney+)で配信中
エディターK:ディズニーにこんな作品があるとは。見逃していたので観てみる! 改めて、ディズニー作品って、大人が観ても楽しめる普遍的なメッセージが込められた作品が多いよね。
エディターT:ですね。大人になって見返すと、また感じ方が違いますよね。なんだか『ファインディング・ニモ』を見返したくなってきた。
エディターK:私も、“今を生きる大切さ”が描かれている映画でおすすめしたい作品がひとつあって、それは、ジョニー・デップ主演の終活ムービー『グッバイ、リチャード!』。
突然余命半年であると宣告された大学教授が、人生を見つめ直す話で、ラストシーンがとにかく素晴らしい。きっと私は、人生のいろんな場面でこの映画のラストを思い出すと思う。
「グッバイ、リチャード!」
©2018 RSG Financing and Distribution, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
●配信表記:U-NEXTで配信中
自分とは? 理想の暮らしとは? そんなことを考えるきっかけになる作品
ライターR:五十嵐大介さんの漫画が原作で、橋本愛さんが主演を務めた『リトル・フォレスト』は、暮らし方、生き方を見直すのにぴったりな作品。「夏・秋」篇、「冬と春」篇の2部構成で、東北の小さな集落で、なんと1年かけて撮影したそう。
日々畑仕事をして、季節のもので食事を作る。都会のように何でもあるわけではない集落で、知恵を振りしぼってたくましく生きる主人公の姿と、おいしそうな料理の数々に、じんわりと癒されるし、はげまされます。
「リトル・フォレスト 夏・秋」
©「リトル・フォレスト」製作委員会
●配信表記:U-NEXTで配信中
エディターK:私、2004年に公開された、スティーヴン・スピルバーグ監督作『ターミナル』が、何度も見返すほど好きなんです。
物語は、トム・ハンクス演じる主人公の母国が突然消滅して、パスポートが無効になってしまい空港に閉じ込められるという内容。○◯人というアイデンティティーを失い、絶望的な状況の中で、自らの持つ人間力を発揮して奮闘する主人公を見ていると「自分とは何か?」を考えさせられます。また、今の仕事が突然無くなるとか、誰かと別れなくてはならないとか、今まで当たり前に自分のそばに存在したものがリセットされたとしても、自分を見失わずに生きていけるはず、という勇気をもらえます。
「ターミナル」
TM&©2004 DreamWorks LLC. All Rights Reserved.
●配信表記:U-NEXTで配信中
青年たちの友情や、女性同士の連帯…静かな人間ドラマに癒される
エディターT:私が、新年におすすめしたいのは、優しい気持ちになれる映画です。特に、おすすめしたいのが、ギヨーム・ブラック監督が手がけた青春映画『みんなのヴァカンス』。自分勝手で不器用なフェリックスと、生真面目なエドゥアール、優しいシェリフの3人が、ひょんなことから一緒に旅をする話で、登場人物全員がチャーミングで、いい人なんです。ユーモアの効いたセリフの言い回しや気まずいシチュエーションの表現が絶妙で、かつコメディの中に考えさせられるトピックが散りばめられていて、そのバランスが好きでした。
映画『みんなのヴァカンス』予告編
エディターT:優しい気持ちになれる映画がもうひとつあって、それが、学生時代に何度も観た『スパニッシュ・アパートメント』。
バルセロナへ留学することになった大学生の主人公が、ヨーロッパ各国から来た学生たちとシェアハウスするという話で、いろんな文化を持つ者が、お互いを受け入れて成長していく姿が描かれた作品です。『アメリ』で有名なオドレイ・トトゥも出演しているし、スペインの街並みが美しくて!
「あのこは貴族」
©山内マリコ/集英社・『あのこは貴族』製作委員会
●配信表記:U-NEXTで配信中
エディターT:あと、山内マリコさんの著書が原作の『あのこは貴族』は、とてもエンパワーされた映画のひとつでした。同じ都会に暮らしながらまったく異なる生き方をする二人の女性が主人公なんだけど、二人がひょんなことから出会い、れぞれの人生に向き合っていく姿が素晴らしくて。観終わった後に、出演者の方や監督のインタビューを読んで、改めてもう一度見返してみるのもおすすめです…!
働きたくないモードを吹き飛ばす! プロフェッショナルたちの仕事術
ライターR:新年におすすめしたいドキュメンタリー作品は、著名なデザイナーや写真家、ノーベル賞作家などから支持される、ドイツの出版社“シュタイデル”の創業者を追った『世界一美しい本を作る男 -シュタイデルとの旅-』。ふたりが一切の妥協を許さず、こだわり抜いて仕事をする姿を見ると、やる気スイッチが入る。
映画『世界一美しい本を作る男 -シュタイデルとの旅-』予告編
エディターK:“やる気スイッチ”が入る映画なら、脚本家・三谷幸喜さんの映画監督デビュー作『ラヂオの時間』。生放送でラジオドラマをやる話なんだけど、次々と起こるあらゆるトラブルを、いろんな部署のプロフェッショナルが、自分の能力を発揮して対処していく姿がカッコよくて。仕事は好きなんだけど、正直、正月明けはちょっと「働きたくないモード」になるよね(笑)。この映画を観ると、「今年もやってやるか!」という気分にさせてくれます。
映画『ラヂオの時間』予告 出演:唐沢寿明/鈴木京香
【ゴールデンウィークにイッキ観したいドラマ12選】アラサーのエディター&ライターが選んだのはコレ!
時間に余裕がある時に観ておきたい米韓の“シリーズもの”
エディターK:たっぷり時間のあるときは、シリーズものをイッキ観するチャンス! 私のイチ押しは、Apple TV +で観られる『ザ・モーニングショー』(シーズン3まで)。朝の情報番組「モーニングショー」に関わる人たちを描いた作品なのですが、エミー賞を度々受賞している人気作です。特徴は、現在実際に世界で起こっているさまざまな社会問題に触れられていること。シーズン1ではMe Tooや黒人差別が大きなテーマとなり、シーズン2はコロナの流行、シーズン3では中絶の権利やアジア人差別、大富豪のメディア買収などのテーマが盛り込まれていて、まさに“今”を感じるドラマ!
The Morning Show — Official Teaser Trailer | Apple TV+
エディターT:テレビ業界を描いたドラマといえば、『メディア王 〜華麗なる一族〜 』(シーズン4まで)が、最近、私が観た作品の中でいちばん面白かった。今年1月に開催された第75回エミー賞で最多6賞に輝いた話題作で、私利私欲にまみれた一族の“骨肉の争い系”。一代で父親が築き上げたアメリカの巨大メディアを、4人兄弟の誰が引き継ぐかのドラマ!
あと、「メディア王 〜華麗なる一族〜」とともに、今年のエミー賞で話題になった作品といえば、コメディー部門で10冠に輝いた『一流シェフのファミリーレストラン(英題:「The Bear」)』(シーズン2まで)。超一流レストランでのシェフ経験を持つ主人公が、亡き兄の遺したサンドイッチ店の立て直しに奮闘する様子を描いた作品で、すごく面白いらしい!
「メディア王~華麗なる一族~ シーズン4」
© 2023 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.
U-NEXTにて見放題で独占配信中
ライターR:私は、何度も観返している韓国のシリーズものを、2作品紹介したいと思います。ひとつ目は、大ヒットしたドラマ「賢い医師生活」(シーズン2まで)。ユルジェ病院で、医師として働く大学生時代の同級生5人が主人公で、彼らと彼らを取り巻く人たちの日常を描いた作品です。
賢い医師生活 シーズン1 | 予告編 | Netflix
ライターR:ふたつ目は、名優キム・ゴウンと、「梨泰院クラス」で人気に火がついたアン・ボヒョンが主演する「ユミの細胞たち」(シーズン2まで)。韓国の人気ウェブ漫画をドラマ化した作品で、長い間恋愛から遠ざかっていた主人公・ユミの日常と、彼女の脳内にいる愛、理性、腹ペコ、ファッション……などといった細胞たちの世界を描いたラブコメディ作品です。
『ユミの細胞たち』シーズン1〜2
©STUDIO DRAGON CORPORATION
Prime Videoで見放題配信中
人間ドラマを丁寧に描いた“お腹が空くドラマ”
ライターR:激推ししているグルメドラマは、『À Table!~歴史のレシピを作ってたべる~』。マリー・アントワネットやユリウス・カエサル、ソクラテス、レオナルド・ダ・ヴィンチ、クレオパトラなどといった、歴史上の人物たちが食した料理を再現する、という内容のドラマで、知的好奇心をくすぐられるんだよね。ドラマのトーンも穏やかで、まったりゴールデンウィークを過ごしたい人にぴったりだと思う!
月曜ドラマ『À Table!〜歴史のレシピを作ってたべる〜』(30秒Ver)
エディターK:食べ物がおいしそうな作品といえば、よしながふみさんの漫画が原作で、西島秀俊さんと内野聖陽さんがW主演を務める『きのう何食べた?』は外せない。
ライターR:いいよね〜。あと私は、Netflixでも配信されている、高校時代の同級生である恋愛体質のあいこと、アロマンティックのともこの共同生活を描いたテレ東のドラマ『今夜すきやきだよ』も大好き。作中に登場する料理に癒やされるのはもちろんのこと、世間一般の「普通」に悩む登場人物たちが、自分たちの生き方をもがき悩みながら見つける姿に背中を押されます。ちなみに、まだ観られていないんだけど、NHKで放送されてた『作りたい女と食べたい女』がすごくいいと聞いたので気になっています!
【予告】ドラマ24 今夜すきやきだよ 第1話
エディターK:私が、グルメドラマでハマったのは、『今夜はコの字で』。“コの字酒場”で繰り広げられる恋愛ドラマで、実際のお店で撮影しているから、見終わったあとに何軒か足を運びました(笑)。
ドラマ 「今夜はコの字で」 コの一 | BSテレ東
ハラハラドキドキ! 続きが気になって仕方がないSF&サスペンス作品
エディターK:ベルギー製作の終末ドラマシリーズ『イントゥ・ザ・ナイト』は、ハイジャックされた飛行機が舞台で、乗客乗員は、謎の宇宙事象によって大惨事が起こっている地球上に戻ることができないという状況に置かれています。しかも、助かるためには太陽を避けて西へ飛行し続けるしかないという…。ハラハラドキドキするし、1話40分くらいだからサクサク観られるのもいいんだよね。
Into the Night I Official Trailer I Netflix
ライターR:去年配信された韓国ドラマの中で、私がいちばん面白いと思った作品が、 さまざまな特殊能力を持つ者たちが親子二世代にわたって戦いを繰り広げる『ムービング』。釜山国際映画祭で史上初の6冠を獲得するほど話題になった作品です。アクションシーンにスカッとするだけでなく、登場人物たちの恋愛模様にキュンとしたり、親子愛にホロリとしたりもできる。骨太な脚本で、キャストもスターぞろいです!
『ムービング』
ディズニープラス スターにて全話独占配信中
© 2024 Disney and its related entities
【ゴールデンウィークに家で観たい映画19選】アラサーのエディター&ライターが選んだのはコレ!
香港、フランス、インド、NY……旅気分を味わえるショートトリップ映画
エディターT:旅気分に浸れるおすすめ映画を教えてほしいです!
ライターR:『場所はいつも旅先だった』はどうかな? 文筆家、書店オーナー、「暮しの手帖」元編集長など、さまざまな肩書きを持つ松浦弥太郎さんが初監督を務めたドキュメンタリー映画で、アメリカのサンフランシスコ、スリランカのシギリア、フランスのマルセイユ、オーストラリアのメルボルン、台湾の台北&台南といった、世界5カ国・6都市にて、現地の人々の日常の営みを収めた作品です。
松浦弥太郎初監督映画『場所はいつも旅先だった』予告篇フルバージョン
ライターR:でしょう〜。縁側で旅エッセイを読んでいるような感覚になる作品です。あと、ドキュメンタリーなら『聖者たちの食卓』もいいかも。インドのシク教総本山にあたる黄金寺院が舞台で、ここでは毎日約10万食が無料で巡礼者や訪問者のために提供されているそう。チャパティを作るシーンはずっと観ていられるし、「食べること」の尊さを再認識した。
映画『聖者たちの食卓』予告編
エディターK:アジアの持つカオスなムードを感じるなら、やっぱりウォン・カーウァイ作品じゃない? 香港映画の黄金期に作られた『恋する惑星』『花様年華』『天使の涙』とか、彼の映画はどれも画が美しくて、これぞ映画って感じがする。
『恋する惑星』レストア版
©1994, 2008 Block 2 Pictures Inc. All Rights Reserved.
U-NEXTで配信中
エディターK:あと、1993年に開催された第46回カンヌ国際映画祭にて、中国語映画では史上初のパルム・ドール賞受賞という快挙を成し遂げた一大抒情詩『さらば、わが愛 覇王別姫』も最高。京劇やレスリー・チャンの美しさにうっとりする。
物語の時代は、国民党政権下の1925年から、文化大革命時代を経た1970年代末までの中国激動の50年。主人公は、京劇の俳優養成所で兄弟のように支え合って、厳しい稽古に耐えてきたチョン・ティエイー(レスリー・チャン)とトァン・シャオロウ(チャン・フォンイー)。彼らは、やがて人気演目「覇王別姫」を演じる大スターにのぼり詰めるまでに成長します。女形を演じるティエイーは、覇王役のシャオロウに特別な感情を抱いているんだけれど、シャオロウは娼婦のチューシェン(コン・リー)と結婚してしまい…といった内容です。
映画『さらば、わが愛/覇王別姫 4K』予告編【7月28日(金)公開】
ライターR:最近の香港映画なら、ウォン・カーウァイや香港スターなど、80年代のアジア文化へのオマージュ満載の『29歳問題』(2018年公開)がおすすめ。30歳を迎える対照的な二人の女性の物語で、パリに行きたくなるし、生き方を考えるきっかけにもなるんじゃないかなと。
エディターT:パリで思い出したのですが、北フランスのリールが舞台の『アデル、ブルーは熱い色』。舞台になっている街に学生時代に住んでいたことがあって、特別な思い入れがある作品です。作中に何度もボロネーゼのパスタを食べるシーンが出てくるのですが、それが本当においしそうなんですよねえ…。
アデル、ブルーは熱い色
ライターR:あと、ニューヨークの風を感じたいならジョン・カーニー監督の『はじまりのうた』がいいかも。恋人に裏切られた主人公のグレタ(キーラ・ナイトレイ)が、落ちぶれた音楽プロデューサー(マーク・ラファロ)と偶然出会い、ニューヨークの街中でレコーディングしたアルバムを制作するという内容です。ふたりが、街中を練り歩くシーンが最高で! お気に入りの音楽を聴きながら、散歩したくなる映画でもあります。あと、この監督が手がけた、アイルランドのダンブリンが舞台の映画『シング・ストリート』も素晴らしい。どちらも曲中で流れる音楽が良いところも魅力です!
「はじまりのうた」
©️2013 KILLIFISH PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
U-NEXTで配信中
脳の休息にぴったり!! ワクワクドキドキのファンタジー作品
エディターT:ゴールデンウィークは、仕事で疲れた脳を休ませたいので、社会派の作品よりは、ワクワクドキドキするファンタジー系のシリーズものが観たいかも。そうなると、やっぱり『ハリー・ポッター』シリーズ?
ライターR:何度観ても飽きないよね。ダイアゴン横丁でお買い物するシーンや、食堂での食事シーンはワクワクするから好き。
エディターK:ファンタジー系なら『ホビット』シリーズもいい。J・R・R・トールキンの小説『指輪物語』を原作にしたシリーズ映画『ロード・オブ・ザ・リング』よりも60年前の世界を舞台にした、ホビット族の物語です。『ロード・オブ・ザ・リング』よりも物語が明るく、「冒険!」って感じがするので、楽しみたいときにはこちらがおすすめ。
ライターR:『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズは、1、2作目が約3時間。『ホビット』シリーズも、だいたい2時間半越えで、最近の映画よりもかなり時間が長いから、時間に余裕のあるゴールデンウィークにこそ観ておきたい作品だよね。ファンタジー系のシリーズものだと、ゲーム盤の出来事が実際に起きてしまうというゲームに挑む『ジュマンジ』シリーズや、夜になると動き出す自然史博物館の展示物と警備員の『ナイト ミュージアム』シリーズもいいなぁ〜。
「ホビット 思いがけない冒険」
© 2012 Warner Bros. Ent. TM Saul Zaentz Co.
U-NEXTで配信中
アラサー編集部員が学生時代に流行ったティーン映画
エディターK:ねぇ、ブレイク・ライブリーが出てる『旅するジーンズと16歳の夏』、学生の時に流行らなかった?
ライターR:あぁぁ〜流行った! 懐かしすぎて、胸が苦しい…(笑)。センスのいい友達が、その映画の原書であるアン・ブレイシェアズの「The Sisterhood Of The Traveling Pants」を読んでて、TSUTAYAでビデオを借りて観た記憶。
エディターT:知らなかった…。学生時代、10代の頃は外で遊んでばかりいてあまり映画を観てなくて。どんな作品なんですか?
エディターK:生まれた時からずっと一緒の仲良し4人組が主人公。彼女たちは、16歳の夏に初めて離れ離れで過ごすことになるんだけど、ある日、古着屋でまったく異なる体型の4人全員にぴったり合う不思議なジーンズを見つけるの。そこで彼女たちは、このジーンズを友情の絆として交代ではくことに。ひと夏の間に、それぞれが悩みながら成長する姿に胸を打たれるし、前向きな気持ちになれるティーンムービーの名作!
ライターR:この作品の3年後を描いた『旅するジーンズと19歳の旅立ち』もよくて、ギリシャのサントリーニ島のシーンはうっとりほどきれいだよね。
「旅するジーンズと16歳の夏」
©Dungaree Productions, LLC
U-NEXTで配信中
ライターR:ティーン時代に流行った映画だと、地味な女子高生・ミア(アン・ハサウェイ)が、実は一国のプリンセスで大変身を遂げる『プリティ・プリンセス』も好きだったな〜。この作品を観ると、おしゃれ欲が掻き立てられて、買い物に行きたいってなるんだよね。
エディターK:わかる〜!! あと、ティーン映画の金字塔、リンジー・ローハン主演の『ミーン・ガールズ』もすごく流行ったよね。女子同士の妬み嫉みが生んだバトルシーンは、当時共感したなぁ(笑)。
ライターR:学生時代特有の人間関係の面倒くささの描き方が上手いよね。10代の時に観ていた映画は、当時の自分が考えていたことや、好きだったことを思い出させてくれて、原点回帰できるからゴールデンウィーク中に観直そうかな。