タンパク質を手軽に補えるプロテインは、体を鍛えている人だけではなく、忙しい毎日で栄養素が偏りがちのすべての人の強い味方。とはいえ、おいしくないと続けられませんよね。そこで今回は、モデル・ヨガインストラクターの池田莉子さん、料理研究家・栄養士の牛尾理恵さん、ウェルネスやフィットネスを取材・実践しているエディターの長谷が、市販のプロテインを飲み比べ。本当においしい4つの製品を厳選しました! vol.1は美容系プロテイン編。タンパク質だけではなく、女性に不足がちな栄養素や、スーパーフード、美肌成分、腸活成分が配合されたものの中から、おすすめをご紹介します!

「FUJIMI パーソナライズプロテイン」の『トロピカルVC』と『コーンクリーム』(タンパク質量:約17~20g)
長谷:プロテインは、体を鍛える人のためのものというイメージを持っている人も多いかもしれませんが、最近は女性の健康と美容をサポートする栄養素を一緒にとれるものも多いですよね。
プロテインならではの甘さが苦手という人も飲みやすいスッキリとしたフレーバーや、甘くないフレーバーも登場していて「FUJIMI」のプロテインは多くの人が飲みやすいのではと感じます。

左から、「パーソナライズプロテイン」の『コーンクリーム』『トロピカルVC』。他5種類の基本フレーバーがあり、初回定期便の場合、30袋で¥7538。
池田:今回は『トロピカルVC』と『コーンクリーム』を試しましたが、どちらも本当においしい。
特に『コーンクリーム』は衝撃的でした。「これ、プロテインなの!? スープじゃん!」と思いました(笑)。フレッシュなコーンの味がして、夜のヨガの終わり、小腹を満たすのにとてもいいですね。
『トロピカルVC』は、スッキリでフルーティー。フルーツジュースみたいなので、運動後や起きがけにも飲みやすい!

牛尾:体が温まるし、気持ちも落ち着きますよね。このプロテインはホエイやミルクプロテインとソイのミックスで、ビタミンB系が多く含まれています。
ホエイやミルクプロテインは牛乳に含まれる動物性タンパク質で、吸収が速いため筋肉の回復や筋肥大に効果的。ソイは大豆由来の植物性タンパク質で、吸収がゆっくりで腹持ちがいいのが特徴。
また、ビタミンB系は、疲労回復や美肌効果が期待できます。他にも食物繊維の一種であるイヌリンや乳酸菌が入っていて、腸活にも役立つのが特徴です。
長谷:時間栄養学的には、朝のタンパク質は体内時計リセット効果などが期待できますが、どちらも朝から飲みやすく、朝食時にとり入れるのもいいかもしれませんね。
*実食レビュー
【トロピカルVC】
飲みやすさ:★★★★★
溶けやすさ:★★★★★
甘み:★★★☆☆
【コーンクリーム】
飲みやすさ:★★★★★
溶けやすさ:★★★★☆
甘み:★★☆☆☆
「SOY PROTEIN beauty」の『SAKE』(タンパク質量:10.4g)
長谷:続いて紹介するのが「SOY PROTEIN beauty」。老舗化粧品メーカーが手掛ける美容効果にこだわり抜いたプロテインで、『SAKE』は、他では見たことのない珍しいフレーバーで、甘酒のようなやさしい甘さが魅力のひと品です。

「ソイプロビューティトライアル20g(1食分) SAKE」¥421(※200gサイズは¥3780)。他2種類のフレーバーあり。(編集部調べ)
牛尾:私、これ本当にお気に入りです。酒粕に何したのって不思議に思うくらい、おいしい〜。
池田:めっちゃおいしいですよね! もう私の知っているプロテインじゃない(笑)。ゲストに出すウェルカムドリンクとしてもいいなと思いました。
長谷:間食代わりにしてもいいし、すっきりした味わいなので、マラソンの後にもグビグビ飲めそうです(笑)。大豆とそら豆のプロテインなので、乳糖不耐症の方でも安心して飲めますね。
牛尾:ヴィーガン対応かつ、巡りをサポートする和漢植物成分や、モリンガ葉、マカ、クコの実といった7種類のスーパーフードが配合されているみたいですよ。

牛尾:食物繊維の一種である、難消化性デキストリンが入っているので腹持ちがいいうえ、ビタミンやミネラル、アミノ酸、ポリフェノールといった不足しがちな栄養素を補えます。
また、こちらのプロテインは1食分のタンパク質量が約10.4gで65.2kcal。一般的にプロテインドリンク1食分はタンパク質量約20gで、120kcal程度の商品が多いというイメージなのですが、そこまで求めていないという女性は多いと思います。
できれば食事でタンパク質をとりたいという人が“ちょっと補う”というのにちょうどいい量ですね。
池田:私はプロテインを自分でアレンジするのが好きで、薬膳を実践していた母の影響でクコの実を加えたりするのですが、こちらはすでに含まれているのでうれしいです!
*実食レビュー
飲みやすさ:★★★★★
溶けやすさ:★★★★★
甘み:★★★☆☆
「エフドットISRプロテイン」(タンパク質量:約20g)
長谷:次はプロテインの定番、チョコレートフレーバーの商品で「エフドットISRプロテイン(リッチチョコレート風味)」。腸内フローラに着目して開発された、美肌菌の栄養源になる原料や、乳酸菌を含んでいて、腸活にぴったりなプロテインです。

「エフドットISRプロテイン」(450g)¥3564
池田:上品なチョコレートの味がして、リッチな味わい! ビタミンとミネラルも豊富に入っているのがありがたいですね。
牛尾:ソイとホエイのダブルプロテインで、イヌリンといった食物繊維も入っていて、とにかく腸活を意識して設計されている印象です。 コラーゲンやヒアルロン酸といった美肌サポート成分が含まれているのも特徴。
人工甘味料を使っていない点もうれしいポイントですね。

池田:甘味料の質はプロテインを選ぶうえで気になりますよね。
長谷:安心安全にこだわりながら、これひとつで栄養補給、美容、ダイエット、腸活、筋力アップをサポートできるのは心強いです。
*実食レビュー
飲みやすさ:★★★★☆
溶けやすさ:★★★★☆
甘み:★★★★☆
「BEAUTY PROTEIN CS72 ソイプロテイン」の『きなこ』(タンパク質量:15.6g)
長谷:続いて、女性に必要な栄養素を多く配合した「BEAUTY PROTEIN CS72 ソイプロテイン」。今回は『きなこ』味を試しましたがどうでしたか?

「BEAUTY PROTEIN CS72 ソイプロテイン 300g きなこ味」¥3218。他4種類のフレーバーあり。(編集部調べ)
池田:“和”なおいしさが口いっぱいに広がって、今回は他の商品に合わせて水で割りましたが、豆乳で溶いたら、これはもうかなりおいしいのではと思いました。
豆類は健康にいいとわかっていても、ついつい食事でとり忘れてしまいがちなので、このプロテインで補えるのはいいですね。
牛尾:ビタミン、ミネラルが豊富で、こちらも、乳酸菌や食物繊維が配合され、腸活にもおすすめです。 特徴としては、コエンザイムQ10が含まれていること。
コエンザイムQ10は細胞のエネルギー生産を助ける成分で、加齢によって減少するため、エイジングケアとしても◎。
トレーニングをしたあとは味がしっかりしているものを欲するので、濃厚な味わいのこちらのプロテインはぴったりだなと感じました!
*実食レビュー
飲みやすさ:★★★★★
溶けやすさ:★★★☆☆
甘み:★★★★☆
ボディメイクだけじゃない。進化し続けるプロテインを日常に
長谷:腸活や美肌成分、女性に不足しがちなビタミン、ミネラルを含むプロテインの中から今回は、本当においしかった4つをセレクトしました。
池田:選ぶのが大変なくらい、どれも本当においしかった〜! 数年前までは味も限られていて、マッチョな人が飲むものという感じでしたが、今は女性の美容や健康をサポートする商品がたくさんあるというのが驚きでした。

牛尾:どれもおいしく、飲むシーンによって使い分けるのもいいなと。例えば、間食など日常で飲むならやさしい甘さのSAKE味、朝飲むならフレッシュなフルーツフレーバー、トレーニング後ならしっかり甘さのあるきなこやチョコレート味といった感じに。
長谷:鍛えている人もそうでない人も、日々のインナーケアとして、おいしいプロテインが大活躍しそうですね!
撮影/北尾渉 構成・取材・文/長谷日向子